2023年3月27日 (月曜日)

不老不死が実現するとどうなるか?

当然,人口増加に伴い資源の奪い合いが熾烈化する。

特に食料不足が深刻化する。

その結果,どの生物種でもそうなのだが,一定の閾値のようなものを超えて増加してしまうと,一斉にカタストロフを発生させ,死滅するという現象が発生する。

社会心理としては,「殺すこと」が違法なことではないという観念が支配的になり,大量殺人の日々の中で一定の平衡状態になると中世のような秩序が訪れることになるかもしれない。無論,そのような社会では,現代社会で使用されているような技術や道具を使用することはできなくなる。そもそも生産できない。

というわけで,全員が平等に不老不死の社会になると,生きたまま地獄を見ることが避けられなくなる。

比喩的に言えば,地球全体がたった1枚のカルネアデスの板になる。

その結果,たぶん,仮に不老不死の技術が開発されたとしても,支配者とその一族だけが使用できるようにし,それ以外の者には使用させないようになることだろう。

その結果として,やはりテロが横行する社会となるかもしれない。

***

そもそも,人間の身体を構成する全細胞のテロメアを更新できる技術が存在しないと細胞の老化や細胞の死滅を避けることができないので,医学と薬学だけで不老不死を達成することはできない。

 

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2023年3月16日 (木曜日)

料金設定は自由か?

自由だ。

高くても安くても自由だ。

顧客と意思の合致があれば契約は成立する。

だからこそ,需要と供給という素朴な原理を基礎とする経済学が成立する。

しかし,「他社よりも安い」という触れ込み及びこれに類する商業宣伝広告により顧客誘引した場合には,事案により,詐欺罪が成立することがあり得るし,あるいは,企業経営陣としての誠実義務違反により損害賠償責任を負うことがあり得る。

だから,企業経営者は,何も約束してはならないのだ。

 

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2023年3月 9日 (木曜日)

悪魔

下記の記事が出ている。

 VERGE OF DISASTER Europe’s biggest nuclear plant on last defence against MELTDOWN as Putin’s missile barrage on Ukraine knocks out power
 The US SUN: March 8, 2023
 https://www.the-sun.com/news/7585044/russia-missile-strike-ukraine-energy-infrastructure-targeted/

日本国は全く無関係・・・ではない。

日本国内にある原発もミサイル攻撃を受け,日本全土が大規模に放射能汚染されることになる。

しかし,放射能汚染下にあっても生き残る人は生き残る。

これは,自然淘汰の一種だと考えることもできる。

私個人としては,古代ギリシア人と同様,運命の一種として理解する。

 

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2023年3月 7日 (火曜日)

シフのクラヴィコード演奏によるバッハ作品集

シフのクラヴィコード演奏によるバッハ作品集のCD(ECM UCCE-2100/1)を聴いた。

多数の曲が収録されており,どの曲の演奏も素晴らしいのだが,私の完全に主観的(唯我独尊的)評価の下で最も納得したのはシンフォニアBWV 787-801の演奏だった。
クラヴィコードは,10本の指全部で弦を弾くことのできる鍵盤付き大型リュートともいうべき楽器。このCDの演奏を聴いていると,まるでギターかリュートの演奏を収録したCDじゃないかというような錯覚に陥る。

バッハは,とんでもなく優れた天才リュート奏者を知っていたのに違いない。だから,このような曲を書ける。

ただし,シフが最も精力を傾けて演奏・録音したのは半音階的幻想曲とフーガBWV903だろうと思う。この曲は,リュート曲の延長という世界から既に飛び出してしまっている。

若い頃のシフは,イケメンということもあって大人気のピアニストだった。現在のシフの外貌は普通の老人なのだが,内面は著しく進化している。長年にわたる研究と実践の積み重ねによるものだろう。

同種のCDは既に何枚かもっているのだが,素晴らしいCDコレクションを追加できた。

 

 

 

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2023年3月 3日 (金曜日)

民生委員不足

いろいろと報道されている。

現代の一般的なライフスタイルに適合していない,または,極度に相反しているため,トラブルが少なくなく,そのこともなり手不足の原因になっているのではないかと考えられる。

