2025年12月24日 (水曜日)

国が保有する個人データの民間利用

国等が保有する国民の個人データを民間企業等が利用できるようにすることが善であるか悪であるかという根本的な問題はあり得るが,それよりも重要なことは,「どのタイプの個人データの利用を禁止すべきか」という線引きではないかと思う。

例えば,無条件で民間企業等の利用を認めた場合,個人の病歴,診療歴,血液検査や脳波検査等の精密検査の結果,通常の健康診断の結果,遺伝子情報,学校における成績,各種資格試験の受験回数及び不合格回数,各種資格試験の成績,前科,交通違反等による反則金納付歴,少年法による保護措置歴,滞納処分歴,社会保険の納付歴・不納付歴,各種行政処分歴,行政機関への通報,行政機関への苦情申出,公務員としての懲戒歴,元外国人の帰化と関連する情報等の情報が全て民間企業の手に渡ることになる。

日本在住の外国人に関しても,日本国民の場合と基本的に同じ。
しかも,外国人の日本国街における違法行為歴情報や当該外国人が特定の国の諜報関連の人間または犯罪組織と関連する人間であることの情報等を日本国が保有している場合もあり得ることを正確に理解する必要がある。

個人データを匿名化または仮名化したような場合でも,最新のコンピュータ技術を駆使すれば,特定の個人を識別可能な状態に容易に復元可能な世界になっているので,「匿名化または仮名化していれば大丈夫」という理屈は,ほとんど無意味化している。

特定の国民が国等に納付した税や社会保険関係の納付額が民間企業に提供されれば,民間企業の経営者や従業者の中には犯罪組織や外国政府の手先も当然に含まれているので,当該納付額等の情報が提供されてしまった者の中で高額の納付者が,例えば,強盗等の優先的なターゲットとなってしまうことが避けられない。その結果として,高額所得者を中心として,強盗によって殺される人が続出することになるだろう。
そのような場合に備え,国は,常に100%賠償できるよう基金を準備しておく必要があるし,国が個人情報を提供したことによって強盗犯等が被害者の所在地及び財産状況を把握することになったときは国の無過失の損害賠償責任を定める条項を個人情報保護法の中に追加する必要性がある。

日本人だと信じられていた者が外国人であることが判明した場合,帰化した者が元は国籍を有していた国名等の情報が民間企業に渡されるような場合においては,(民間企業の中にはヘイトクライムの犯罪者である企業も十分に存在し得るので)当該の者の生命・安全に深刻な脅威が発生し得ることも当然に予想される。

特定の者が外国政府のための諜報活動に従事していることを内容とする情報や日本国外における犯罪等の違法行為歴が明らかになってしまった場合,内閣総理大臣を含め,主要な国務大臣や関連公務員に対する報復のための暗殺行為が実行される可能性はある。

自然科学の調査研究(例:遺伝子治療等)のために日本国民の遺伝子情報を研究機関や製薬会社等に手渡した場合,日本国の研究機関や製薬会社等の中で特定の外国と全く関係のないところはほぼ存在しないので,そのような遺伝子情報が外国の製薬会社,軍または諜報機関等の手に渡る可能性は著しく高い。そもそも(当該組織の長及び上級職員に対するものを含め)適正に十分なセキュリティクリアランスを実施することが可能なだけの体制をもっている研究機関等は滅多になく,また,情報セキュリティを確保するための十分な予算と人的資源をもつ組織は非常に少ない。

以上のような危惧は,誰でも容易に考えつくことができるものだ。

それゆえ,線引きが重要になる。

そして,全ての危惧や脅威を適正に評価した上で,正確に線引きをしてみると,国が保有する個人データの中で民間企業に渡すことのできるタイプの個人データがほとんどないということに気づくことができる。

強いて言えば,政府から刊行された白書等の中で既に公表されている統計上の数値くらいなら提供できると言い得るのみではないかと考えられる。

ちなみに,統計のために集約化された数値データであっても,例えば,統計上において区分されている自治体等の地理的場所の該当者が非常に少ない場合,数値だけで構成されるデータであっても完全に顕名性のある(=個人識別可能な程度に特定され得る)個人データとして機能することがあり得ることは,周知のとおりだ。要するに,個人識別可能であるか否かは,文脈,TPO,状況等の要素を含め,諸々の要素の総合的な評価の中で結果として発生することだ。

個人データは,それ自体が客観的に常に識別可能または識別不可能という属性価をもつようなタイプの構造をもつデータではない。そうではなく,ある状況の下において,何らかのデータに対してそのような属性評価が可能であるか否かということが本質的に重要だということを理解しなければならない。

要は,実体説を基礎として考えるのではなく,関係説を基礎として考えるべきだということに尽きる。

その意味において,これまで公表されている個人情報保護法の注釈書等の多くは,根本的なところで無理解と誤謬が存在している。

 

| | コメント (0)

