ネアンデルタール人は火山の大噴火に伴う氷河期の到来前に滅んでいたとの研究結果
火山の大噴火により大気中の粉塵が増えると太陽光を遮り,氷河期が到来すると考えられている。約4万年前,地球規模での大噴火があり,現実に氷河期が到来した。そして,その氷河期にネアンデルタール人が滅亡したのだと考えるのが通説だった。
ところが,どうやら氷河期到来前に滅亡していたらしいという新たな研究結果が公表されたようだ。
Neanderthals & Volcanos: Eruption Didn't Kill Off Early Humans, New Study Suggests
Huffington Post: 07/24/2012
http://www.huffingtonpost.com/2012/07/24/neanderthals--volcanos-humans_n_1697755.html
Guilty! We killed the Neanderthals ... not the Ice Age like we previously thought (or hoped)
Daily Mail: 24 July, 2012
http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-2177767/Guilty-We-killed-Neanderthals---ice-age-like-previously-thought-hoped.html
この研究成果によれば,ネアンデルタール人が滅んだ原因は,現在の人類の祖先との間の生存競争に負けたことにあったとのことだ。
要するに,現在の人類種の存在は,競争相手である種を絶滅させ,種の多様性を否定し続けることを土台として成立しているということができる。
[追記:2012年9月1日]
関連記事を追加する。
High quality Denisovan genome sheds light on human evolution
ars technica: August 31, 2012
http://arstechnica.com/science/2012/08/high-quality-denisovan-genome-sheds-light-on-human-evolution/
Scientists crack the genetic code of a 50,000 year old girl from a fragment of bone - and shed new light on one of our earliest cousins
Daily Mail: 30 August, 2012
http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-2195903/The-finger-bone-cracked-code-ancient-cousin-modern-humans.html
« アラスカ・Iliamna火山の活動が活発化 | トップページ | 北マリアナ諸島・アスンシオン島東方で地震が発生 »
「自然災害」カテゴリの記事
- トンガ付近でマグニチュード7.3の地震が発生(2022.11.11)
- 大西洋・南サンドイッチ諸島東方沖でマグニチュード6.7の大きな地震が発生(2022.09.29)
- メキシコ:マグニチュード7.6の地震発生(2022.09.20)
- 宮城県沖でマグニチュード7.3の地震が発生(2022.03.17)
- パプアニューギニア・ブーゲンビル島でマグニチュード7.9の非常に大きな地震が発生(2017.01.22)
「火山」カテゴリの記事
- トンガ:大規模な火山噴火と津波のおそれ(2022.01.15)
- イタリア・ナポリ周辺で火山活動が活発化か?(2016.12.26)
- 熊本県・阿蘇山付近で地震が発生(2016.07.08)
- 長野県・御嶽山付近で地震が発生(2016.07.04)
- 現在のプレート境界と太古のプレート境界とを合成した新マップ(2016.06.13)
「寒冷化」カテゴリの記事
- 巨大地震の発生は氷河期到来の引き金か?(2016.04.22)
- 米国:記録的な寒波襲来(2016.01.23)
- アイスリバウンド(2015.07.21)
- 西暦2030年に新たな小氷河期が到来か?(2015.07.11)
- 北極の氷・・・(2015.04.11)
« アラスカ・Iliamna火山の活動が活発化 | トップページ | 北マリアナ諸島・アスンシオン島東方で地震が発生 »
コメント