2017年4月26日 (水曜日)

経済産業省:「第四次産業革命を視野に入れた知財システムの在り方に関する検討会」の報告書

経済産業省のサイトで,下記のとおり公表されている。

 「第四次産業革命を視野に入れた知財システムの在り方に関する検討会」の報告書を取りまとめました
 経済産業省:2017年4月19日
 http://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170419002/20170419002.html

(余談)

完全に自律型の人工知能システムによって自動生成される産物についても何らかの財産権を認め,著作権や特許権と同等に扱うのだとすれば,「知的財産」という概念及び「知的財産法」という学術分野を消滅させ,サイバネティクス法という意味でのサイバー法に統合するしかないと考える。

完全に自律型の人工知能システムによって生成される産物は,明らかに,人間の創作物性や発明性を要件とする知的産物ではないからだ。

しかも,人間が知的産物として生成するものがどんどんじり貧になるのに対し,完全に自律型の人工知能システムによって生成される産物が圧倒的なものとなることはほぼ間違いない。

かくして,弁護士の世界でも,知財優勢の時代は明確に終焉を迎える。しかも,極めて近い未来に。

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2017年4月13日 (木曜日)

中山信弘・金子敏哉編『しなやかな著作権制度に向けて-コンテンツと著作権法の役割』

金子敏哉先生から下記の書籍を頂戴した。

 中山信弘・金子敏哉編
 しなやかな著作権制度に向けて-コンテンツと著作権法の役割
 信山社(2017/3/30)
 ISBN-13: 978-4797232349

科研費の基盤研究A「コンテンツの創作・流通・利用主体の利害と著作権法の役割」の研究成果をまとめたものだ。

頂戴したばかりなので内容を精読しているわけではないが,ざっと読んでみた感じでは,フェアユースと関連する最近の問題について,様々な角度からの考察を提供する論考が収録されており,興味深く読んだ。

(余談)

一般論として,現行の著作権制度が比較的近い未来までそのまま維持可能だとは全く思っていないし,さりとて,レッシグ流の考え方によって新たなスキームが生まれることもないと考えているが,現行の著作権という枠組みの中でぎりぎりの限界を考察することは重要なことだと思う。それがなければ,制度それ自体の限界を知ることができないからだ。

今後は,人間の意思(特に創作性)という要素を全く含まない完全に新たな制度的な枠組みが模索されることになるだろう。

それがどのようなものになるにせよ,結局は,誰かの何らかの利益を強制力をもって守るという基本的な考え方が維持可能なものかどうかも考える必要がある。

いわゆる「情報の自由」なる考え方が,従来考えられてきたようなあり方ではとても維持できないということは,既に証明されてしまっているように思う。

また,法による統制だけを考慮した場合,あまたあるシミュレーションの中で,「ハチの社会」または「アリの社会」のモデルが優位なものとなり得るという可能性は無視できないように思う。

「自由の領域」というものを従来の法哲学では考えてこなかったようなものとして設定し直す必要があるのではなかろうか。

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2017年3月 7日 (火曜日)

黒澤睦「親告罪・私人訴追犯罪・職権訴追犯罪としての著作権法違反(1)」

下記の論説を読んだ。

 黒澤睦
 親告罪・私人訴追犯罪・職権訴追犯罪としての著作権法違反(1)
 -TPPをめぐる我が国の著作権等侵害罪の一部非親告罪化の動きを踏まえた
 ドイツ・スイス・オーストリア・リヒテンシュタインとの比較法制史的考察-
 法律論叢89巻6号89~155頁

素晴らしい力作だと思う。

とても勉強になった。

続編が楽しみである。

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2017年2月25日 (土曜日)

共同声明「柔軟性のある権利制限規定」の導入に向けて

下記のところに出ている。

 共同声明「柔軟性のある権利制限規定」の導入に向けて
 ―新たな時代のニーズに的確に対応した制度等の整備に関するワーキングチーム報告書をふまえて―
 2017年2月24日
 http://www.kisc.meiji.ac.jp/~ip/20170224seimei.pdf

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2017年2月22日 (水曜日)

