2018年9月21日 (金曜日)

竹花和晴『グラヴェット文化のヴィーナスの像:旧石器時代最大の美と知のネットワーク』

下記の書籍を読んだ。とても勉強になった。

 竹花和晴
 グラヴェット文化のヴィーナスの像:旧石器時代最大の美と知のネットワーク
 雄山閣(2018年6月25日)
 ISBN-13: 978-4639025795

| | コメント (0)

2018年9月 5日 (水曜日)

Regenbogenとは?

過日,ある書籍に関するAmazonのネット書評に「Regenbogen」というハンドルネームで参考になるコメントが書かれているということを某氏から教えていただいた。その某氏によれば,このRegenbogen氏とは,夏井教授のことではないかとの風評があるとのこと。

しかし,Amazonにおける私のハンドルネームは全く別のものであり,しかも,過去長い間,Amazonに書評を書きこんでいない。

とんでもない誤解があるものだと思い,Amazonのサイトにアクセスして読んでみた。

そのRegenbogen氏の「原文にあたるべきだ」との旨の意見には私も全く賛成であり,異論はない。

(私が作成・公表している訳を含め)どんな訳であっても,所詮,訳は訳なので,正確を期すべき場合には,原文を丁寧に精読する以外に良い方法がない。

ちなみに,当該の書籍を三省堂の本店でみかけて立ち読みしてみたのだけれども,費用対効果(?)を考慮し,個人所有書籍としては購入しなかった。

それにしても,Regenbogen氏とは一体どなたなのだろうか?

「Regenbogen」とは,ドイツ語で「虹」のことを意味する。

英語では「rainbow」となる。

かつて『レインボー戦隊ロビン』という作品があったが,その作者(石ノ森章太郎氏)ではないということだけは確実だ。映画『オズの魔法使』でジュディ・ガーランドが歌っていた「虹の彼方に」とも関係はなさそうだ(笑)

| | コメント (0)

2018年9月 2日 (日曜日)

新保史生編『JIS Q 15001:2017 個人情報保護マネジメントシステム 要求事項の解説』

過日,日本規格協会から下記の寄贈を受けていたのだが,新保先生からの寄贈ではないかと推察していたところ,8月31日に開催された法と情報研究会の会合の折に新保先生から直接にその経緯を伺うことができた。新保先生が全部自費により著者購入した上で,知人等に寄贈したものということを確認できた。ありがたく頂戴することにした。

 新保史生編
 JIS Q 15001:2017 個人情報保護マネジメントシステム 要求事項の解説
 日本規格協会(2018年7月31日)
 ISBN-13: 978-4542306776

一部に極めて悪質なデマを流布する者があるようだが,遺憾なことだと思う。この種の書籍では,印税収入はほぼゼロである。

この書籍で解説されている改正JISは,事実上,新保先生が1人だけで夜も寝ずに苦心して準備作業をし,関係する国際組織との根回し等も行ってきたものだ。ところが,知っている人はよく知っている経緯により,当初案とは異なる不純な要素が混入することになった。その当時における新保先生の落胆が著しく,はたから見ていて気の毒としか言いようがなかったのだが,私としてはこの作業に何も関与しているわけではなく,特に意見をはさむような立場にもなかったので傍観するしかなかった。

あくまでも一般論としては,「商人(あきんど)」というものは,営利のためには何でもやるえげつないものであるし,それに加担する「悪徳代官」のようなものは時代劇にだけ存在しているのではなく,現実にどの国のどの時代にも存在する。

しかし,新保先生は,そんなに弱くないので,今後,更に飛躍されることであろう。

なお,この分野におけるJISの専門家は新保先生だけであり,今回改正されたJISを正確に説明できるのも新保先生だけと言っても過言ではないので,肩書きにその旨を付す資格をもつのも新保先生だけだと評価しているが,現実には逆になっていることがなかなか興味深い社会の深層を表現しているのではないかと思う。

| | コメント (0)

2018年8月29日 (水曜日)

論文の価値

下記の記事が出ている。

 Social science has a complicated, infinitely tricky replication crisis
 ars technica: August 29, 2018
 https://arstechnica.com/science/2018/08/why-do-only-two-thirds-of-famous-social-science-results-replicate-its-complicated/

