2024年11月27日 (水曜日)

AI技術による自動要約?

当該作品が第三者の著作物である場合,当該第三者の翻案権や編集権を侵害することがあり得る。著作権法に定める例外(強制許諾)の場合を除き,著作権者の許諾なしに第三者の著作物を改変することは違法行為となる。この改変には「要約」も含まれる。

第三者の権利を決して侵害しない仕組みが予め組込まれていない場合,当該自動要約の機能を実行する製品またはサービスは,それ自体として違法物であり,第三者の権利を決して侵害しない仕組み直ちに組込まない限り,全部破壊されるべきである。

ただし,権利侵害の有無の判定は(裁判官の価値判断を基礎とするものなので)非常に難しく,現在のAI技術では自動化不可能な事柄の一つに属する。つまり,現時点では,「第三者の権利を決して侵害しない仕組み」を設計,構築及び運用することは不可能なことだ。

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インターネット上の数あるブログ等の中には既存の著名書籍の内容の一部を要約して組み合わせただけであり,学術的検討結果等を何も含まないものが多数存在するが,それらの大半は違法なコンテントだと考えられる。

著作権者が気付かないために結果的に放置されたような状態となっているため,削除要請や損害賠償請求がないというだけのことだろうと思われる。

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私のオンラインの講義で(電子板書講義の形式により)提供している講義内容がしばしば違法利用されていることは知っている。誰がそしているのかも知っているが,関係諸機関に迷惑をかけるといけないので,大学を退職するまでは訴訟の提起を控えている。

大学当局からオンラインではなく対面の講義として実施するようにと要請のあった科目に関しては,非常に面倒な様々な雑事に対処しながら,どうにか対面講義として実施している。

そのような対面講義において,講義案の提供はないのかと質問を受けることがある。

あるわけがないではないか。

偽学生が受講している可能性があり,そのような偽学生または第三者から依頼を受けた正規の受講生が授業内容を録音している可能性があるため,平均的な内容の講義しか提供していない。

裏切者やスパイのような受講者が存在する限り,私しか理解してない最先端の知見は提供しないことにしている。

 

 

 

 

 

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2024年11月26日 (火曜日)

AI care home

下記の記事が出ている。

 Inside the AI care home: the smart tech making old people safer
 The Times UK: November 22 2024
 https://www.thetimes.com/uk/healthcare/article/inside-the-ai-care-home-the-end-of-the-human-touch-3l0w083sx

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便利なのだろうとは思うが,社会全体のコストは決して安くはないだろうとも思う。社会の約半数が高齢者となっている社会においては一体誰が費用負担することになるのだろうか?

 

 

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2024年11月 8日 (金曜日)

米国のAI政策の今後

下記の記事が出ている。

 Trump plans to dismantle Biden AI safeguards after victory
 ars technica: 2024年11月7日
 https://arstechnica.com/ai/2024/11/trump-victory-signals-major-shakeup-for-us-ai-regulations/

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米国はCoEの人工知能枠組み条約に署名しているが,全て無視し,そのような条約は存在しないものとして行動することになるのだろうと思う。

もっとも,同条約の条文及び説明書は,間違いだらけのかなりひどい文書なので,そもそも条約として全部無効(=署名しても国際法上の拘束力が全くない文書)なのではないかとも考えられる。

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2024年11月 1日 (金曜日)

AI開発に必然的に伴う著作権侵害への対処は可能か?

下記の記事が出ている。

 AI Training and Copyright Infringement: Solutions from Asia
 Tech Policy Press: October 30, 2024
 https://www.techpolicy.press/ai-training-and-copyright-infringement-solutions-from-asia/

 

 

 

 

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2024年10月30日 (水曜日)

木を見て森を見ず

下記の記事が出ている。

 Mozilla: ChatGPT Can Be Manipulated Using Hex Code
 DARK Reading: October 29, 2024
 https://www.darkreading.com/application-security/chatgpt-manipulated-hex-code

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「木を見ることしかできず,森を見ることができない」者は,細分化された機械的な仕事(単純労働)の担当は可能かもしれないが,経営者としては明らかに失格だと言える。その程度の能力の人物なので・・・

 

 

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2024年10月29日 (火曜日)

Whisperの幻覚症状?

