2026年2月12日 (木曜日)

法と情報研究会:第5回公開研究報告会

新型コロナの関係及び諸般の事情のため,法と情報研究会の公開研究会を開催できない状態が続いていたが,丸橋透先生をはじめ会員各位の協力により開催準備が進められ,2026年3月8日に第5回公開研究報告会を開催できることとなった。

私も研究報告することになった。雑駁な内容のものしか準備できないが,『ネットワーク社会の文化と法』の中で提示した幾つかの仮説が,仮説提示後30年を経過した現在,全部正しかったということが事実によって証明されたことを宣言し,かつ,これからの法学は何をすべきなのかに関する私見を提示する内容の研究報告としたいと思う。

開催要領は,下記のところで入手できる。

 第5回公開研究報告会
 http://cyberlaw.la.coocan.jp/Documents/LawandInformation_5thConference.pdf

 

 

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2025年12月24日 (水曜日)

国が保有する個人データの民間利用

国等が保有する国民の個人データを民間企業等が利用できるようにすることが善であるか悪であるかという根本的な問題はあり得るが,それよりも重要なことは,「どのタイプの個人データの利用を禁止すべきか」という線引きではないかと思う。

例えば,無条件で民間企業等の利用を認めた場合,個人の病歴,診療歴,血液検査や脳波検査等の精密検査の結果,通常の健康診断の結果,遺伝子情報,学校における成績,各種資格試験の受験回数及び不合格回数,各種資格試験の成績,前科,交通違反等による反則金納付歴,少年法による保護措置歴,滞納処分歴,社会保険の納付歴・不納付歴,各種行政処分歴,行政機関への通報,行政機関への苦情申出,公務員としての懲戒歴,元外国人の帰化と関連する情報等の情報が全て民間企業の手に渡ることになる。

日本在住の外国人に関しても,日本国民の場合と基本的に同じ。
しかも,外国人の日本国街における違法行為歴情報や当該外国人が特定の国の諜報関連の人間または犯罪組織と関連する人間であることの情報等を日本国が保有している場合もあり得ることを正確に理解する必要がある。

個人データを匿名化または仮名化したような場合でも,最新のコンピュータ技術を駆使すれば,特定の個人を識別可能な状態に容易に復元可能な世界になっているので,「匿名化または仮名化していれば大丈夫」という理屈は,ほとんど無意味化している。

特定の国民が国等に納付した税や社会保険関係の納付額が民間企業に提供されれば,民間企業の経営者や従業者の中には犯罪組織や外国政府の手先も当然に含まれているので,当該納付額等の情報が提供されてしまった者の中で高額の納付者が,例えば,強盗等の優先的なターゲットとなってしまうことが避けられない。その結果として,高額所得者を中心として,強盗によって殺される人が続出することになるだろう。
そのような場合に備え,国は,常に100%賠償できるよう基金を準備しておく必要があるし,国が個人情報を提供したことによって強盗犯等が被害者の所在地及び財産状況を把握することになったときは国の無過失の損害賠償責任を定める条項を個人情報保護法の中に追加する必要性がある。

日本人だと信じられていた者が外国人であることが判明した場合,帰化した者が元は国籍を有していた国名等の情報が民間企業に渡されるような場合においては,(民間企業の中にはヘイトクライムの犯罪者である企業も十分に存在し得るので)当該の者の生命・安全に深刻な脅威が発生し得ることも当然に予想される。

特定の者が外国政府のための諜報活動に従事していることを内容とする情報や日本国外における犯罪等の違法行為歴が明らかになってしまった場合,内閣総理大臣を含め,主要な国務大臣や関連公務員に対する報復のための暗殺行為が実行される可能性はある。