論文の数だけを評価基準とすることの愚は誰でも知っている。

それと同時に,優れた論文を多数公表することがいかに難しいことかについても,誰でもよく知っている。

それだからこそ,優れた論文を多数公表できる研究者は高く評価されるべきだと思う。

しかし,問題は,当の論文の真価を正確に評価可能な研究者が実際にはかなり乏しいということだ。特に,最も先進的な課題に関しては,当の論文を発表した者以外には全く理解できないことがしばしばある。このことも周知のことであり,特に数学や理論物理の世界ではそれが著しい。

他方において,全く無価値な論文を「無価値である」と評価することには様々な社会的困難が伴うことがある。

それゆえ,総合的に言えば,常に,世界的に有名な雑誌に掲載された論文が多いというだけでその論文投稿者が本当に優れた人材であるかどうかを確実に判定することはできないという結論になる。

当の論文が世間によって認められるかどうかは,かなり偶然的な要素によることが実際には多いが,それ以上に,内容を全く伴わない肩書きや経歴のようなものだけで内容まで評価されてしまうことのほうが多いから世間の評価なるものも全くあてにならないということを容易に知ることができる。

というわけで,真に創造的な研究者は,常に「孤高」であり続けるしかないというのが実情だ。

| | コメント (0)

2018年8月28日 (火曜日)

弥永真生・宍戸常寿 (編)『ロボット・AIと法』

下記の書籍を頂戴していたのだが,パラパラめくっただけでそのままにしてあった。ちょっと必要があって全部精読してみた。

 弥永真生・宍戸常寿編
 『ロボット・AIと法』
 有斐閣(2018年4月10日)
 ISBN-13: 978-4641125964

この書籍の中でも触れられているドイツ刑法学における「ジレンマ問題」は,非常に古くから好んで議論されてきた。

人間だけの社会を前提とした場合,これからも議論されることであろう。もともと解はない。解はなくても,裁判官は(一定の価値観に基づいて)判断しなければならない・・・そのようなタイプの問題なので,議論が終わることは永久にないのだ。

問題それ自体が,古代ギリシアの時代からある「カルネアデスの板」と同じ問題なので,相当長い間議論されてきたことになる。しかし,解がないのだ。

真に考えなければならないことは,全く別のところにある。

それは,「AIシステムを守るだめに人類が絶滅しなければならない」という状況に直面した場合,そのシステムは,何ら躊躇することなく人類を滅ぼすことであろうが,そのような状況下においては,人間の尊厳よりもAIシステムの維持のほうが上位の価値をもっているので,上記のジレンマ問題がそもそも問題にならないということだ。

このように,人間以外の(場合によっては人間以上の能力のある)存在が当事者として存在しているという状況を想定する場合,古典的な「人間至上主義」の観念にとらわれている限り,問題の本質に気づくことはできない。

それゆえ,この種の問題を考える場合には,常に,即物的にのみ考えることが肝要である。

加えて,この書籍でもそうなのだが,機械装置だけを「ロボット」として把握する事実認識は,そもそも根本から間違っているので,基本的な定義どおり,「サイバネティクス=ロボット」という定式で考えるのが正しい。

世にあまたある類書の大半は,制御用ロボット(Robotics)だけをロボットと想定している。制御不可能な対象であれば,そもそも制御用ロボットではない。制御できて当たり前なのだ。

しかし,真に検討しなければならない問題は,制御用ロボットではないサイバネティクスから発生する。法学の対象は,そのような制御できない対象であるサイバネティクスという意味での「ロボット」に絞られなければならない。

制御できない対象は,法による統御もできない。

強いて言えば,絶対的社会隔離処分としての「破壊」,すなわち,人間で言えば死刑の可能性は残る。

このような観点からすれば,上記のジレンマ問題においても,他の者を一切殺すことなく,運転手だけが死亡するように自爆または脱線してしまうのが最も妥当な解であり得る。他人を犠牲にすることは正当化され,自分だけは生きのこることを必須の前提とするような立論は,そもそも公平ではない。

(余談)

上記と関連するテーマで論文を書こうと思い準備していたのだが,現時点ではやめておくことにした。どのように考えても,世間を騒がせ過ぎるような結論しか出てこないからだ。

