2017年4月18日 (火曜日)

警察庁:自動車の自動運転機能に関する警告

警察庁のサイトで,下記の警告が出ている。

 現在実用化されている「自動運転」機能は、完全な自動運転ではありません!!
 警察庁交通局:平成29年4月14日
 https://www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku/jidounten/kouhou/290414kotsukyoku.pdf

(余談)

将来,完全な自動運転自動車が実用化したらどうなるかについて考えてみた。

全て製造会社のホストコンピュータによって制御される端末的な存在になる。

利用者は,自家用車として購入する意味がほとんどなくなるので,必要なときだけ,レンタル会社から借りて使うようになるだろう。必要なときにレンタル会社から自動車が自律的に自走してくることになる。タクシーのようなものだ。

その結果,ほぼ全ての販売店が消滅する。個人が車検やメンテナンスをすることもなくなるので,その関連の国の税収もなくなる。

個人が保険契約することもなくなるので,ビジネスモデルそれ自体が崩壊し,自動車に関する損害保険というものが消滅してしまう。

事故による損害賠償責任は,全て,完全に,製造会社が負うことになる。

このような社会になることだろう。

かなり多数の業種が消滅してしまうし,相当大規模な減収も発生するので,社会それ自体がボロボロに崩壊してしまい,どこを見ても失業者ばかりのマッドマックス的な社会になっている可能性が極めて高いが,そのことは一応措いて考えてみた。

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2017年4月17日 (月曜日)

タバコの次は酒,酒の次は・・・

酒の次は,砂糖を含め,甘いものになるに違いない。

その次は,辛いものだろう。

私見としては,肉食の禁止を先にすべきだと思うのだが,絶対にそうはならない。

このような動きの背後には特定の宗教的な観点が存在するので,表面だけにとらわれていると,文化としての東洋というものが消滅することになるだろう。

それでよいというのであればそうすれば良い。

ただし,何だかんだ言っても5000年くらいの間続けられてきた抗争なので,簡単に終わるとは思えないけれども・・・

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2017年4月13日 (木曜日)

中山信弘・金子敏哉編『しなやかな著作権制度に向けて-コンテンツと著作権法の役割』

金子敏哉先生から下記の書籍を頂戴した。

 中山信弘・金子敏哉編
 しなやかな著作権制度に向けて-コンテンツと著作権法の役割
 信山社(2017/3/30)
 ISBN-13: 978-4797232349

科研費の基盤研究A「コンテンツの創作・流通・利用主体の利害と著作権法の役割」の研究成果をまとめたものだ。

頂戴したばかりなので内容を精読しているわけではないが,ざっと読んでみた感じでは,フェアユースと関連する最近の問題について,様々な角度からの考察を提供する論考が収録されており,興味深く読んだ。

(余談)

一般論として,現行の著作権制度が比較的近い未来までそのまま維持可能だとは全く思っていないし,さりとて,レッシグ流の考え方によって新たなスキームが生まれることもないと考えているが,現行の著作権という枠組みの中でぎりぎりの限界を考察することは重要なことだと思う。それがなければ,制度それ自体の限界を知ることができないからだ。

今後は,人間の意思(特に創作性)という要素を全く含まない完全に新たな制度的な枠組みが模索されることになるだろう。

それがどのようなものになるにせよ,結局は,誰かの何らかの利益を強制力をもって守るという基本的な考え方が維持可能なものかどうかも考える必要がある。

いわゆる「情報の自由」なる考え方が,従来考えられてきたようなあり方ではとても維持できないということは,既に証明されてしまっているように思う。

また,法による統制だけを考慮した場合,あまたあるシミュレーションの中で,「ハチの社会」または「アリの社会」のモデルが優位なものとなり得るという可能性は無視できないように思う。

「自由の領域」というものを従来の法哲学では考えてこなかったようなものとして設定し直す必要があるのではなかろうか。

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2017年4月10日 (月曜日)

The Unaccountable State of Surveillance: Exercising Access Rights in Europe

アマゾンに注文していた下記の書籍が届いたので,早速,ざっと読んだ。

 Clive Norris, Paul de Hert, Xavier L'Hoiry & Antonella Galetta (Eds.),
 The Unaccountable State of Surveillance: Exercising Access Rights in Europe
 Springer (2017)
 ISBN-13: 978-3319475714

批判的な立場で書かれているので,そのようなものとして読まなければならないが,全体として非常に良い本だと思う。

CCTV等のサーベイランスは,それ自体として問題があるが,どのような調査をしているのかを「知る権利」が充足されているかという点も見逃せない。この本は,そのような観点に重点を置いている。

特にEUの個人データ保護法制において必ず登場するアクセスの権利の実態がよくわかる。構成国レベルでも個別に章がわりあてられ,丁寧な調査結果が述べられており,比較法的な検討をする場合に必要となるありがたい手掛かりを与えてくれている。

ただ,法律の条文をみる限りでは,そもそもそのような権利ではないのかもしれないというのが私見で,多数の参考訳をつくりながら,そのような感を深めつつある。関連する多数の条文を読めば読むほどそういう気分になる。

