2018年11月 9日 (金曜日)

中国:AIニュースキャスター

下記の記事が出ている。

 China's Xinhua agency unveils AI news presenter
 BBC: 8 November, 2018
 https://www.bbc.com/news/technology-46136504

現時点では,よく見れば見分けがつく。

しかし,いずれ全く見分けがつかなくなることだろう。

このことは,生体要素を用いた認証システムの中の幾つかの種類のものが終焉を迎えるということも意味している。

それはさておき,自動システムの場合,記憶間違いや言い間違えをゼロにすることは可能だ。その結果,この分野の人材が大量に不要となる時代がいずれやってくる。

番組の制作に関しても,その大部分がスタジオではなく,どこかにあるコンピュータシステムの中で行われるようになるだろう。その分だけ,大規模な施設や設備等も必要なくなることは間違いない。

ちなみに,気象予報関係の番組がほぼ全自動化・無人化される時代は比較的早い時期に到来するだろうと予想される。機能論的にみて均等な分野は全部同じ道をたどることになる。

その結果,タレント関連の企業が総崩れとなる。

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2018年11月 1日 (木曜日)

Andrew V. Edwards, Digital Is Destroying Everything: What the Tech Giants Won't Tell You About How Robots, Big Data, and Algorithms Are Radically Remaking Your Future

下記の書籍をざっと読んだ。

 Andrew V. Edwards
 Digital Is Destroying Everything: What the Tech Giants Won't Tell You About How Robots, Big Data, and Algorithms Are Radically Remaking Your Future
 Rowman & Littlefield (2018)
 ISBN-13: 978-1538121757

日本国内においても既に類書が多数あるけれども,ここまで徹底的にネガティブな見解を貫徹している書籍はそう多くないと思う。その分だけ誇張の部類に属する要素が含まれていることに留意しながら読まなければならない。

経済界と一部の研究者にとっては,「敵だ」と感ずる内容かもしれない。

しかし,現在の状況を単純に延長した場合,この書籍に書かれている近未来像は十分にあり得る近未来像なので,突飛な本でもとんでも本でもないと思う。

より合理的な思考を構築し続けるためには,より明確なアンチテーゼを常に吸収し,考察する努力を継続する必要があり,そのような努力を怠る経営者や研究者は,必ず(比較的短期間の間に)衰滅する。

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2018年10月31日 (水曜日)

大山喬平・三枝暁子編『古代・中世の地域社会-「ムラの戸籍簿」の可能性』

下記の書籍を読んだ。

 大山喬平・三枝暁子編
 『古代・中世の地域社会-「ムラの戸籍簿」の可能性』
 思文閣出版(2018年9月20日発行)
 ISBN-13: 978-4784219469

非常に勉強になった。

良書だと思う。

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2018年9月26日 (水曜日)

AIの口語能力

下記の記事が出ている。

 Speech recognition is tech's next giant leap, says Google
 Guardian: 24 September, 2018
 https://www.theguardian.com/technology/2018/sep/24/speech-recognition-tech-google

(余談)

私の理解では,口語に属する言語は,書き言葉による言語とは全く別の構造をもつものとして理解するのが正しい。

口語は,身振り手振りの一種であり,清く正しい文法理論とは無関係のものだ。

ところが,言語教育ではそれらをごっちゃにしているから間違う。

口語をいくら訓練しても,清く正しい文書を書くための訓練のためには少しも役立たない。その意味で,日本国における外国語教育は,高等なレベルの仕事とは無関係な人々にだけ役立つ教育手法となっている。

現在採用されている教育は,無駄とは言わないが,世界的に役立つ人材を育成したいのであれば,別のことを考えなければならない・・・という当たり前のことを素直に理解できる人は,現実にはかなり少ない。

そこで戻って考えてみると,Googleは,高等なレベルの専門的な仕事とは無関係の「日常」に目を向けているのだろうと想像する。

経営上の戦略としては極めて正しいと思う。

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2018年9月21日 (金曜日)

竹花和晴『グラヴェット文化のヴィーナスの像:旧石器時代最大の美と知のネットワーク』

下記の書籍を読んだ。とても勉強になった。

 竹花和晴
 グラヴェット文化のヴィーナスの像:旧石器時代最大の美と知のネットワーク
 雄山閣(2018年6月25日)
 ISBN-13: 978-4639025795

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2018年9月17日 (月曜日)

AIはソーシャルメディアを変化させ,民主主義を危機に晒すものか?

下記の記事が出ている。

 Artificial intelligence is transforming social media. Can American democracy survive?
 Washington Post: September 5, 2018
 https://www.washingtonpost.com/news/democracy-post/wp/2018/09/05/artificial-intelligence-is-transforming-social-media-can-american-democracy-survive

(余談)

「言葉」に対する信頼が喪失した状況では,旧約聖書にある「バベルの塔」と同じような混乱と社会の崩壊が生じ得ると考えられる。

その「信頼」は,あるメッセージが生きた人間のものかどうか判然としない状態が恒常的になるだけで,かなり広範に損なわれることになるであろう。その信頼を回復することは非常に難しい。

解決策としては,言語活動におけるAIの応用(特に商業利用)を禁止することが考えられるが,基本的に無理なことなので,結局,防止策はない。

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2018年9月 6日 (木曜日)

中国:ネット中毒の防止のため,利用者の実名登録を強化?

