2018年5月12日 (土曜日)

Hepatitis B

下記の記事が出ている。

 Genghis Khan’s Mongol horde probably had rampant Hepatitis B
 ars technica: May 12, 2018
 https://arstechnica.com/science/2018/05/genghis-khans-mongol-horde-probably-had-rampant-hepatitis-b/

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2018年5月 8日 (火曜日)

法と情報研究会第3回公開研究報告会の研究報告テーマ

6月30日に予定している法と情報研究会第3回公開研究報告会の研究報告テーマが出そろったので,広報内容を更新した。

  http://cyberlaw.la.coocan.jp/index2.html

サイバー法及び情報法の分野では,様々な研究団体が増えた。それぞれ特色のある活動をしており,非常に良いことだと思う。

そのような状況の中で,法と情報研究会は,学術的価値が高い研究内容であることを基本的な(または,理念的な)目標としつつ,ただ,当該学術分野における理論研究だけではなく,その分野に属する実務及び現場における現実の検討課題と直結するような研究を遂行し,その成果を公表することを具体的な努力目標としている。そのことは,当該分野にかかわる真の専門家であれば直ちに直観できるものだと考える。

その意味で,法と情報研究会の公開研究報告会は,単なる(営業的な)セミナーの類やいわゆる「象牙の塔」とは明確に一線を画したものであることを特色としている。

ただし,上記に述べることは,例えば,EUのGDPRに関する知識の普及のための一般向けセミナーのようなものが必要のないものであるという趣旨ではない。そのようなセミナーや講演会等は,それに適した組織・団体または個人が責任をもって提供すれば良いと考える。

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2018年5月 5日 (土曜日)

なぞなぞ

現実に存在する人間ではない(人工知能システムのような)コンピュータシステムがランダムに自動生成したメッセージを受信した者(人間)が,そのメッセージを現実に存在する人間からの何らかの犯罪を教唆する内容のメッセージだと理解し,そのメッセージが示唆する犯罪を実行する気になり,現実に実行した場合,その者(人間)の刑事責任上の立場をどう理解したら良いか?

従属性説を捨てれば非常に簡単に解ける。

しかし,通説を維持しようとすると,議論百出する。

(余談)

上記の設例で,人間から教唆されたと誤解して犯罪行為を実行した者の故意の要件を当該犯罪行為の客観的な外形的事実の認識・認容で足りると解する判例の立場によれば,当該の者について,当該犯罪が成立することに何らの疑いも生じない。動機の形成過程における誤解等は,故意の成立に何らの影響も与えない。単に情状の一部となり得るのに過ぎない。したがって,判例による解釈に従っている限り,このような問題に関して混乱が生ずることはない。

これに対し,故意の内容について,判例と異なる理解を示す通説の立場では混乱が生ずる。とりわけ,故意の内容を共犯従属性説に従って貫徹させようとする立場では,更に混乱が生ずることになる。

(余談2)

上記の設例の主体を交換し,人間が相手を人間であると誤解して教唆に相当する行為を実行したが,実は単なる人形であり,何もしなかった場合,または,自律的な人工知能型ロボットであり,教唆されたとおりに行為を実行した場合を想定してみると,上記とは別の検討が必要になることに気付くことができる。

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2018年5月 1日 (火曜日)

法と情報研究会:第3回公開研究報告会

法と情報研究会の第3回公開研究会に関する情報を更新した。

基本的に,下記のサイトで公表している。

 http://cyberlaw.la.coocan.jp/index2.html

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2018年4月29日 (日曜日)

EUの規則(Regulation)における実装行為(implementing acts)

「implementing acts」を「実施行為」と訳す例があるが,過去2年間にわたる検討の結果,完全な誤りであるとの結論に達した。「実装行為」と訳すべきであり,「実施行為」との訳は禁止されるべきである。特に,「実施」は「施行」と同じと誤解されやすい語であり,弊害がある。EU法において「施行」に相当する法行為は,「適用(application)」なのであって,「実装(implementation)」ではない(ただし,法令の適用(施行)と無関係の文脈においては「実施」と訳すのが妥当な場合もある)。もし既に「実施」と書かれている書籍が存在するとすれば,改訂版の出版を検討すべきである。