下記の記事が出ている。

 OpenAIの文字起こしAI「Whisper」が幻覚を起こし文章を捏造すると研究者が指摘
 GIGAZINE: 2024年10月27日
 https://gigazine.net/news/20241027-openai-whisper-hallucination/

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一般に,口頭の会話による場合でも書面による情報伝達の場合でも,そもそも完全な文というものが滅多に存在しないので,情報の受け手は(自分の主観に従って)空隙の部分または欠陥のある部分を任意に別の語や文で置き換えながら情報内容を解釈している。

つまり,これを定式として一般化すると,最も厳格な意味では,「会話は常に成立しない」。互いに空想し合っている状態しか存在しない。

私は,このことに関して,サンテグジュペリの『星の王子さま』の最初の部分(小さな複数の星を移動してその星の住人と会話しようとするくだり)を引用しながら大学の講義で説明してきたし,このブログ上でも何回か書いたことがある。

理論的にはそうなのだが,それぞれの主観(脳内)では「会話が存在している」と仮定して情報処理が実行されているので,そのような主観的な意味での仮定的な情報操作を迅速に実行できる人は「頭が良い」と評価されることが多いし,その逆もまたしかり。

これは,生体における言語処理では不可避のことであり,当たり前のことであり,特に奇異なことではない。

このことを踏まえると,上記の記事の中で指摘されている「幻覚」は,人間の脳内で日々実行されている仮定や推定と同じ特徴(恣意性,非信頼性,架空性など)をもつものだということを理解することができる。

要するに,会話や文の内容の理解という文脈において,「完璧な解釈」が成立することはあり得ないことであるし,そうである以上,「Whisper」が標榜するような機能は,どのような条件下においても常に欺瞞的なものであらざるを得ないという結論になる。

以上のようなことを十分に理解している専門家が補助手段として利用することには一定の有用性があるかもしれないが,一派向けの製品またはサービスとして提供された場合,かなり大きな消費者被害が恒常的に多発することを避けることができない。

それゆえ,現実にそのような大規模な消費者被害や社会的混乱等が生じるようになる前に,市場監視または消費者保護関係の官庁の担当者には,『星の王子さま』を読み,よく考えることによって,ものごとの本質を事前に理解しておくことを強くお勧めする。

なお,そのような社会的混乱は,特定の国家によって,軍事的謀略の一部として意図的に発生させられることがあり得る。

 

 

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2024年10月23日 (水曜日)

LLMjacking

下記の記事が出ている。

 LLMjacking and Open-Source Tool Abuse Surge in 2024 Cloud Attacks
 infosecurity: 22 October, 2024
 https://www.infosecurity-magazine.com/news/llmjacking-opensource-surge-2024/

 

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2024年10月13日 (日曜日)

法と情報雑誌59号(第3分冊)

法と情報雑誌59号(第3分冊)を作成し,Web上で公表した。

 法と情報雑誌59号(第3分冊)
 http://cyberlaw.la.coocan.jp/Documents/LawandInformationMag_No59C.pdf

この号には欧州評議会人工知能枠組み条約(CETS No. 225)[参考訳] が含まれている。

 

[追記:2024年10月18日1:45]

誤りが発見されたので,修正版と置き換えた。

[追記:2024年10月18日9:15]

誤りが発見されたので,修正版と置き換えた。

[追記:2024年10月31日6:40]

誤りが発見されたので,修正版と置き換えた。

[追記:2024年11月1日3:50]

誤りが発見されたので,修正版と置き換えた。

[追記:2024年11月9日1:50]

誤りが発見されたので,修正版と置き換えた。

[追記:2024年11月12日2:55]

誤りが発見されたので,修正版と置き換えた。

 

 

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2024年10月12日 (土曜日)

DoNotPay

下記の記事が出ている。

 DoNotPay has to pay $193K for falsely touting untested AI lawyer, FTC says
 ars technica: September, 26, 2024
 https://arstechnica.com/tech-policy/2024/09/startup-behind-worlds-first-robot-lawyer-to-pay-193k-for-false-ads-ftc-says/

 

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2024年10月10日 (木曜日)

新型iPhoneの脆弱性

下記の記事が出ている。

 Apple’s iPhone Mirroring Flaw Exposes Employee Privacy Risks
 infosecurity: 9 October, 2024
 https://www.infosecurity-magazine.com/news/apples-iphone-mirroring-flaw/

 

 

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