2017年8月14日 (月曜日)

古代ギリシア人の祖先はアナトリアから移住?

下記の記事が出ている。

 Europe's first advanced civilisations originated from TURKEY: Early Greeks were descendants of early Neolithic farmers who migrated from Anatolia, DNA reveals
 Daily Mail: 2 August, 2017
 http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-4750460/Ancient-DNA-analysis-reveals-Minoan-Mycenaean-origins.html

古代の遺物に描かれた「ギリシア人」の戦士の多くは黒髪・黒髭で,アナトリア半島に現在でも住んでいる人々と共通の特徴を示している。DNA解析は,それと同じ結果を示したことになる。

ヘロドトスの『歴史』によれば,当時のアナトリア半島付近にはギリシア人が居住しているという趣旨のことを書いており,大半の歴史学者は,ギリシアからの植民都市のことであるとの解釈を示してきた。

たぶん,現代の西欧の歴史学者の解釈のほうが間違っている。

人類の文明は,古代ギリシアを起源とするものではない。

私見によれば,プラトンやアリストテレスが「ギリシア人」である保証は全くない。

例えば,頭の訓練の問題として,本当は古代エジプトの神官のような姿・形をしていたとしたら,どういうことになるだろうか?

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2017年8月13日 (日曜日)

DNA内へのマルウェアのエンコード

下記の記事が出ている。

 Researchers encode malware in DNA, compromise DNA sequencing software
 ars technica: August 12, 2017
 https://arstechnica.com/science/2017/08/researchers-encode-malware-in-dna-compromise-dna-sequencing-software/

[追記:2017年8月14日]

関連記事を追加する。

 Hacking a computer using DNA is now a reality, researchers claim
 Guardian: 11 August, 2017
 https://www.theguardian.com/technology/2017/aug/11/hacking-computer-dna-university-of-washington-lab

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2017年7月31日 (月曜日)

エミリー・アンテス(西田美緒子訳) 『サイボーグ化する動物たち-ペットのクローンから昆虫のドローンまで』

下記の書籍を読んだ。

 エミリー・アンテス(西田美緒子訳)
 サイボーグ化する動物たち-ペットのクローンから昆虫のドローンまで
 白揚社(2016/8/30)
 ISBN-13: 978-4826901901

この分野における最近の概況をまとめたもので,全体像を理解するには良い書籍だと思う。

ただし,現時点における関連技術とその応用は更に進んでおり,既に人類が管理しきれないレベルに達していると考えられる。

また,理論的には,人間とそれ以外の動物,無機的な機械装置と有機体生物,単体と混合物(サイボーグ等を含む。)とを分けて考えることの愚かしさを如実に示す書籍であるとも言える。

これら全ては連続しており,サイバネティクスの一種として理解するのが正しい。

その意味で,「AIは制御可能」との妄言をいまだに吐いて平気でいる人々の知能のレベルまたは虚言癖のレベルを更に明確化する書籍の1冊であるとも言える。

真の意味で「Autonomous」である限り,人間が操作(操縦)することができない可能性を常にもっていると考えるのが正しいし,真の意味で「AI」である限り,人間の知能をはるかに超える可能性を常にもっていると考えるのが正しい。

また,実験室の中では管理可能であっても,それが人間やその他の生物に移植された場合,あるいは,自然界に放たれた場合にどのような結果が生ずるかを予め知ることができないのが普通であり,無論,完全な管理などできないということを理解すべきである。移植されたサイバネティクスが自己増殖能力をもっている場合には,(突然変異の可能性も含め)ますますもってそうである。

そして,最後に生き残るのがどのサイバネティクスであるかは・・・適者生存法則によって決定される。人間の理性によって決定されるのではない。

(余談)

この手の問題を考える場合に,興味深い示唆を与えるものとして,学生に対しては,井上ひさし『吉里吉里人』を読むように勧めている。しかし,その長さに圧倒され,読もうとしない学生が少なくない。それでは最初から負けてしまっているのと同じことなのだが,これも御時世というものなのだろう。

しかし,どんなに長い長編小説であっても,さっさと読み,要点をつかむ力がなければ,卒業後に生き残ることは難しい。だからと言って,ネット上の評論等だけから安直に知識を得ることばかり考えているようでは,ますますもって生存確率が低下することになる。少なくとも,Googleはネット上のコンテンツを全て網羅的に知っているので,ネット上のコンテンツだけに頼る者は常にGoogleのAIマシンに負けることになるという結論になる。

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2017年7月28日 (金曜日)

『旧約聖書』のカナン人は現在のレバノン人?

