2017年3月22日 (水曜日)

Andy Bain (Ed.), Law Enforcement and Technology: Understanding the Use of Technology for Policing

下記の書籍を読んだ。

 Andy Bain (Ed.)
 Law Enforcement and Technology: Understanding the Use of Technology for Policing
 Palgrave Macmillan (2016)
 ISBN: 978-1-137-57914-0
 http://www.palgrave.com/la/book/9781137579140

比較的薄い書籍で,記述も要領よく簡潔にまとめられている。

短時間で要点を理解し,問題点を把握するには良い書籍だと思った。

近未来を想定した記述部分(特に結論部分)で書かれている事柄は,実際には,近未来の想定ではなく,既に現実のものとなっている。しかも,現在では,人工知能の応用により更に高度な自動処理が進んでいる。そういうことを理解した上で読まなければならない。

「怖い時代になった」と思うか,それとも,それゆえに更に学問意欲を沸騰させるかは,読者の知識や個性や資質により異なる。

しかし,現実離れして空理空論ばかりやっていても何の益もないので,現実を見据えた法解釈論の構築をめざすべきだということだけは確かだと思う。

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2017年3月21日 (火曜日)

季刊考古学別冊24号 古代倭国北縁の軋轢と交流―入ノ沢遺跡で何が起きたか―

神田の三省堂本店で下記の雑誌を購入しておいたのだが,雑務に追われて読む暇がなかった。やっと一区切りをつけ,読むことができた。

 季刊考古学別冊24号 古代倭国北縁の軋轢と交流―入ノ沢遺跡で何が起きたか―
 雄山閣(2017/02/25)
 ISBN: 9784639024415

内容は,2015年9月に東北学院大学で開催されたシンポジウムの結果をまとめたもので,非常に興味深いものと言える。

勉強になった。

(余談)

問題の遺跡は山の上にあり,柵をめぐらせている。

「築館」との地名は,意外と古いのかもしれない。

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2017年3月17日 (金曜日)

法と情報研究会・公開研究報告会

明日(3月18日)に開催される研究報告会の開催準備のために,ここ数日,忙殺されていた。

 法と情報研究会・公開研究報告会(2017年3月18日)
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/2017318-ea86.html

庶務の嵐の中で自宅の風呂のガス給湯器が老朽化して壊れ,余計な支出と時間の消耗にも対処せざるを得なくなり,本当にしんどかったが,どうにかこうにか準備ができつつあると思う。

配布することを予告していた冊子等の印刷も無事に終えた。アルバイト学生に手伝ってもらって,問題なく配布できるように手配を整えた。報告者のレジュメの配布等についても手抜かりのないようにしたいと思う。

公開の研究報告会なので,この報告会には,事前の参加登録等をすることなく,誰でも自由に参加することができる。

パラパラの参加者しかないようだと悲しいのだが,現状からすると,同様の分野の普通の研究会程度の参加者はあるように思う。学会の研究大会ではないので,もともと大人数のご参集を想定していない。50名以上の参加者があれば大成功と言えると思う。

支障なく研究報告会運営の業務を遂行できるよう,頑張りたい。

私自身の研究報告は,当日,冊子を配布する予定なので,議論の詳細部分や各論のような部分の細部の説明は配布する冊子等に委ね,研究報告それ自体の内容としては,法的問題の全体構造を正確かつ明確に把握できるようなものとすべく,準備を進めてきた。

報告会終了後には報告者と関係者だけのごく少人数で簡単な懇親会を行って全ての日程が終了する。

それまでは気が抜けない。

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2017年3月14日 (火曜日)

林紘一郎『情報法のリーガル・マインド』

林紘一郎先生から下記の書籍の寄贈を受けたので,早速読んだ。

 林紘一郎
 情報法のリーガル・マインド
 勁草書房 (2017/2/20)
 ISBN-13: 978-4326403349

内容に関しては,私見とかなり異なる部分が多いのだが,林先生の立場で書くとすればこういうことになるのだろうと思った。林先生の御研究の集大成ということになるのだろう。

私が思うには,情報法のコアの部分には,情報通信それ自体と直接に関係する膨大な量の法令が存在する。林先生は,そのことは十分に踏まえておられると理解した。

しかし,あくまでも一般論として,他の類書を読んでみると,情報通信と関係する法令には1行も触れないで「情報法」を論じているものが決して少なくない。

そのようなものは詐欺の一種のようなものなので,その著者の受講学生は非常に気の毒だと思っている。

そのような情報通信法制と全く無関係な書籍は,例えば,「メディア法」なり「人権法」なり,「知的財産法」なり,全く別の標題とすべきであろう。これらは,レイヤで言えば,アプリケーション層のみを扱うものであり,物理層には全く触れておらず,プロトコルについても無頓着であると言える。そのような場合,アプリケーション層だけを扱う書籍であることを明確に表示することは,著者の社会的義務の一部だと考えている。

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2017年3月11日 (土曜日)

高木浩光「宇賀克也「個人情報保護法の逐条解説」第5版を読む・前編(保護法改正はどうなった その5)」

昨日,某氏からこういう記事が出ているということを教えられ,久しぶりに高木浩光氏のサイトを訪問してみた。下記の記事及びその関連の記事があった。

 宇賀克也「個人情報保護法の逐条解説」第5版を読む・前編(保護法改正はどうなった その5)
 高木浩光@自宅の日記:2016年12月30日
 https://takagi-hiromitsu.jp/diary/20161230.html#p01