下記の記事が出ている。

 State data to be used to limit child gamers in China
 BBC: 6 September, 2018
 https://www.bbc.com/news/technology-45432863

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2018年8月30日 (木曜日)

量子コンピュータの新たな応用分野

下記の記事が出ている。

 Wandering Bose-Einstein condensate may lead to scalable quantum computer
 ars technica: August 30,2018
 https://arstechnica.com/science/2018/08/doing-the-quantum-mash-cloud-of-atoms-may-provide-new-way-to-compute/

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2018年8月29日 (水曜日)

論文の価値

下記の記事が出ている。

 Social science has a complicated, infinitely tricky replication crisis
 ars technica: August 29, 2018
 https://arstechnica.com/science/2018/08/why-do-only-two-thirds-of-famous-social-science-results-replicate-its-complicated/

論文の数だけを評価基準とすることの愚は誰でも知っている。

それと同時に,優れた論文を多数公表することがいかに難しいことかについても,誰でもよく知っている。

それだからこそ,優れた論文を多数公表できる研究者は高く評価されるべきだと思う。

しかし,問題は,当の論文の真価を正確に評価可能な研究者が実際にはかなり乏しいということだ。特に,最も先進的な課題に関しては,当の論文を発表した者以外には全く理解できないことがしばしばある。このことも周知のことであり,特に数学や理論物理の世界ではそれが著しい。

他方において,全く無価値な論文を「無価値である」と評価することには様々な社会的困難が伴うことがある。

それゆえ,総合的に言えば,常に,世界的に有名な雑誌に掲載された論文が多いというだけでその論文投稿者が本当に優れた人材であるかどうかを確実に判定することはできないという結論になる。

当の論文が世間によって認められるかどうかは,かなり偶然的な要素によることが実際には多いが,それ以上に,内容を全く伴わない肩書きや経歴のようなものだけで内容まで評価されてしまうことのほうが多いから世間の評価なるものも全くあてにならないということを容易に知ることができる。

というわけで,真に創造的な研究者は,常に「孤高」であり続けるしかないというのが実情だ。

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2018年8月28日 (火曜日)

弥永真生・宍戸常寿 (編)『ロボット・AIと法』

下記の書籍を頂戴していたのだが,パラパラめくっただけでそのままにしてあった。ちょっと必要があって全部精読してみた。

 弥永真生・宍戸常寿編
 『ロボット・AIと法』
 有斐閣(2018年4月10日)
 ISBN-13: 978-4641125964

この書籍の中でも触れられているドイツ刑法学における「ジレンマ問題」は,非常に古くから好んで議論されてきた。

人間だけの社会を前提とした場合,これからも議論されることであろう。もともと解はない。解はなくても,裁判官は(一定の価値観に基づいて)判断しなければならない・・・そのようなタイプの問題なので,議論が終わることは永久にないのだ。

問題それ自体が,古代ギリシアの時代からある「カルネアデスの板」と同じ問題なので,相当長い間議論されてきたことになる。しかし,解がないのだ。

真に考えなければならないことは,全く別のところにある。

それは,「AIシステムを守るだめに人類が絶滅しなければならない」という状況に直面した場合,そのシステムは,何ら躊躇することなく人類を滅ぼすことであろうが,そのような状況下においては,人間の尊厳よりもAIシステムの維持のほうが上位の価値をもっているので,上記のジレンマ問題がそもそも問題にならないということだ。

このように,人間以外の(場合によっては人間以上の能力のある)存在が当事者として存在しているという状況を想定する場合,古典的な「人間至上主義」の観念にとらわれている限り,問題の本質に気づくことはできない。

それゆえ,この種の問題を考える場合には,常に,即物的にのみ考えることが肝要である。

加えて,この書籍でもそうなのだが,機械装置だけを「ロボット」として把握する事実認識は,そもそも根本から間違っているので,基本的な定義どおり,「サイバネティクス=ロボット」という定式で考えるのが正しい。

世にあまたある類書の大半は,制御用ロボット(Robotics)だけをロボットと想定している。制御不可能な対象であれば,そもそも制御用ロボットではない。制御できて当たり前なのだ。

しかし,真に検討しなければならない問題は,制御用ロボットではないサイバネティクスから発生する。法学の対象は,そのような制御できない対象であるサイバネティクスという意味での「ロボット」に絞られなければならない。

制御できない対象は,法による統御もできない。

強いて言えば,絶対的社会隔離処分としての「破壊」,すなわち,人間で言えば死刑の可能性は残る。

このような観点からすれば,上記のジレンマ問題においても,他の者を一切殺すことなく,運転手だけが死亡するように自爆または脱線してしまうのが最も妥当な解であり得る。他人を犠牲にすることは正当化され,自分だけは生きのこることを必須の前提とするような立論は,そもそも公平ではない。

(余談)

上記と関連するテーマで論文を書こうと思い準備していたのだが,現時点ではやめておくことにした。どのように考えても,世間を騒がせ過ぎるような結論しか出てこないからだ。

別のテーマで論文を書こうと思う。

(余談2)

「ジレンマ」という名前のラン(Pleurothallis dilemma)が存在する。

松本洋ランから苗を購入し,何年もの間栽培を継続してきた。栽培は比較的容易で環境の変化に耐える力も強い。しかし,実際に何年も栽培を継続してみると,確かに,ジレンマを感じさせるランではある(笑)

[追記:2018年10月27日]

関連記事を追加する。

 Driverless cars: Who should die in a crash?
 BBC: 26 October, 2018
 https://www.bbc.com/news/technology-45991093

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