下記の記事が出ている。

 Genetic evidence suggests the Canaanites weren’t destroyed after all
 ars technica: July 28, 2017
 https://arstechnica.com/science/2017/07/genetic-evidence-suggests-the-canaanites-werent-destroyed-after-all/

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2017年7月15日 (土曜日)

Becoming Cyborg

下記の記事が出ている。

 Becoming Cyborg
 Scientific American: June 27, 2017
 https://blogs.scientificamerican.com/observations/becoming-cyborg/

[追記:2017年7月16日]

関連記事を追加する。

 When your body becomes eligible for an upgrade
 BBC: 15 July, 2017
 http://www.bbc.com/news/technology-40616561

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2017年7月13日 (木曜日)

DNA記憶素子へのGIF画像記録実験

下記の記事が出ている。

 Scientists Used CRISPR to Put a GIF Inside a Living Organism’s DNA
 MIT Technology Review: July 12m 2017
 https://www.technologyreview.com/s/608268/scientists-used-crispr-to-put-a-gif-inside-living-dna/

(余談)

未来において,人間の身体を構成する細胞の遺伝子に第三者によって何らかのデータが記録されるようになった場合,その人間の身体は,その人間だけのものではないものとなる。

共有物の一種となると考えることが可能で,その時点で,人間の権利主体性はかなり希薄化すると考えられる。

「権利主体の存在しない社会」では,権利・義務関係というロジックによって社会を統御することができない。

また,そのような人間の生体遺伝子に何らかの外部データを記録する行為は,EUの基本権憲章に定める「完全性の権利」と抵触することになるのではないかと考えられる。

このような問題は,人間の皮膚に,本人の意思に反して刺青をし,それによって当該個人に対して何らかの属性があることを明示するような場合や個人識別のために用いるような場合と類似しているとも考えられる。ただ,それが遺伝子レベルで行われるため,そのデータが子々孫々に伝えられることとなり得るという点が大きく異なる。

(余談2)

日本聖書協会による『旧約聖書』の「創世記」の日本語訳は,下記のところにある。

 http://www.yoyoue.jpn.org/bible/gen1_10.htm

その中のカインの物語には「04:15主はカインに言われた。「いや、それゆえカインを殺す者は、だれであれ七倍の復讐を受けるであろう。」主はカインに出会う者がだれも彼を撃つことのないように、カインにしるしを付けられた」,「04:24カインのための復讐が七倍ならレメクのためには七十七倍。」」との部分があり,示唆的である。

その少し前の部分にあるカインが地面に頭を伏せたとの部分は,「低頭傾首」を連想させるものがある。これは,古代中国において発生したものとされるが,遊牧民と農耕民との非常に長い期間にわたる抗争が続いてきたことを正しく理解すると,これまた何やら示唆的である。

更に,同訳の創世記には「04:20アダはヤバルを産んだ。ヤバルは、家畜を飼い天幕に住む者の先祖となった」,「04:21その弟はユバルといい、竪琴や笛を奏でる者すべての先祖となった」,「04:22ツィラもまた、トバル・カインを産んだ。彼は青銅や鉄でさまざまの道具を作る者となった。トバル・カインの妹はナアマといった」とある。これらの者がノアの洪水の際に死なずに生き残ったと解釈すべきか否かについては見解が分かれるところであろうが,旧約聖書という非常に古い文献の中にこれらの職業分化についての記述があること,そして,それらはの者は全て(神によって印をつけられた)カインの子孫であることは,すこぶる示唆的なことである。

[追記:2017年7月14日]

