2020年12月 6日 (日曜日)

米国:「政府における信頼できる人工知能の利用」と題する大統領令

下記の記事が出ている。

  米国省庁へAI導入を指導する大統領令はべてが絵空事だ
  Tech Crunch: 2020年12月5日
  https://jp.techcrunch.com/2020/12/05/2020-12-03-whs-ai-eo-is-bs/

この大統領令なるものの評価及びこの記事に対する評価は一応措くとして,一般に,AIシステムなるものが適法なものでなければならないことは,日本国においても,民法の一般原則が明確に定めるとおりであるし,民法を度外視しても,法秩序というものは適法行為だけを法的に保護する社会システムの一種なので,適法でなければならない。

同様に,そのAIシステムの管理・運用だけではなく,アウトプットも適法なものでなければならない。

管理・運用に関しては,現在のところ,普通の情報セキュリティのマネジメントシステムしか存在しないように思う。当然のことながら,セマンティックな要素に対処できない。つまり,これだけではダメなので,現存のほぼ全てのAIシステムは,適法性の推定を受けることができない。

更に,AIシステムのアウトプットが適法なものであることを自動的に検査するための技術的手法は,現在のところ全く存在しない。それゆえ,AIシステムのアウトプットの適法性も推定されない。

EUにおいては,情報セキュリティに関して,バイデフォルトの原則及びバイデザインの原則が存在する。しかし,日本国の開発者の中でその意味を理解できている者がどれだけあるのか,かなり疑問だ。仮に理解していたとしても,バイデフォルト及びバイデザインで情報セキュリティを確立するための予算を組んでいる企業がどれだけあるのか,はなはだ疑わしい。大学の研究室の場合,これまでのところ,そのような予算は,皆無だろうと思われる。そもそも資金がないし,文科省等もそのような原則に従った設計・実装のための研究費目を認めてこなかったので,公的機関から資金提供を受けることもできない。

グローバルな企業の中で「金儲け主義」の巨大企業がこれらの原則を遵守しているとは全く信じられない。

人類は,そういうものだということを十分に理解した上で,AIシステムなるのものとつきあう必要性がある。

このような見解に対し,「そんなこと実装できるわけがない」との意見もあるが,そうだとすると,そのようなシステムを構想・設計・実装する行為それ自体が違法行為に該当すると言わざるを得ない。「そんなこと実装できるわけがない」と主張し,適法性を確保しないまま突っ走る行為は,法的評価としては,反社会的組織の行動と全く変わらないと言わざるを得ない。

もしそのような開発行為が人間の集団の行為であるとすれば,あくまでも机上の理屈としては,国民または人類全体に対するテロ行為の一種として,破壊活動防止法の適用も検討されるべきだろう。

なお,ここでいう適法性は,当然のことながら,プライバシー保護及び知的財産権保護を含む。

AIシステムの開発者がプライバシー保護や知的財産権保護に精通しているとは信じがたいし,事実,これまでそのような人材と出逢ったことはただの一度もない。専門家と自称する者が多数存在するが,それらの者は,自分自身の極めて狭い知識・経験を基礎として判断できる内容に基づき,自分にとって都合のよい理屈の一部をかじっているだけなので,「プライバシー保護及び知的財産権保護の専門家」と自称すること自体が欺瞞的または詐欺的または反社会的であると断言できる。

無論,私自身もそのような意味での専門家ではない。「ほぼ無知」だと自己評価している。

人間は,謙虚であるべきだ。

それゆえ,コツコツと地道に勉強を重ねている。

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2020年11月30日 (月曜日)

法と情報雑誌5巻2号(通巻40号)をWeb公開

法と情報雑誌5巻2号(通巻40号)を公表した。

 法と情報雑誌5巻2号(通巻40号)
 http://cyberlaw.la.coocan.jp/Documents/LawandInformationMag_No40.pdf

法と情報雑誌5巻2号には,以下の参考訳が収録されている。

 委員会通知COM(2020) 66 final [参考訳]