2025年9月26日 (金曜日)

国家元首や億万長者等の特定の個人の殺害を狙った昆虫兵器攻撃が進化

この種のニュースはかなり古い時期から出ており,このブログでも紹介してきたのだが,最近の記事として,下記の記事が出ている。

 クイーンズランド大学がサイボーグカブトムシ「ZoBorg」開発、がれきを登って災害現場で人命救助へ
 FebScene:2025年7月2日
 https://fabscene.com/new/news/queensland-university-cyborg-beetle-zoborg-disaster-rescue/

***

一般に,昆虫にとっては無害だけれども人間にとっては致命的なウイルス等を感染させた昆虫を遠隔操作し,国家元首,(宗教組織,政治団体,労働組合等を含め)特定の集団のリーダー,億万長者,大企業のCEO,特定の思想の主唱者,ネット上のインフルエンサー等の特定の個人を暗殺できるようになる。

しかも,そのような昆虫兵器は,核兵器,ICBM,空母艦隊,ステルス爆撃機のように超巨額の資金がなくても開発可能。

加えて,そのような昆虫兵器を開発する者自身がちょっとしたミスから自滅してしまうリスクも非常に高い。

それゆえ,世界の終焉は近い。

そのようにして世界を終わらせるための技術を開発する科学者やエンジニア及びそれらの者を支援する者は,悪魔だと言える。

なお,私は,自然界の生物,機械装置,デジタルエージェント,ミュータント,サイボーグ,アンドロイドなどを全部含む集合として「サイバネティクス」を理解した上で,従来の法学とは全く別の法学を構築すべきだと主張してきたが,私の主張を理解できる者はほとんどいない。賛成する者は皆無。

***

ここで述べたような意味での人類を滅ぼすかもしれないサイバネティクスには,超小型のドローンも含まれる。

それゆえ,そのような超小型のドローンの危険性にも触れた法学論文をだいぶ以前に公表しているのだが,ほとんど読まれていないのではないかと思う。

***

このような技術が昆虫に対してだけではなく,人間に対して応用されるとどうなるかも考える必要がある。無論,そのようにすることを目指してこの種の技術開発が進められていると考えられる。その関係者は,全員,悪魔としてみなされるべきだ。

 

| | コメント (0)

2024年12月21日 (土曜日)

法と情報雑誌61号

法と情報雑誌61号を作成し,Web上で公表した。

 法と情報雑誌61号
 http://cyberlaw.la.coocan.jp/Documents/LawandInformationMag_No61.pdf

この号には指令(EU) 2024/1203 [参考訳]及び指令2009/147/EC [参考訳]が含まれている。

 

| | コメント (0)

2024年12月 9日 (月曜日)

保護鳥獣の密猟行為に対する罰則

これまであまり考えたことがなかったのだが,昨日,某氏と意見交換をした結果を踏まえ,帰宅してから考察してみた。

結論として,罰金刑は無意味だ。

支払った罰金の金額分をカバーするため,ますますもって違法な密猟行為に精励することになるだろう。

原則として,拘禁刑とすべきである。

 

 

 

| | コメント (0)

2024年8月11日 (日曜日)

ニューロチップの物理的耐久性?

どのような製品も(物体であるので)いつか壊れる。特にICは,回路内に記録される電磁的状態の変更回数が限定されており,一定回数を超えると機能しなくなる。

比喩的に言えば,ニューロチップの場合には,脳細胞の死と同じようなことが起きる。しかし,遺伝子による自動再生機能のある有機体ではないので,ニューロチップは,壊れれば壊れたままとなり,物体それ自体として自動再生されることがない。

無論,内容の(バックアップ的な記録を基礎とする)同一内容の電磁的状態をもつ別の回路に代替させることができるが,その場合,ニューラルネットワークの論理構造が維持されているかどうかを測定する方法は存在しないのではないかと考えられる。

さて,このような危うさをもつ電子装置の一種に過ぎない電子機器によるデータ処理を基礎としている生成AIの信頼性に関し,このような観点からの「健全性」の保証はあると言えるのだろうか?