一定の先生方の役割がこういうものだということは,非常に昔から知っている人は知っていることで別段不思議でも何でもなく,それゆえ,そのような一定の先生方の著作とは実はそのようなものだということも当該分野においてはほぼ全員が既に知っている常識に属する。

政府の情報提供が電子政府サイトを介して,一定の先生方だけではなく普通の国民にも周知されるようになったことは非常に良いことだと思う。「一定の先生方」に含まれていない人でも,ごく普通の国民または市民であっても,全く同じ素材を用いて思考することが可能となったからだ。

しかし,単純に「めでたしめでたし」・・・というわけにはいかない。

一般論として,今後は,そのようなタイプの著者と特定の有名な出版社との間の蜜月状態のようなものを物理的に破壊することが必要となる。

普通の人は,誰の見解を重視すべきで誰の見解を無視すべきかについての確実な判断手段をもっていないのが普通なので,上記のような蜜月関係のようなものが社会内で持続する限り,一般国民が正しい判断を形成するための正しい判断基準の提供が阻害される続けることにもなり得る。

根本的に誤った見解によって洗脳され,正しい判断をすることのできない狂人のような国民ばかりになってしまった国の例はいくらでもある。

真に後世に伝えるべき学術著作と言える優れた学術研究成果を発見し,それを書籍の形で印刷・出版し,後世に伝えるのがその分野の専門出版社の大事な役割の1つであることは改めて言うまでもないことだ。そのようであってほしいと願う。

そのためには,出身,経歴,学位,所属大学等の形式的要素を全部無視したブラインド方式またはクリーンルーム方式のような何らかの仕組みを出版社の内部に構築する必要があるが,それは,当該出版社自身の出版の自由及び表現の自由の範囲内のことであると同時に,当該出版社が国民に対して大きな責任を負っているという深い自覚の問題でもあると考える。

日本国の出版の歴史の中には,非常に古くから「目利き」と呼ばれるような人々がいて,上記のような真に後世に残すべき著作をしっかりと出版してきた伝統と歴史がある。だからこそ,日本の出版社は,世界最高峰のレベルにある文化及び学術の伝承者であるとの誇りをもつことができた。今後もそうあってほしい。

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J-STAGEに対するサイバー攻撃?

下記のお知らせが出ている。

 緊急メンテナンスのお知らせ
 http://www.jstage.jst.go.jp/article/jjce/47/2/47_2_2_51/_article/-char/ja/

これによると,「J-STAGEは、3月8日に外部からの攻撃を検知したため、現在サービスを停止し、セキュリティ対応のための緊急メンテナンスを行っております」とのこと。

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2017年3月 9日 (木曜日)

オーストラリア大陸への人類の最初の移動は約5万年前に1つのグループのみによって行われた?

下記の記事が出ている。

 Australia was colonized by a single group 50,000 years ago
 ars technica: March 9, 2017
 https://arstechnica.com/science/2017/03/australia-was-colonized-by-a-single-group-50000-years-ago/

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2017年3月 7日 (火曜日)

黒澤睦「親告罪・私人訴追犯罪・職権訴追犯罪としての著作権法違反(1)」

下記の論説を読んだ。

 黒澤睦
 親告罪・私人訴追犯罪・職権訴追犯罪としての著作権法違反(1)
 -TPPをめぐる我が国の著作権等侵害罪の一部非親告罪化の動きを踏まえた
 ドイツ・スイス・オーストリア・リヒテンシュタインとの比較法制史的考察-
 法律論叢89巻6号89~155頁

素晴らしい力作だと思う。

とても勉強になった。

続編が楽しみである。

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2017年3月 6日 (月曜日)

夏井高人「欧州連合の構成国における独立の個人データ保護監督官の職務」

下記の論説が刊行された。

 夏井高人
 欧州連合の構成国における独立の個人データ保護監督官の職務
 法律論叢89巻6号309~363頁

目次構成は以下のとおり。

 1 はじめに
 2 個人データ保護と関連する監督官の職務
 2.1 個人データ保護指令95/46/ECにおける職務
 2.2 一般個人データ保護規則(EU)2016/679における職務
 2.3 職務遂行上の判断基準
 2.4 不適切な職務遂行があった場合の是正・司法救済
 3 個人データ保護以外の監督官の職務
 3.1 情報セキュリティ
 3.1.1 電子通信プライバシー保護指令2002/58/ECにおける職務
 3.1.2 ネットワーク及び情報システムの安全性に関する指令(EU) 2016/1148における職務
 3.2 犯罪捜査
 3.2.1 警察枠組み決定2008/977/JHAにおける職務
 3.2.2 警察指令(EU)2016/680における職務
 3.3 テロ対策
 3.3.1 データ保持指令2006/24/ECにおける職務
 3.3.2 搭乗者記録指令(EU)2016/681における職務
 4 日本法との比較検討
 4.1 個人データ保護指令95/46/EC及び一般個人データ保護規則GDPRとの相違
 4.2 NIS指令(EU)2016/1148との相違
 5 まとめ

※ 法律論叢は、明治大学法学部事務室(駿河台校舎)で購入することができる。

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夏井高人「アシモフの原則の終焉-ロボット法の可能性-」

下記の論説が刊行された。

 夏井高人
 アシモフの原則の終焉-ロボット法の可能性-
 法律論叢89巻4・5号175~212頁

目次構成は以下のとおり。

 1 はじめに
 2 ロボット法学
 3 考察・適用可能性
 3.1 損害賠償責任
 3.2 知的財産権
 3.3 契約
 3.4 刑事責任
 4 まとめ

※ 法律論叢は,明治大学法学部事務室(駿河台校舎)で購入することができる。

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