「実装(implementation)」を「実施」と訳すと破綻してしまうことについては,もし余裕があれば,いずれ論文にまとめてみたいと思っているのだが,そのメカニズムを簡単に理解しようと思うのであれば,EUの本格的な法令を100本程度以上真面目に(前文及び別紙を含め)全文訳してみると良い。そうすれば,全ての人々が私見に同意することであろう。私のような極めて凡庸な者でも(努力と忍耐の継続により)どうにかこうにかこなすことのできた勉強方法なので,世の優秀な研究者諸氏であれば,朝飯前にいとも簡単にこなすことができることであろう。ただし,この勉強方法のポイントは,同一人が全部やらなければならず,分担作業によることは禁忌ということに尽きる。翻訳に関する限り,自己の勉強のための手法としては,一般に,共同研究という手法では副作用的な弊害が生ずることがあることに十分に留意しなければならない。

合理的な根拠なく私見に反対する者は,本当は,EUの法令の条文を読む力を欠く者なのだと判断する。ここでいう「合理的な根拠」は,「偉い先生がそう言っているから」等の根拠を全く含まない。

***

実装と関連して,EUの法形式の1つである「規則(Regulation)」には「実装が存在し得ないのではないか」との質問を受けたことがある。その質問は,誤解に基づくものだろうと思い,その際には適切に説明しつもりなのだが,そのように理解してもらえたかどうかはわからない。

EUの法令の中に非常に良い具体例があるので,参考のため,書いておく。

例えば,2018年5月に完全に適用(施行)される規則(EU) 2016/589を例にとると,同規則において採択された条項それ自体に関しては,構成国における国内法令の採択・実装・適用を経ることなく,同規則中の条項が構成国に対して直ちに適用される。構成国は,同規則の条項に反する法令及び同規則の条項と重複する法令を採択してはならない。しかし,規則(EU) 2016/589の完全な実装(implementation)及び適用(application)のためには,同規則内において実装行為(implementing acts)により細則を定めるべきものと規定されている事項に関し,同規則の附属法令として実装法令が採択されなければならない(第11条第8項,第17条第8項,第31条第5項参照)。

そして,規則(EU) 2016/589の第11条第8項を実装するための法令として,委員会実装決定(EU) 2017/1255(OJ L 179, 12.7.2017, p.18-23)が採択されている。規則(EU) 2016/589の第17条第8項を実装するための法令として,委員会実装決定(EU) 2017/1257(OJ L 179, 12.7.2017, p.32-38)が採択されている。規則(EU) 2016/589の第31条第5項を実装するための法令として,委員会実装決定(EU) 2017/1256(OJ L 179, 12.7.2017, p.24-31)が採択されている。これらの実装決定は,既に発効している。

(余談)

法学しか知らない人は,上述の「破綻」に気づくことが難しい場合があるかもしれない。

「破綻」に気づくためには,情報処理,情報セキュリティ及びマネジメントシステム一般に関する適正な素養をもつことを要する。

しかし,EUの法令を真面目に100本ほど訳すためには,これらについて精通とまではいかなくても基本をしっかりと押さえなければならない。なぜなら,これらは,横断的な共通のプロトコルのような役割を果たしているからだ。換言すると,全ての分野の法令において重要な役割を果たしている。

そのことに正しく気づいた人は,「何を勉強すべきか」を比較的早く見出すことができるだろう。

そのあとは,各人の努力と忍耐・・・ということになる。

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2018年4月13日 (金曜日)

SOFTIC:判例ゼミ2018

SOFTICにおいて,下記のとおり,一般向けセミナーが開催される。

 SOFTIC:判例ゼミ2018
 http://www.softic.or.jp/semi/index.html

SOFTICの関係の諸先生方とはかねて(公私にわたり)交際があるので,講師陣の質が非常に高いということを保証できる。

ただし,過日,SOFTICで講演をした際には,椙山敬士先生から飲みに誘われていたのだが,たまたま多忙のためお断りするという失礼をしたままになっている。そのお詫びのしるしに,いずれ,こちらからお誘いしようかと思っている。

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2018年3月31日 (土曜日)

法と情報研究会・第3回公開研究報告会の開催日程を変更

諸般の事情を考慮し,下記のとおり,開催日程を変更することにした。

  日 時:2018年6月30日(土曜日)10:00~18:00(予定)
  場 所:明治大学駿河台校舎内の教室。
  参加費:無料(事前登録等不要)

内については,追って,下記のサイトで詳細を告知する。

  http://cyberlaw.la.coocan.jp/index2.html

[追記:2018年4月2日]

開催場所を確保した。

明治大学駿河台校舎リバティタワー1011教室で開催する。

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Daniel Rücker & Tobias Kugler (Eds.), New European General Data Protection Regulation: A Practitioner's Guide