現時点において,この点に関し,明確に保証していると言えるような生成AIのシステムまたは製品を目撃したことはない。

***

人間の生体脳の細胞は「寿命」が到来すると一斉に自己崩壊を始めるかもしれない。その結果,回復不可能な脳機能喪失状態に至ることは十分にあり得ることだし,現に存在している。

この私自身もまた老化による著しい劣化を日々痛感しているところだが,その劣化は,脳機能の面にも現れている。

寿命が来ているのではないかと思う。

一般に,人間は,寿命に逆らうことはできない。

仮に人工的に増殖させた汎用幹細胞を基礎とする脳細胞で置き換えることができたとしても,記憶の転写は不可能だし,生体脳内におけるニューラルネットワークの復元は絶対にできない。それゆえ,人格の復元もできない。「生きた復元模型」のようなものを製造できるだけだ。

比喩的に言えば,ニューラルネットワークの理論を応用したAIシステムは,構成要素となっている物理素子の劣化による「痴呆症」のような状態になり,全面劣化(=全面機能停止)となるリスクを常に抱えていると言える。

 

 

| | コメント (0)

2024年1月 2日 (火曜日)

PFAS

下記の記事が出ている。

 化学製品メーカーの3Mは1950年代から「永遠の化学物質」の危険性を知っていたにもかかわらず隠ぺいしていたことが内部文書によって明らかに
 GIGAZINE: 2024年01月01日
 https://gigazine.net/news/20240101-3m-toxic/

 

| | コメント (0)

2023年11月 3日 (金曜日)

英国Bletchley AIサミット:Rishi Sunakの発言

下記の記事が出ている。

 AI summit: Education will blunt AI risk to jobs, says Rishi Sunak
 BBC: 2 November, 2023
 https://www.bbc.co.uk/news/uk-politics-67296825

分析してみると,(1)簡単な仕事はAIのほうが迅速・適切に処理できるので,AIに置き換わる,(2)失業を防ぐため,教育活動によって人間の能力を向上させ,AIよりも人間による処理のほうが優れている分野の職業に従事させる・・・というような論理骨格になる。

しかし,この主張は,以下の理由により,荒唐無稽に近いと判断した。

(1)人間の教育には時間がかかるが,同じ期間内における技術発展は,AIによる開発の相乗効果により,はるかに急速かつ高度である。換言すると,教育内容を受容し,スキルや知識を習得する能力はAIの方が高いので,人間はどうやっても劣後する=失業のリスクを解消できない。

(2)国家システムとしての教育は,統一された教育内容が存在すること,それらの教育内容は相当程度にレベルの低い者であっても学習可能であることを必須の前提としている。そのように定式化された教育内容を先行的に学習してしまう能力はAIの方が高いので,その教育内容の受容・習得において,人間はどうやっても劣後する=失業のリスクを解消できない。

(3)高度な教育内容を迅速かつ円滑に受容・習得するためには,生来の高度な脳構造が存在していることを必須としている。そのような脳構造は,遺伝子によって決定されてしまっており,教育による育成は不可能なことだ。つまり,教育制度によって人間の知的能力を全体的に高めることはできない=失業のリスクを解消できない。

以上の理由により,世界規模で大規模失業が発生することが避けられないので,人々は暴力によって現在の社会と国家を破壊するしかなくなる。その結果,人々は,暴力によって情報システムを破壊し,AIエンジニアや政治家を皆殺しにし,殺し合い,その後は,武力において優勢な者が支配者となり,戦国時代に戻ってしまうことを避けられないと考えられる。

かつて,元ラック代表者だった三輪信夫氏がDDoS攻撃の説明のために『北斗の拳』を引用したことを今でも鮮明に記憶しているが,AIによる失業が拡大するようになると,リアルに『北斗の拳』の世界が現出してしまいそうだ。
情報システムやそれを支えるインフラが破壊されてしまうので,電子的な仕組みとしてのAIは機能しなくなり,映画『ターミネータ』の世界は到来しない。
ただし,有機体を含むものとしての「cybernetics」としてのAIの一種である人工生命体(アンドロイドやミュータントなど)は残るので,そのような人工生命体に食われて人類が滅亡してしまうという未来は十分にあり得る。

唯一の解決策は,世界規模でAIを禁止することだけだ。

「いま禁止しなければ,大量失業による人々の暴徒化によって,比較的近未来にAI研究者やAIエンジニアとその家族が皆殺しというようなことになる危険性がある」ということ,仮にそうならないにしても,上記に述べた(1)~(3)の理由の応用として,「現在のAIエンジニアの(基本的には世界の全体像を見渡さない部品製造業的な)知識や能力を学習する能力もAIのほうが高いと考えられるので,近未来において死滅的に失業してしまう職種の筆頭にAIエンジニアがあり得るということ」を迅速かつ自律的に学習できないのであれば,そのように迅速かつ自律的に学習できない者は,AI研究者やAIエンジニアとして要求される必須の基礎的知能が具備されていないということを自分自身で証明していることになるだろう。

***

一般に,こういうことを書くと評判が悪くなってしまうのが通例だし,誹謗中傷の的となってしまうこともあるので,こういうことに関し,賢い人は,完全に理解していても何も言わないし何も書かない。だから,結果的に,悪貨が良貨を駆逐してしまうことにもなる。

私は,老化による劣化のため,あと何年生きていられるか,あと何年調査研究を続けられるか全く予想できない状態になっているので,世評等を気にすることなく,あえて書くことにした。