この参考訳の冒頭部分に明記してあるとおり,この参考訳にはミスタイプや誤訳・訳漏れ等が残存している可能性がある。

翻訳の大前提となる法解釈等は現時点におけるものであり,今後の研究の進展に伴い,将来,何らかの改訂が加えられる可能性がある。後に誤記や誤訳等が発見された場合も同様である。それゆえ,この参考訳を利用する場合には,各自の責任において行い,かつ,必ず原文にあたって検討することを要する。無思慮にコピーして利用した場合の責任は,全てその利用者自身にある。

また,このファイルの内容を引用する場合には,「Web公開版」の参考訳である旨を明記する必要がある。

加えて,原典の所在を示すURLは,2020年10月当時のものである。

これらの参考訳は,以上のような意味での制約のある専門家向けの参考資料の一種であり,確定訳でも公式訳でもない。

法律上の制限に関しては,著作権法及び関連法令が定めるところに従うものとする。

 

[追記:2020年11月30日16:36]

若干のバグが発見されたので,修正版と差し替えた。

 

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2020年11月 3日 (火曜日)

As open as possible, as closed as necessary

「As open as possible, as closed as necessary」は,EUのオープンデータ政策における基本原則の1つとされている。

「可能な限りオープン」を原則としつつ,必要に応じて「クローズド」にするという趣旨である。従前は,「as closed as necessary」を「必要な限度内」と訳したが,「必要に即してクローズドに」と訳した方が基本原則の趣旨・ニュアンスを適切に表現できると考えるに至った。

そこで,従前の訳を改め,今後は,「必要に即してクローズドに」と訳すことにした。

データをクローズドなものとする必要のある場合の例としては,プライバシー保護の必要性がある場合(EUの場合,GDPRに定める要件を遵守すべき場合を含む。),第三者の知的財産権(著作権,営業秘密など)を保護すべき場合等を指す。

オープンデータ政策は,プライバシー保護や知的財産権保護よりも常に優越する利益を示すものではない。

このことは,近年における人工知能技術(AI)の開発の際における著作権の制限等と関連する著作権法学上の議論においても十分な理解を得ておく必要のある点である。

一般に,いかなるAIシステムもそれ自体として適法なものでなければならない。

AIシステムは,他者の知的財産権を侵害するものであってはならない。

また,AIシステムが個人データを含み,それが自動的に処理される場合,個人情報データベースの一種として理解可能なものである限り,個人情報保護法の適用を受ける。つまり,当該AIシステムの運営者は,個人情報取扱事業者である。

ちなみに,当該AIシステムの内部において,一定の法則に従って個人データが処理されず,常にアドホックな処理しか実行されない場合,当該AIシステムは個人情報データベースに該当しないことがあり得る。しかしながら,真実は何らの法則にも従わないアドホックな処理しか実行できないシステムは,古くからある「人工無能」の一種であり,AIの一種ではないので,そのようなものをAIと称してビジネスを実行することは,欺瞞的な行為または詐欺的な行為に該当する。

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2020年10月24日 (土曜日)

データ駆動型経済通知COM(2014) 442 finalの参考訳をWeb公開

データ駆動型経済通知COM(2014) 442 finalの参考訳を法と情報雑誌3巻4号(2018年4月)に掲載して公表した。

ミスタイプや誤訳・訳漏れ等が残存している可能性はあるが,Web公開することにした。

 データ駆動型経済通知COM(2014) 442 final [参考訳]
 http://cyberlaw.la.coocan.jp/Documents/EU_COM_442.pdf

ただし,この参考訳の冒頭部分に明記してあるとおり,翻訳の大前提となる法解釈等は現時点におけるものであり,今後の研究の進展に伴い,将来,何らかの改訂が加えられる可能性がある。後に誤記や誤訳等が発見された場合も同様である。それゆえ,この参考訳を利用する場合には,各自の責任において行い,かつ,必ず原文にあたって検討することを要する。無思慮にコピーして利用した場合の責任は,全てその利用者自身にある。