下記の書籍を全部精読した。

 Daniel Rücker & Tobias Kugler (Eds.)
 New European General Data Protection Regulation: A Practitioner's Guide
 Nomos (2018/01)
 ISBN-13: 978-1509920600

タイトルが示すとおり,概説書だ。

以前にも紹介したとおり,ざっと読んで概要を把握するには便利な書籍だと思う。

しかし,精読してみてわかったことは,目下の私の研究のレベルからすれば,かなりがっかりするもので,要するに,詳細度が不足し過ぎている。

結局,地道に関連法令と欧州司法裁判所の関連判例を網羅的に探し出し,丹念に精読し,理解するための努力を継続するしかない。

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2018年3月30日 (金曜日)

法と情報研究会第3回公開研究報告会(予定)

下記の公開研究会の企画を開始した。

  法と情報研究会第3回公開研究報告会(予定)

  日時:2018年5月19日(土曜日)10:00~18:00
  場所:明治大学駿河台校舎リバティタワー1階1011教室

 

  プログラム(敬称等略)
   丸橋 透「(未定)」
   黒澤 睦「(未定)」
   佐々木秀智「プライバシーシールドについて(仮)」
   夏井高人「EUにおける個人データ保護法制の全体像(仮)」

今後,内容等に変更が生ずる可能性はあるが,一応,日時・場所は確定。

更新情報は,下記のサイトで公表する。

  http://cyberlaw.la.coocan.jp/index2.html

[追記:2018年3月31日]

念のため情報法制研究会のWebサイトで確認したところ,同じ日に情報法制研究会でもシンポジウムを開催する予定との告知があることを知った。2度も偶然が重なるとは,非常に驚いた。

 https://www.dekyo.or.jp/kenkyukai/

法と情報研究会の開催日程はかなり以前から決まっていたことで,ただ,3月15日の研究会を終えてから具体的な準備等を進めることにしていたので,その開催の告知は3月30日となった。

情報法制研究会の代表者である鈴木正朝氏には,情報法制研究会の日程の変更が可能か否かの紹介のメールを出した。おそらく,情報法制研究会の日程の変更はできないだろうと思うので,こちらのほうの日程を変更することの検討を始めている。

その関係で,第3回公開研究会は,5月19日ではなく,別の日に開催となる可能性が高い。新たな日程等が確定した時点で,このブログ及び下記のサイトで告知することとしたい。

  http://cyberlaw.la.coocan.jp/index2.html

[追記:2018年3月31日]

鈴木正朝氏から回答のメールを頂戴した。

情報法制研究会の日程は,会場の確保等の関係があり,約1年前に決まっていたこととのことなので,了解し,こちらの企画をいったんご破算とすることにした。

予定としては,GDPRの施行開始直前ということでもあるので,GDPRの全体的な理解に資するようなものを提供しようと考えてきたのだか,内容的にも全部練り直しということとしたい。

佐々木先生,丸橋先生,黒澤先生にはご迷惑をおかけすることになるけれども,世間から妙な誤解を受けるダメージのほうが大きいので,今回はこのような対応をすることで対処することにした。

その関係で,上記の当初のアナウンス部分には,取消線を引いて明示することにした。

目下,企画を再構築しており,決まり次第,このブログで告知することにする。

(余談)

5月19日に配布できるようにするため,その後の研究成果を踏まえ,GDPR及び関連法令の完全訳を作成すべく努力を重ねてきたのだが,5月19日に間に合わせる必要性が消滅したので,計画を先延ばしにし,eプライバシー規則及び規則(EC) No 45/2001改正規則が可決されるまで待って,GDPR及び関連法令の参考訳完全訳を完成させることに計画変更したいと思う。

当分の間,EUの別の関連法令及び主要判例を更に精読し,理解し,その全訳を提供し続けることとしたい。

GDPRを正確に理解するためには,かなり多数のEUの関連法令を正確に理解する必要があり,GDPRそれ自体を読むだけでは正確に理解できない部分が非常に多いということを痛感している。

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2018年3月27日 (火曜日)

David Murphy, OTC Derivatives: Bilateral Trading and Central Clearing: An Introduction to Regulatory Policy, Market Impact and Systemic Risk

下記の書籍を読んだ。

 David Murphy
 OTC Derivatives: Bilateral Trading and Central Clearing: An Introduction to Regulatory Policy, Market Impact and Systemic Risk
 Palgrave Macmillan (2013)
 ISBN-13: 978-1137293855

細かな部分については疑問のあるところもあるが,類書が少ない分野なので,とても助かった。「要するに,こういうことか」ということを理解しやすい。

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