別のテーマで論文を書こうと思う。

(余談2)

「ジレンマ」という名前のラン(Pleurothallis dilemma)が存在する。

松本洋ランから苗を購入し,何年もの間栽培を継続してきた。栽培は比較的容易で環境の変化に耐える力も強い。しかし,実際に何年も栽培を継続してみると,確かに,ジレンマを感じさせるランではある(笑)

| | コメント (0)

2018年7月 1日 (日曜日)

法と情報研究会第3回公開研究報告会を無事に終了

昨日,法と情報研究会第3回公開研究報告会を無事に開催することができた。

急ぎでミニパネルを企画し,ぶっつけ本番でやってみた。結果的に,よい企画となったのではないかと思っている。丸橋先生が御提供の画像を素材に多角的な検討ができたと思う。

来場者はあまり多くはなかったが,日経BPの面々や高木浩光氏が参加し,特に夜の部(懇親会)で異常に盛り上がった。

これまで,ロジスティック面は私が全責任を負ってやってきたが,次回(2019年3月16日予定)は,別の先生方にお願いしようと思っている。

広報・宣伝に関しては,特に力を入れてこなかったし,真面目に研究しようと考えている人だけ参加してもらえればよいので,今後もこのような方針を維持しようと思う。

ただし,例外的な院生等を除き,学生の参加者が少なく,極めて憂慮すべきことだと思っている。そんなことで,いったいこれからの時代にサバイバルできると本気で思っているのだろうか?

思想信条の自由はあるので強要はできないのだけれども,「無知の知」を知るべきだと思う。

それにしても,さすがに疲れてしまったようで,今日は,ずっと寝ていた(笑)

(余談)

会場には卒業生(元ゼミ長)の某氏も来てくれた。IT関係の企業(総合商社)に勤務している。以前よりも少し骨太な感じになったようだ。他の卒業生の近況も知ることができ,とても嬉しかった。

| | コメント (0)

2018年6月21日 (木曜日)

Radek Silhavy (Ed.), Cybernetics and Algorithms in Intelligent Systems: Proceedings of 7th Computer Science On-line Conference 2018, Volume 3

注文していた下記の書籍が届いたので,早速読んでみた。

 Radek Silhavy (Ed.)
 Cybernetics and Algorithms in Intelligent Systems: Proceedings of 7th Computer Science On-line Conference 2018, Volume 3
 Springer (2018)
 ISBN-13: 978-3319911915

玉石混交という感じもするが,参考になる論文もあった。

全体としてみると,モデルの構築は自由として,実証性の論証がやや希薄なように思う。

| | コメント (0)

2018年6月 8日 (金曜日)

小峯和明『遣唐使と外交神話 『吉備大臣入唐絵巻』を読む』

下記の書籍を読んだ。

 小峯和明
 遣唐使と外交神話 『吉備大臣入唐絵巻』を読む
 集英社(2018)
 ISBN-13: 978-4087210323

標題のとおり, 『吉備大臣入唐絵巻』を主要な素材としてはいるが,全体としては,様々な現存資料を用いて古代の日本と大陸の交流史の実像を探そうとする著作だと考える。

読み物としても平易で面白く,一派向け書籍としては優れた書籍の一冊ではないかと思う。

| | コメント (0)

2018年6月 7日 (木曜日)

Charles Arthur, Cyber Wars: Hacks that shocked the business world

下記の書籍を読んだ。

 Charles Arthur
 Cyber Wars: Hacks that shocked the business world
 Kogan Page (2018)
 ISBN-13: 978-0749482008

コンパクトにまとめられており,索引的に利用するのには良い本だと思うが,深みはない。

| | コメント (0)

2018年6月 2日 (土曜日)

Steven Caldwell Brown & Thomas J. Holt (Eds.), Digital Piracy: A Global, Multidisciplinary Account

下記の書籍を読んだ。勉強になった。

 Steven Caldwell Brown & Thomas J. Holt (Eds.)
 Digital Piracy: A Global, Multidisciplinary Account
 Routledge (2018)
 ISBN-13: 978-1138067400

| | コメント (0)

より以前の記事一覧