90歳以上でも現役で誰よりも多くの仕事を実行できる人もいれば,かなり若年で夭逝する人もいる。
この種の問題に関して平均値は全く無意味であり,それゆえ,後期高齢者という概念もそれ自体として荒唐無稽だと言える。
全て個別に対応すべきであり,固定的な平均年齢で標準化された処理することには全く適していない。

また,プライバシー侵害などの弊害が常に心配されるのだが,そのための実効性のある国家制度的セーフガードが存在しない。

結局のところ,現行の民生委員制度は,それ時代として相当に時代遅れの制度なので,どうにか維持しようと考えることを完全に断念し,制度それ自体を全面廃止した上で,全く別の方法を考えたほうが良い。

 

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2023年3月 1日 (水曜日)

昆虫食拒絶騒動

いろいろと報道されている。

日本国においては,古くから,伝統的に,イナゴの佃煮を食べてきた。イナゴの佃煮を食する地域はかなり広い。

イナゴの佃煮は,エビの佃煮とほとんど同じ食感・風味・栄養のものと言ってよい。要するに,佃煮の一種だ。

農薬を使っている田圃で採取されたイナゴの場合には残留農薬の問題はあるが,養殖のエビではもっと汚染されているし,普通の海洋の汚染も無視して良いレベルだとは到底言えないので,個別の事象だけとらえて評論するのは間違っている。

ちなみに,イナゴの仲間とコオロギの仲間が同じバッタの仲間の昆虫の一種であることは言うまでもない。

地球全体の全生物と全生態系を念頭に置いて議論すべきことだと思う。

このような類のことを考える場合,本来は各人の自由であるべき主観的感情や個人的嗜好に過ぎないものをあたかも正義であるかのごとく他人に押し付けるような演繹法的な非難の類に終始するのではなく,逆に,全ての生物種を念頭に置き,網羅的な素材検討を踏まえた帰納法的思考に基づく論理抽出が必須だと思っている。

見た目の問題だけで言えば,昆虫の外見を嫌悪するかどうかは各人の自由なのだが,普通に食べている甲殻類の生きた姿を知れば卒倒してしまうことがあり得るのにそうならないとすれば,それも無知の一種であり得るのではないかと思う。
そもそも表層的な外見だけでものごとを判断することそれ自体が間違っている。
例えば,「とても綺麗な花を咲かせる植物には刺があったり毒があったりすることがある」ということも知るべきだと思う。
他方において,非常に多彩なタイプが存在する仮面ライダーの顔を不気味または怖いと感ずる人がいるかもしれないが,昆虫の顔面をモデルにしたと言われている頭部をもつ仮面ライダーのファンやマニアは全国にかなり多数存在する。
好みの問題は,各人の完全な自由の領域に属する。

なお,イナゴの佃煮を食べること含め,昆虫食を嫌悪することは,差別やいじめに直結することなので,禁忌と考えるべきだろう。

また,イナゴの佃煮の存在を知らない場合,そのことが,単なる無知・無教養の一種であるか,または,知性の貧困・食経験の貧困の一種であり得ることは,全く疑いのないところである。

例えば,貧困や差別的偏見のために多種多様な食を経験することができず,非常に偏った意見しか形成できないことは遺憾なことではある。
ただし,今後,日本国全体の貧困が進むと,そのような食経験の乏しさに起因する偏見や差別が助長される危険性はあり得る。

衣食足りて礼節を知る。

 

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日本国において古くから利用されてきた昆虫食は,イナゴ佃煮だけではない。

例えば,蜂の子(スズメバチの幼虫)は美味とされており,熱狂的な愛好家がおり,観光土産品として缶詰などが売られてきた。

テキーラの中には瓶底に芋虫が沈められている種類のものがある。サボテンの仲間を食する昆虫の幼虫とのことで,珍味として知られている。

 

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2023年2月24日 (金曜日)

歴史の改変

下記の記事が出ている。

 Vladimir Putin’s grotesque manipulation of history
 Washington Post: February 24, 2023
 https://www.washingtonpost.com/made-by-history/2023/02/24/stalin-putin-stalingrad-ukraine/

左右の別を問わず,国の別を問わず,民族主義や国粋主義には必然的に伴う現象ではある。

この問題を解決する方法はある。

それは,「事実を直視する」ということに尽きる。

「純粋な民族」は存在しない。純粋な民族が存在しない以上,理論的には,「特別に選ばれた種族」も成立しない。

地球上に存在するのは雑多な雑種の子孫だけだ。

そのことを理解するだけで世界が違って見えてくる。

 

 

 

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2023年2月19日 (日曜日)

AIはリテールを変化させる?