また,このファイルの内容を引用する場合には,「Web公開版」の参考訳である旨を明記する必要がある。

加えて,原典の所在を示すURLは,2018年4月当時のものである。

この参考訳は,以上のような意味での制約のある専門家向けの参考資料の一種であり,確定訳でも公式訳でもない。

法律上の制限に関しては,著作権法及び関連法令が定めるところに従うものとする。

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2020年10月22日 (木曜日)

委員会スタッフ作業文書SWD(2018) 146 finalの参考訳をWeb公開

委員会スタッフ作業文書SWD(2018) 146 finalの参考訳を法と情報雑誌3巻10号(2018年10月)に掲載して公表した。

ミスタイプや誤訳・訳漏れ等が残存している可能性はあるが,Web公開することにした。

 委員会スタッフ作業文書SWD(2018) 146 final [参考訳]
 http://cyberlaw.la.coocan.jp/Documents/EU_SWD_2018_146.pdf

ただし,この参考訳の冒頭部分に明記してあるとおり,翻訳の大前提となる法解釈等は現時点におけるものであり,今後の研究の進展に伴い,将来,何らかの改訂が加えられる可能性がある。後に誤記や誤訳等が発見された場合も同様である。それゆえ,この参考訳を利用する場合には,各自の責任において行い,かつ,必ず原文にあたって検討することを要する。無思慮にコピーして利用した場合の責任は,全てその利用者自身にある。

また,このファイルの内容を引用する場合には,「Web公開版」の参考訳である旨を明記する必要がある。

加えて,原典の所在を示すURLは,2018年10月当時のものである。

この参考訳は,以上のような意味での制約のある専門家向けの参考資料の一種であり,確定訳でも公式訳でもない。

法律上の制限に関しては,著作権法及び関連法令が定めるところに従うものとする。

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2020年10月20日 (火曜日)

Trickbotと商標権問題?

下記の記事が出ている。

 Microsoft Uses Trademark Law to Disrupt Trickbot Botnet
 Krebs on Security: October 12, 2020
 https://krebsonsecurity.com/2020/10/microsoft-uses-copyright-law-to-disrupt-trickbot-botnet/

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法と情報雑誌5巻1号(通巻39号)をWeb公開

これまで,紙ベースだけで法と情報雑誌を刊行してきた。

諸般の事情に鑑み,今後はWeb上で刊行することにし,法と情報雑誌5巻1号(通巻39号)を公表した。

 法と情報雑誌5巻1号(通巻39号)
 http://cyberlaw.la.coocan.jp/Documents/LawandInformationMag_No39.pdf

法と情報雑誌5巻1号には,以下の参考訳が収録されている。

 法へのアクセス報告書 [参考訳・改訂版]
 委員会決定 2011/833/EU [参考訳・改訂版]
 オープンデータ指令(EU) 2019/1024 [参考訳]

これらの参考訳の冒頭部分に明記してあるとおり,これらの参考訳にはミスタイプや誤訳・訳漏れ等が残存している可能性がある。

翻訳の大前提となる法解釈等は現時点におけるものであり,今後の研究の進展に伴い,将来,何らかの改訂が加えられる可能性がある。後に誤記や誤訳等が発見された場合も同様である。それゆえ,これらの参考訳を利用する場合には,各自の責任において行い,かつ,必ず原文にあたって検討することを要する。無思慮にコピーして利用した場合の責任は,全てその利用者自身にある。

また,このファイルの内容を引用する場合には,「Web公開版」の参考訳である旨を明記する必要がある。

加えて,原典の所在を示すURLは,2020年10月当時のものである。

これらの参考訳は,以上のような意味での制約のある専門家向けの参考資料の一種であり,確定訳でも公式訳でもない。

法律上の制限に関しては,著作権法及び関連法令が定めるところに従うものとする。

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2020年10月18日 (日曜日)