一般に,高校で成績優秀というだけでは大学法学部に進学できない。大学法学部で成績優秀というだけでは大学院や法科大学院に進学できない。生来の能力差と事後的な学習内容を基礎とする選別が実施される。

法科大学院で成績優秀というだけでは司法試験に合格できない。司法試験に合格したというだけでは,実際に法律職(裁判官,検察官,弁護士など)に就職できない。生来の能力差と事後的な学習内容を基礎とする選別が実施される。法律職に就くことができても,職業上の大きな成果をあげることができるかどうかはわからない。本人の努力の継続が不可欠なので,それを欠く場合には,優れた人材だと評価されることはない。そして,運の要素が大きすぎる。運に恵まれなければ,よい仕事を担当することができない。

大学院で成績優秀というだけでは大学法学部教員に就職できない。世間の様々なしがらみや運が作用するところが大きい。大学法学部教員の職に就くことができても,立派な論文等を大量かつ迅速に生成できるかどうかはわからない。それを決定するのは,生来の能力と本人の継続的な努力の蓄積だ。独創的な研究を遂行できる能力をもつかどうかは遺伝子が決定することなので,教育や訓練によって育成できない。そして,生来の能力があっても,(資金調達と関係することを含め)運に恵まれなければ研究成果を正規の研究業績として公表することができない。

以上のような非常に高度なレベルに属する知的能力における遺伝子の支配は,(例えば,オリンピック競技やワールドカップ競技における上位入賞者のような)非常に高度なレベルに属する運動能力における遺伝子の支配と完全に同じ種類のものであり,教育や訓練によって解決できる問題ではない。

逆に,生来の遺伝子が優秀であれば,学歴・学位・職歴等とは完全に無関係に,(独学として)自律的な学習と派生論理の自動生成を脳内で継続的に遂行し続けること,そして,学術論文の書式や表現パターンを機械的に学習し,自律的に分類・整理した上で頭脳に収納してしまうことにより,当該分野における既存のどの学術論文よりも優れた独創的な学術論文を書けるようになることは可能である。

このことは,(平凡なレベルではなく,高度に専門的なレベルの能力である限り)全ての知的能力について言えることだと思う。

***

一般に,(単純な確率論と効率性を基準にして測定した場合)自律的学習型システムは,直近かつ高頻度の入力によって一定のパターンを学習する。

一般に,AIシステムの開発において,直近かつ高頻度の入力は,その開発行為それ自体によって与えられる。それゆえ,当該AIシステムは,真っ先に,そのシステムを開発しているAIエンジニアの語彙,入力及び修正のパターン,使用頻度の高い論理やモジュール等を学習してしまうことになる。

だから,AIシステムによってそのスキルや知識などを真っ先に学習されてしまい,AIの方が人間よりも優秀になってしまう可能性が高い職種は,外ならぬAIエンジニアということになる。

『北斗の拳』のケンシロウのような顔をした(自律的な学習により自動生成された)アバターがAIエンジニアの前に出現し,「お前はもう・・・」と冷酷に宣告する日が来るかもしれない。

(補遺)

このアバターの比喩は,生成AIが著作権制度の破壊者であることを明示している。現在でも相当程度まで破壊されてしまっているが,このままでいくと,数年を経ないで,文化的所産によって収入を得ている産業が全て壊滅するだろうと予想される。
これは,知的財産権の分野の研究者や弁護士の責に帰すべきところが極めて大きい。

「人間(自然人)がやったとすれば違法行為となることを自動処理で生成した場合,やはり違法な処理結果となる」という極めて簡単なことがわからない研究者や弁護士は,生体脳の機能に何らかの致命的な欠陥があるかもしれないと自己評価することが許される。

 

| | コメント (0)

2023年10月28日 (土曜日)

ああカブトガニ・・・

下記の記事が出ている。

 注射や点滴の生産は「カブトガニの生き血」に頼りっぱなし、代替品となる新試薬登場の兆しも
 GIGAZINE: 2023年10月28日
 https://gigazine.net/news/20231028-horseshoe-crab-blood-synthetic-alternatives/

 

| | コメント (0)

2023年10月11日 (水曜日)

人間の精神機能に影響を与える化学物質?

下記の記事が出ている。

 一般的なプラスチック添加物が自閉症やADHDと関連している可能性
 GIGAZINE: 2023年10月11日
 https://gigazine.net/news/20231011-bisphenol-a-children-with-neurodevelopmental-disorders/

 

| | コメント (0)

2023年9月 5日 (火曜日)

人類の祖先に関する新しい学説

下記の記事が出ている。

 New analysis suggests human ancestors nearly died out
 ars technica: September 2, 2023
 https://arstechnica.com/science/2023/09/did-our-ancestors-become-an-endangered-species-a-million-years-ago/

 

| | コメント (0)

より以前の記事一覧