自然科学の調査研究(例:遺伝子治療等)のために日本国民の遺伝子情報を研究機関や製薬会社等に手渡した場合,日本国の研究機関や製薬会社等の中で特定の外国と全く関係のないところはほぼ存在しないので,そのような遺伝子情報が外国の製薬会社,軍または諜報機関等の手に渡る可能性は著しく高い。そもそも(当該組織の長及び上級職員に対するものを含め)適正に十分なセキュリティクリアランスを実施することが可能なだけの体制をもっている研究機関等は滅多になく,また,情報セキュリティを確保するための十分な予算と人的資源をもつ組織は非常に少ない。

以上のような危惧は,誰でも容易に考えつくことができるものだ。

それゆえ,線引きが重要になる。

そして,全ての危惧や脅威を適正に評価した上で,正確に線引きをしてみると,国が保有する個人データの中で民間企業に渡すことのできるタイプの個人データがほとんどないということに気づくことができる。

強いて言えば,政府から刊行された白書等の中で既に公表されている統計上の数値くらいなら提供できると言い得るのみではないかと考えられる。

ちなみに,統計のために集約化された数値データであっても,例えば,統計上において区分されている自治体等の地理的場所の該当者が非常に少ない場合,数値だけで構成されるデータであっても完全に顕名性のある(=個人識別可能な程度に特定され得る)個人データとして機能することがあり得ることは,周知のとおりだ。要するに,個人識別可能であるか否かは,文脈,TPO,状況等の要素を含め,諸々の要素の総合的な評価の中で結果として発生することだ。

個人データは,それ自体が客観的に常に識別可能または識別不可能という属性価をもつようなタイプの構造をもつデータではない。そうではなく,ある状況の下において,何らかのデータに対してそのような属性評価が可能であるか否かということが本質的に重要だということを理解しなければならない。

要は,実体説を基礎として考えるのではなく,関係説を基礎として考えるべきだということに尽きる。

その意味において,これまで公表されている個人情報保護法の注釈書等の多くは,根本的なところで無理解と誤謬が存在している。

 

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2025年10月29日 (水曜日)

新手のスマートグラス

下記の記事が出ている。

 努力してまで使うスマートグラスは無意味。Inmo Air 3が示した現実
 GIZMODE Japan:2025.10.29
 https://www.gizmodo.jp/2025/10/inmo-air-3-smartglasses-review.html

***

人間はコンピュータの部品ではない。

無理にコンピュータの部品のように扱うと,単に視覚障害が生ずるというだけではなく,場合によっては精神に異常をきたす。

スマートグラスでは,そのリスクが特に高いと考えられる。

日本国の厚生労働当局は,スマートグラスの使用を強制した結果生ずる労働者の精神衛生上の災害の発生を適切に予測し,それを踏まえて,必要な勉強を事前に尽くし,労災の認定だけではなく,そのような非人間的な労働を強いる使用者に対する懲罰を含め,迅速な法的対応ができるように準備万端にしておくべきだ。

 

 

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2025年6月18日 (水曜日)

EU:医療データ空間に関する規則(EU) 2025/327

下記のとおり公表されている。

 Regulation (EU) 2025/327
 OJ L, 2025/327, 5.3.2025
 ELI: http://data.europa.eu/eli/reg/2025/327/oj

 

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2025年3月13日 (木曜日)

EU:医療データ空間規則(EU) 2025/327による規則(EU) 2024/2847(サイバー回復力法)の一部改正

医療データ空間規則(EU) 2025/327(OJ L, 2025/327, 5.3.2025)が採択された。

  http://data.europa.eu/eli/reg/2025/327/oj

同規則の第104条により,規則(EU) 2024/2847(サイバー回復力法)の一部改正が行われている。

 

 

 

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2024年11月28日 (木曜日)

マイナ保険証

医療の現場を劣化させ続けている。

私の近隣では,廃業となった個人病院が増加しつつあると言える。

IT化には非常に高額な費用負担を伴う。そもそも無理なことなのだ。かくして,これまで普通の人々に対して提供されてきた現場のニーズに即したきめ細やかな医療サービスが徐々に消滅し続けることになる。