下記の記事が出ている。

 AI is Changing the Outlook of Retail
 February 17, 2023
 https://www.iotforall.com/ai-is-changing-the-outlook-of-retail

この記事で述べられている意見に賛成するかどうかは一応措くとして,AIと関連する技術が企業と消費者との関係を大きく変えつつあることは間違いないと思う。

問題は,日本国の消費者庁のような関連官庁が変化に対応できているかどうかよくわからないという点にある。

たぶん,支配層の中で「秀才」が優位な時代は終わった。形式的な論理学で終始する分野である限り,過去に存在する理論や定義を吸収して応用する能力はAIの方が優れている。人間の能力は相対的に非常に低いので,大抵の秀才はAI未満と評価され,捨てられることになる。

AIにはできないこと,それは,過去に存在しておらず,それゆえ学習しようのない理論を新たに生成する能力だ。そして,AIそれ自体が武装している場合や防衛システムを統御するAIシステムのような場合を除き,普通のAIは直接に武力を行使することがない。

それゆえ,支配層の中では「天才」または直接に軍隊レベルの武力を行使できる者しか生き残れない。

「秀才」を再生産し,「学歴」の信頼性を維持するための受験予備校のような社会システムは,明らかに,過去のものとなってしまった。

 

 

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2023年1月18日 (水曜日)

自動操縦

自動車,航空機,船舶など,非常に多くの運搬手段に自動操縦機能が組み込まれている。

船舶でも海図や海底地形図等のデータを記憶させたデータベースとGPSに基づく自動操縦システムが存在する。

しかし,情報システムである以上,常にハッキングのリスクは存在する。ハッキングにより暗礁に激突させ,沈没させることは可能だ。

また,GPSデータの送受信を誤らせ,または,その正常な送受信を阻害するサイバー攻撃もあり得る。

更に,海底地形や山岳地帯の地形を含め,地球上地形は,例外なく,常に変化し続けている。昨日のデータは全く利用価値がないどころかむしろ非常に危険ということさえあり得る。つまり,自動判断のためのデータが劣化する速度は,予想以上に速いし,常に突然のイレギュラーがあり得ることを想定しなければならない。

それゆえ,自動判定のための基礎データが不変であり安定しているということを前提とする限り,自動判定のためのAIシステムもまたかなりリスキーなものであり得る。常に「いかなる事情も常に予想可能とは限らない」という当たり前のことを絶対的な前提にした上でシステム設計しなければならない。

そういう当たり前過ぎることを理解できない者のことを「愚か者」という。

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以上のことは,人間が操縦する場合でも基本的には同じだ。

全く同じ昨日は二度とない。

全ての前提条件が常に変化しており,そのことを適切に察知し,微調整しながら操縦しなければならない。大きな変化があり得ることを察知したときはその運航を停止または中止することも決断しなければならない。

気象条件に関してはすんなり理解できる人でも海底地形等に関しては日々大きな変化があり得ることを全く理解できないタイプの人が存在していることに面食らうことがある。はっきり言って,無知または思考能力欠如だと思う。

そもそも地球は自転しているので,全体として常に動いているのだ。

それゆえ,(常に「仮説である」という意味で)暫定的な相対的座標軸しか成立し得ないということを知らなければならない。

 

[追記:2023年1月19日]

関連記事を追加する。

 1000 Shipping Vessels Impacted by Ransomware Attack
 infosecurity: 18 January, 2023
 https://www.infosecurity-magazine.com/news/shipping-vessels-ransomware-attack/

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2023年1月11日 (水曜日)

これまでの経験によると・・・

非常に頭の良い人は,帰納法を自由自在に使いこなす。

より正確には,演繹法による処理を瞬時にこなせるので,帰納法の土台となる事実認識とモデリングのための時間をつくることができる。

その逆もまたしかり。

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