この問題について,日本国で刊行さrている一般的な憲法や行政法の教科書等に書いてあることは,ほとんどあてにならないので,直接に当該適用される法令の全条文にあたって丁寧に考えるという努力を積み重ね続けるしかない。

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2017年4月 8日 (土曜日)

蜂蜜のボツリヌス

常識だと思っていたら,そうでもないらしい,事件報道があったのでちょっと調べてみた。ちゃんと警告が出ている。

 乳児ボツリヌス症
 iDWR: 2001年第46週(11月12日~16日)掲載
 http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k01_g3/k01_46/k01_46.html

しかし,問題はそれだけではないかもしれない。

私が思うには,騙されやすい高齢者の中にも同じ原因による死亡例がかなり多数あるのではないかと想像する。

たまに食べるくらいなら何も問題がないのだが,その手の口コミなどを信じて凝り固まっている高齢者の場合,毎日,かなり大量に摂取することがあるからだ。

当然,リスクが高まる。

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2017年4月 7日 (金曜日)

小倉一志『インターネット・「コード」・表現内容規制』

小倉一志先生から下記の書籍を頂戴した。

 小倉一志
 インターネット・「コード」・表現内容規制
 尚学社(2017/4/1)
 ISBN-13: 978-4860311223

表現の自由とその規制は、小倉一志先生の一貫した研究テーマで,本書は、最近の研究成果をとりまとめた内容となっている。読んでみたところ,更に研究継続中の事柄がいくつかあるようで,今後,順にその研究成果を公表したいとのことだ。

表現の自由に関しては良い論文や書籍が少なくないので,なかなか大変だとは思う。

本書は、そのようなテーマについて,まじめに取り組んだ成果を示すもので,他の文献等では触れられていない事柄についても検討結果が示されており,参考になった。

一般に,地道でも誠実な研究を継続することにより必ず良い結果への道が拓かれることになる。それを活かすかどうかは本人次第なのだが,しかし,何もしないでいるのであれば,いかなる道も良い方向に向けて拓かれることはない。

今後の研究成果を踏まえた研究の継続とその新たな研究成果の公表を期待したいと思う。

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2017年4月 4日 (火曜日)

現況

ゼミ長だった非常に優秀な学生が無事に入社1日目を過ごしそのメールを送ってきた。学問の意欲も高いので,実務をしっかりと身につけ,社会の実相をきちんと理解した上で学術と取り組めば,社会にとって有用な研究成果を生み出す人材になるのではないかと期待している。机上だけの空理空論は,哲学としては完全に自由なのだが,実学としての法解釈学においてはそれだけでは全く無力であるし,逆に有害であることさえあるので,真に法学に挑もうとする者は,社会の中で現実に存在している様々な欲望や権力構造のようなものを実際に目にし,味わい,身に染みてそのむごさを思い知り,その上で,各人各様の達観と自己の確固たる世界観及び歴史観を得た後に学問と取り組むのがよろしい。本来,法学は,科挙のための記憶術ではない。

さて,私のほうは,研究題材が雨あられと天から降ってくるような状況の中にある。

100人の法学専門家が取り組んでもこなせないような分量のようにみえる。

しかし,ごく少数の例外的な知人を除いては,その重要性に誰も気づかないでいるように思う。少なくとも,その関連の学術業績は,私の著作とごく数名の著作以外には全く見当たらない。

もしかるすると,その重要性に気づいても,あとから誰かの研究成果をパクればよいと安易に考えて手をつけない者もあるのかもしれない。一般に,秀才と呼ばれる人々の中には,意外とそのようなずるい人間が含まれていることがある。それゆえに秀才なのだが,その程度のものに過ぎない。古代の官職の職格としては,せいぜい九品中の下品の部類に属する程度のものだろう。しかし,そんなことをやっていたのでは,決して,中品以上の域に達することはできない(たまたま非違行為等により上司が更迭または失脚するといったような幸運に恵まれる場合を除く。)。

そこで,「誰もやらないなら自分がやるしかないか」と考え,頑張って取り組むことにした。

幸い,同じ問題意識をもつ非常に優秀な知人と共同で仕事をすることのできるものもでてきたので,仕事のやり方もやや多様化することとなっているが,基本的には自分だけで孤独に仕事を進めている。

その結果,誰からも白い目で見られそうな自論が,世界規模でみた場合の社会の事実として続々とその確実性を実証できるような変化の中にいるということを自覚することができた。強く主張する必要もない。誰でも「やはりそうだったのか」を首を項垂れざるを得ない時が間もなくやってくる。有効な反論は誰もできない。なぜなら,事実それ自体がそのように証明してくれているからである。

無名で貧乏で凡庸とはいえ,一人の法学者としては,これ以上望みようのない極めて幸福な状況の中にいるのだと思う。

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2017年3月30日 (木曜日)

松原有里先生からの抜き刷り献本

昨日,大学のボックスに松原有里先生から論文の抜き刷りが届いていた。以前,松原先生のVAT関連の論文をこのブログで紹介したことがあるのだが,お手紙によると,その御礼ということのようだ。