儲けるのは関連機器類を製造している大企業だけだ。

あくまでも仮定に基づく私的な想像に過ぎないのだが,もし当該関連企業の姻族関係が政界だけではなく法曹界にも深く浸潤しているとすれば,そのことだけで日本国を破滅に導く深刻な原因の一つをつくっていることになる。

平安時代後期における急激に落ちぶれていく藤原氏と同様,目先のことしか考えられなくなるからだ。

***

現行のシステムは,例えば,ロシアや北朝鮮等からの核攻撃により情報インフラが破壊された場合でも機能するようには設計されていない。情報セキュリティの文脈における堅牢性や回復力はゼロであり,いわば子供向けの玩具のようなものだ。

核攻撃により電力供給が停止した場合にも全く使えなくなる。

私は,現代の社会が「戦時と平時が常に共存する状況」の下にあると主張し続けてきた。

支配的な階級の層には目先の金儲けしか考えない者ばかりなので,当たり前のことが考慮に入れられなくなってしまっている。

 

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2024年8月29日 (木曜日)

LLMサーバの脆弱性

下記の記事が出ている。

 Hundreds of LLM Servers Expose Corporate, Health & Other Online Data
 DARK Reading: August 28, 2024
 https://www.darkreading.com/application-security/hundreds-of-llm-servers-expose-corporate-health-and-other-online-data

 

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2024年8月11日 (日曜日)

ニューロチップの物理的耐久性?

どのような製品も(物体であるので)いつか壊れる。特にICは,回路内に記録される電磁的状態の変更回数が限定されており,一定回数を超えると機能しなくなる。

比喩的に言えば,ニューロチップの場合には,脳細胞の死と同じようなことが起きる。しかし,遺伝子による自動再生機能のある有機体ではないので,ニューロチップは,壊れれば壊れたままとなり,物体それ自体として自動再生されることがない。

無論,内容の(バックアップ的な記録を基礎とする)同一内容の電磁的状態をもつ別の回路に代替させることができるが,その場合,ニューラルネットワークの論理構造が維持されているかどうかを測定する方法は存在しないのではないかと考えられる。

さて,このような危うさをもつ電子装置の一種に過ぎない電子機器によるデータ処理を基礎としている生成AIの信頼性に関し,このような観点からの「健全性」の保証はあると言えるのだろうか?

現時点において,この点に関し,明確に保証していると言えるような生成AIのシステムまたは製品を目撃したことはない。

***

人間の生体脳の細胞は「寿命」が到来すると一斉に自己崩壊を始めるかもしれない。その結果,回復不可能な脳機能喪失状態に至ることは十分にあり得ることだし,現に存在している。

この私自身もまた老化による著しい劣化を日々痛感しているところだが,その劣化は,脳機能の面にも現れている。

寿命が来ているのではないかと思う。

一般に,人間は,寿命に逆らうことはできない。

仮に人工的に増殖させた汎用幹細胞を基礎とする脳細胞で置き換えることができたとしても,記憶の転写は不可能だし,生体脳内におけるニューラルネットワークの復元は絶対にできない。それゆえ,人格の復元もできない。「生きた復元模型」のようなものを製造できるだけだ。

比喩的に言えば,ニューラルネットワークの理論を応用したAIシステムは,構成要素となっている物理素子の劣化による「痴呆症」のような状態になり,全面劣化(=全面機能停止)となるリスクを常に抱えていると言える。

 

 

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2024年6月18日 (火曜日)

米国:ロサンゼルスで医療関連の個人データの大規模流出が発生したらしい

下記の記事が出ている。

 Los Angeles Public Health Department Discloses Large Data Breach
 infosecurity: 17 June, 2024
 https://www.infosecurity-magazine.com/news/los-angeles-health-data-breach/

 

 

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2024年6月17日 (月曜日)

ZkTeco

下記の記事が出ている。

 Kaspersky Finds 24 Flaws in Chinese Biometric Hardware Provider
 infosecurity: 13 June, 2024
 https://www.infosecurity-magazine.com/news/kaspersky-flaws-chinese-biometric/

「きしみ」かもしれない。

 

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