関連記事を追加する。

 Who Needs Hard Drives? Scientists Store Film Clip in DNA
 New York Times: July 12, 2017
 https://www.nytimes.com/2017/07/12/science/film-clip-stored-in-dna.html

 Scientists Upload a Galloping Horse GIF Into Bacteria With Crispr
 WIRED: 2017/07/12
 https://www.wired.com/story/scientists-upload-a-galloping-horse-gif-into-bacteria-with-crispr/

 科学者たちが馬のGIFを生きている細菌に書き込んだーーえっ、何の話をしているの?
 Tech Crunch Japan: 2017年7月13日
 http://jp.techcrunch.com/2017/07/13/20170712harvard-nature-crispr-cas1-cas2-horse-gif/

(余談3)

こういうことがあるということは以前から知ってたし,私の論文の中でも触れてきた。それゆえ,「ロボット」の概念を考える際に,人間とそれ以外の存在を区別しなかったし,無機質の機械装置,有機質の生命体及びそれらの混合物を区別してこなかった。

そして,制御可能なものを「産業用ロボット(Robotics)」と定義して限定した上で,制御不可能なものも含めて全体像としての「ロボット(Robot)」を考えなければ全く無意味であることを述べてきた。

統一的な概念としては,ウィーナーの「サイバネティクス(Cybernetics)」しかない。

ここでプラトンやアリストテレスを持ち出すのは,明らかに誤りだと考える。

それは,あくまでも人間の「観念」を大前提としているからだ。

しかし,人間の「観念」を要素として考察する必要性は全くない。

フィードバックの機能の有無だけで全て説明可能である。

そのことから,ヒューマノイドのようなものだけを「人工知能(AI)」と考えるような考え方が完全に誤りであることが自動的に導出されることになる。

すなわち,チューリングテストは廃棄される。

[このブログ内の関連記事]

 『史記』の「夏本紀」にある「禹」の時代の大洪水は史実か?
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2016/08/post-98a4.html

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2017年7月11日 (火曜日)

研究資金

下記の記事が出ている。

 Ethics and Governance AI Fund funnels $7.6M to Harvard, MIT and independent research efforts
 Tech Chrunch: July 11, 2017
 https://techcrunch.com/2017/07/10/ethics-and-governance-ai-fund-funnels-7-6m-to-harvard-mit-and-independent-research-efforts/?ncid=mobilenavtrend

(余談)

「ない」とは言っても,この私の場合,総額でみると,他の研究者よりはかなり多額の研究資金の提供を受けてきたと思う。だから,そのときには結果を出せなかったものでも,その後,どうにかそれなりの結果をまとめ,無償で提供し続けてきた。そうでないと,研究資金提供者にあわせる顔がなくなる。

研究というものは,なかなか計画をたてにくい。結果を出すことは,もっとそうだ。予定通りにアウトプットを揃えることができないことのほうが多い。

それはさておき,あくまでも一般論として,日本国においては,真に行われるべき研究に対する資金提供が著しく乏しいことは誰でも認めることだと思う。

目先の利益に走り過ぎている。

これではちゃんとした研究成果など出るはずがない。

にもかかわらず,某教授は,「業績を50倍に増やさないといけない」と強く主張される。某氏によれば「5倍の言い間違いだろう」ということなのだが,当の本人から訂正または撤回の言辞は一切ないので,当のご本人は,今でも「業績を50倍に増やさないといけない」と信じておられるのだろうと推測する。その教授の思想・信条の自由は保障されなければならない。

私は,50倍という数字が荒唐無稽であり,言説それ自体として無意味なものであることは当然のこととした上で,数字にこだわり過ぎることがよくないことだと思っている。

クズをどれだけ積み重ねてもそれは屑の山に過ぎない。

それでもかまわないから積み重ねろという趣旨だろうと考え,屑理屈には屑実践で対応するのが最も良いのではないかと思っている。

本当は,真理を示すのに多言は要しない。

ブログにちょっとだけ結論を書くだけで十分に足りるのだ。

結論に対する賛否の多寡は,全く意味をもたない。

真理は真理なので,圧倒的多数の人々がその真理性を否定したとしても,その客観的な真理性が揺らぐことはない。

学術の世界に衆愚制を持ち込むことはどうかと思う。

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2017年7月 7日 (金曜日)