「欧州諸国における訴訟制度」日税研論集(2017年3月)225~260頁という論文で,公刊されたばかりの最新の内容のものであるというだけではなく,このテーマで書かれた日本語の論文があまりないため,この分野について勉強する上で非常に助かる。ありがたいことだと思った。

また,そのお手紙によると,私の知人と親しいらしいということが書いてあり,世間というものは本当に狭いものだと痛感した。

なお,EUの税法及び税制と関連する私の参考訳としては,既に税関における情報システムの利用に関する指令や,EUの財政上の利益を害する不正行為を取り締まるOLAFの関連法令を法と情報雑誌で公刊しているが,OLAFの現行規則及びEurojust関連の法令も訳出し,ほぼ校正も終えたので,法と情報雑誌の次号で公開する予定で準備を進めている。

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2017年3月29日 (水曜日)

自動車のABS関連の法規制は謎だ

自動車の中にはABSを装備したものとそうでないものとがある。

もともとABSを装備していない車両に関しては,ABSの性能と関連する結構面倒くさい法令の適用がある。

では,ABSを装備した車両からABSの機能だけ削除した場合はどうなるのか?

もともとABSの装備は義務付けられていないので,ABSの後発的な削除を違法行為と解することはできない。

しかし・・・謎が多い。

おそらく,行政担当者は,要らない機能を利用者の意思でどんどん削除し,基本機能だけ残すというような行動を全く想定していないのではないかと思う。

しかし,当該車両の走行における安全性に全く影響を与えることがないことを当該車両の製造・販売会社が保証している場合には,削除することによって公共の安全に危険を及ぼすことがそもそもない。公共の安全に全く影響を及ぼすおそれがないのに何らかの(空虚な)義務を課すことは,無論,憲法違反となる。

とすれば,現行の法令の設計に問題があるということになりそうだ。

もっとも,当該機能を削除しても公共の安全に影響を与えることが全くないとの上記の企業の説明がそもそも虚偽であるか間違いであることはあり得る。

その場合,当該企業は,当該車両の新車価格全額+慰謝料等を賠償すべき義務があると解する。

当該企業がそのような賠償責任を免れたいと考えるときは,可能な限り迅速に,何でもかんでも積極的にリコールし,自社負担で修理または全交換するという選択肢しか残されていないように思う。

以上のように考えてくると,現状の販売価格を前提とする限り,自動車産業は,本来的に原子力産業と同様,本質的にペイしない業種(=永久に黒字転換することのない業種)であり,それが現実には黒字になっているのは,単に「なすべきことをしていないことによる」と解するのが妥当だと思う。

自動車は,現在の税制がそのように想定しているとおり,金持ちの道楽品ということでよいのではないだろうか?

そのほうが地域産業の復活のために大いに寄与する。

もし「そうではない」という見解を採用するのであれば,消費者庁は,自動車の問題についてもっと積極的に取り組むべきだと考える。

(余談)

EUの様々な法令を翻訳してきた。これからもそうすることだろう。

いろんなことを学んだのだが,EUの法令の中には,安全性の確保との関係で,「実装にかかるコストを考慮に入れ」というフレーズが結構頻繁に出てくる。

それ自体としては,そのとおりだと言うしかない。

しかし,言外において,「実装費用を考慮するとリスク回避の具体的な手段を選択することができない場合には,当該の仕事を断念しなさい」ということが述べられているのだと思う。

日本の裁判官は,そのように考えないかもしれない。

しかし,欧州各国の裁判官の中にはそのように考える裁判官が存在するかもしれない。

だから,学問は面白いのだ。

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ボルゲス先生からの郵便物

本日は,ちょっと雑用があり,大学に出た。郵便ボックスに行ってみると,ボルゲス先生から大型の郵便物が届いていた。開封してみると,過日の会合の際の会食の御礼状と書籍が入っていた。下記の書籍だった。

 Georg Borges
 Verträge im elektronischen Geschäftsverkehr: Vertragsabschluß, Beweis, Form, Lokalisierung, anwendbares Recht
 Nomos (2008)
 ISBN 978-3-8329-2803-2
 http://www.nomos-shop.de/Borges-Vertr%C3%A4ge-elektronischen-Gesch%C3%A4ftsverkehr/productview.aspx?product=9677

1000頁以上もある大作で,電子契約に関する法律問題について網羅的に検討した結果がぎっしりと書かれている。ドイツ語なので,辞書をひきひきではあるが,少し読んでみた。

内容的には,インターネット上での電子契約を主体とする問題について述べている部分が多い。このような検討を踏まえた上で,ロボットの法人格の問題へと検討が進んだのだろうと思う。インターネット上での自動処理,そして,それを支える技術の進歩とりわけ人工知能技術の応用という流れを素直にとらえれば,法解釈論として当然検討されるべき事柄が順に全て検討されている。

素晴らしい力作だと思う。

ボルゲス先生には他にも最近の著作があるので,購入して読んでみようと思った。

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