営業秘密指令(EU) 2016/943の参考訳をWeb公開

営業秘密指令(EU) 2016/943の参考訳を法と情報雑誌2巻9号(2017年9月)に掲載して公表した。

ミスタイプや誤訳・訳漏れ等が残存している可能性はあるが,Web公開することにした。

 営業秘密指令(EU) 2016/943[参考訳]
 http://cyberlaw.la.coocan.jp/Documents/EU_TradeSecretDrective.pdf

ただし,この参考訳の冒頭部分に明記してあるとおり,翻訳の大前提となる法解釈等は現時点におけるものであり,今後の研究の進展に伴い,将来,何らかの改訂が加えられる可能性がある。後に誤記や誤訳等が発見された場合も同様である。それゆえ,この参考訳を利用する場合には,各自の責任において行い,かつ,必ず原文にあたって検討することを要する。無思慮にコピーして利用した場合の責任は,全てその利用者自身にある。

また,このファイルの内容を引用する場合には,「Web公開版」の参考訳である旨を明記する必要がある。

加えて,原典の所在を示すURLは,2017年9月当時のものである。

この参考訳は,以上のような意味での制約のある専門家向けの参考資料の一種であり,確定訳でも公式訳でもない。

法律上の制限に関しては,著作権法及び関連法令が定めるところに従うものとする。

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2020年10月17日 (土曜日)

規則 (EU) 2016/679(一般データ保護規則)の参考訳・再訂版をWeb公開

規則 (EU) 2016/679(一般データ保護規則)の参考訳・再訂版を法と情報雑誌3巻5号(2018年5月)に掲載して公表した。

ミスタイプや誤訳・訳漏れ等が残存している可能性はあるが,Web公開することにした。

 規則 (EU) 2016/679(一般データ保護規則)[参考訳・再訂版]
 http://cyberlaw.la.coocan.jp/Documents/EU_GDPR_ver3.pdf

ただし,この参考訳の冒頭部分に明記してあるとおり,翻訳の大前提となる法解釈等は現時点におけるものであり,今後の研究の進展に伴い,将来,何らかの改訂が加えられる可能性がある。後に誤記や誤訳等が発見された場合も同様である。それゆえ,この参考訳を利用する場合には,各自の責任において行い,かつ,必ず原文にあたって検討することを要する。無思慮にコピーして利用した場合の責任は,全てその利用者自身にある。

また,このファイルの内容を引用する場合には,「Web公開版」の参考訳である旨を明記する必要がある。

加えて,原典の所在を示すURLは,2018年5月当時のものである。

この参考訳は,以上のような意味での制約のある専門家向けの参考資料の一種であり,確定訳でも公式訳でもない。

法律上の制限に関しては,著作権法及び関連法令が定めるところに従うものとする。

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2020年10月14日 (水曜日)

欧州のための人工知能通知COM(2018) 237 finalの参考訳をWeb公開

欧州のための人工知能通知COM(2018) 237 finalの参考訳を法と情報雑誌3巻9号(2018年9月)に掲載して公表した。

ミスタイプや誤訳・訳漏れ等が残存している可能性はあるが,Web公開することにした。

 欧州のための人工知能通知COM(2018) 237 final
 http://cyberlaw.la.coocan.jp/Documents/EU_Artificial_Intelligence_Europe.pdf

ただし,この参考訳の冒頭部分に明記してあるとおり,翻訳の大前提となる法解釈等は現時点におけるものであり,今後の研究の進展に伴い,将来,何らかの改訂が加えられる可能性がある。後に誤記や誤訳等が発見された場合も同様である。それゆえ,この参考訳を利用する場合には,各自の責任において行い,かつ,必ず原文にあたって検討することを要する。無思慮にコピーして利用した場合の責任は,全てその利用者自身にある。

また,このファイルの内容を引用する場合には,「Web公開版」の参考訳である旨を明記する必要がある。

加えて,原典の所在を示すURLは,2018年9月当時のものである。

この参考訳は,以上のような意味での制約のある専門家向けの参考資料の一種であり,確定訳でも公式訳でもない。

法律上の制限に関しては,著作権法及び関連法令が定めるところに従うものとする。

 

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