WHO:危険な耐性菌が世界中で感染拡大との警告

下記の記事が出ている。

 Untreatable gonorrhoea 'superbug' spreading around world, WHO warns
 Guardian: 7 July, 2017
 https://www.theguardian.com/society/2017/jul/07/untreatable-gonorrhoea-superbug-spreading-around-world-who-warns

[追記:2017年7月10日]

関連記事を追加する。

 耐性ある淋病が増加、新たな抗生物質が早急に必要 WHO
 AFP BB: 2017年7月7日
 http://www.afpbb.com/articles/-/3134961

 Superbug risk escalating and greater resources needed, disease experts say
 Guardian: 28 June, 2017
 https://www.theguardian.com/australia-news/2017/jun/29/disease-experts-call-for-greater-effort-to-fight-the-spread-of-superbugs

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2017年7月 4日 (火曜日)

英国:ICOが,NHSによる患者情報のGoogle's DeepMindへの提供行為は違法であるとの判定

下記の記事が出ている。

 Google DeepMind NHS medical trial broke UK privacy law
 BBC: 3 July, 2017
 http://www.bbc.com/news/technology-40483202

 Google DeepMind patient data deal with UK health service illegal, watchdog says
 CNBC: 3 July, 2017
 http://www.cnbc.com/2017/07/03/google-deepmind-nhs-deal-health-data-illegal-ico-says.html

[追記:2017年7月10日]

関連記事を追加する。

 Report: NHS Doctors Sending Patient Scans via Snapchat
 infoSecurity: 6 July, 2017
 https://www.infosecurity-magazine.com/news/report-nhs-doctors-patient-scans/

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2017年6月28日 (水曜日)

EDPS 意見書(Opinion 3/2015)

EDPS 意見書(Opinion 3/2015)の参考訳を作成し,法と情報雑誌2巻6号に掲載して公表した。大学の仕事をこなしながら約3日ほどで訳して解説を付したものなので,誤訳や誤記の類が残っている可能性がある。あくまでも原文を読む際の参考として提供している。

 https://edps.europa.eu/sites/edp/files/publication/15-10-09_gdpr_with_addendum_en.pdf

この意見書には,2030年代の予測のようなことが書いてある。すなわち,「おそらく、2030 年代後半までである。そのときまでの間に、データ駆動型技術は、人工知能、自然言語処理及びバイオメトリックシステム、高度な知能のための自動学習の機能をもつアプリケーションに収斂しているものと想定される」とある。

要するに,社会において広範に人工知能の技術が応用されている状態を想定している。

私は,かなり甘い見通しではないかと思っている。

チューリングの理論の信奉者であることを完全にやめてしまいさえすれば,かつ,従来の自然言語に関する一般的な言語学上の理論を基本的には全部忘れて,もっと素朴な考え方に基づいてプログラム設計の根本を変えてしまいさせすれば,人工知能技術の開発は,とんでもなく大きなブレークスルーを迎えることになるだろう。それがどんなに権威があり支配的な理論であるとしても,根本的に間違った理論に基づく限り,ブレークスルーはない。そのような前提で,既に開発をはじめているところもきっとあるのに違いない。

そして,この意見書にあるような社会の到来は,2030年代ではなく,2020年代ではないかと考える。

***

法と情報雑誌は,通巻12号となった。1年間続いたことになる。研究費から印刷費を支出できる場合を除き,基本的に私費でやっているもので,非売品なので,ごく少数部しか印刷していない。しかし,国立国会図書館には納本しており,本館と関西館に1冊ずつ収納されているので,所定の手続に従い,そのコピー(紙媒体のみ)を入手することができる。デジタルのファイルの流通は,寄稿した個人の自由に任されている。私が書いたものの場合,特定の個人または法人に対して特別に許諾を与えた例外的な場合を除き,デジタルのファイルを一切流通させていないので,もし特別の許諾なくそれを保有する者があるとすれば,(著作権法の定めがある場合を除き)全て違法コピーということになる。

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