米国:ホスティングサイトは著作権侵害行為をしているWebサイトとの関係で法的責任を負わないとの判決

下記の記事が出ている。

 Court Decides Hosting Company Can't Be Held Liable for Copyright Infringement
 Softpedia: February 22, 2017
 http://news.softpedia.com/news/court-decides-hosting-company-can-t-be-held-liable-for-copyright-infringement-513182.shtml

判決は,下記のところにある。

 ALS Scan, Inc. v. Cloudflare, Inc., et al.
 https://torrentfreak.com/images/tentative-dismiss.pdf

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2017年1月30日 (月曜日)

法と情報研究会・公開研究報告会(2017年3月18日)

法と情報研究会は,明治大学法と情報科目担当教員会議を母体とする学術研究団体です。
明治大学法と情報科目担当教員会議は,兼任講師や特別講義担当者等の明治大学以外の大学に所属する教員や弁護士等を含め,明治大学法学部及び明治大学法科大学院でサイバー法や情報法等の科目を担当している教員,これらの科目以外の科目でも情報と深く関連する講義内容を提供している教員,並びに,かつてこれらの科目を担当したことのある教員らの有志により結成され,月1回程度の研究会を開催してきました。また,研究成果を記録し,公表するため,法と情報雑誌を刊行してきました。

法と情報研究会では,今後,年1~2回程度,公開形式で研究報告会を開催することとなりました。今回は,その第1回の公開研究報告会です。

この分野に興味をお持ちの方々のご参集を賜りたいと存じます。

開催要領は,下記のとおりです(敬称等略)。

***

日時:2017年3月18日(土曜日)10:00~17:30
場所:明治大学駿河台校舎リバティタワー1012教室
   http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/access.html
主催:法と情報研究会(代表:夏井高人)
入場:無料

内容:10:00            開場
   10:15         開催趣旨説明
   10:30~12:00 丸橋 透(明治大学法科大学院兼任講師)
             Tele2 Sverige AB対スウェーデン郵政通信省(C-203/15)
             及び英国内務大臣対トム・ワトソン他(C-698/15) 先決裁
             定事件欧州連合司法裁判所大法廷判決(2016年12月21
             日) について
      12:00~13:30 休憩(昼食)
   13:30~14:30 栁川鋭士(明治大学法学部専任講師)
             仲裁の今日的課題-合意モデルにおける証拠保存義務-
   14:30~15:30 小倉秀夫(弁護士・明治大学法学部兼任講師)
             コンテンツ配信サービスにおけるプラットフォーム提供者
             の自由の限界(仮題)
      15:30~16:00 休憩
   16:00~17:30 夏井高人(明治大学法学部専任教授)
             EUの個人データ保護法制における保護法益・EUの法執
             行機関及び税関における個人データ保護

※ 当日,論文の抜き刷り及び法と情報雑誌等の資料を配布予定。ただし,部数に限りがあるため,先着順(各100部程度)。残部がなくなった場合にはご容赦ください。

※ 事前申込み等は不要。ただし,座席数に限りがあるため,満席の場合にはご容赦ください。

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2017年1月25日 (水曜日)

米国:諜報機関が高性能自動翻訳システムを開発?

下記の記事が出ている。

 US Intelligence seeks a universal translator for text search in any language
 ars technica: January 25, 2017
 http://arstechnica.com/information-technology/2017/01/us-intelligence-seeks-a-universal-translator-for-text-search-in-any-language/

自動翻訳物について,著作権法上の問題が生ずる可能性は否定されないが,「諜報機関には平時の法が適用されないので,問題はない」と考えているではないかと思う。

ちなみに,現在の基本的な考え方を前提とする限り,普通の一般的な内容の文書に限定された自動翻訳における低レベルの翻訳という「壁」を乗り越えることは不可能だと思う。

更に次の世代の自動翻訳を成立させるためには,「自己の価値観を捨てる」という決断が必要となる。これは,「アメリカの文化と言語と価値観を判断基準にしてものごとを考えることを全部捨て去る」ということを意味している。アメリカ人にそれができるかどうかはわからない。しかし,そうしなければ,「壁」を乗り越えることはできない。

たかが自動翻訳の話題なのだが,「自己の認識というものに関する本質的な問題を含んでいる」ということを正しく認識・理解している者は,あまり多くないようだ。

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2017年1月17日 (火曜日)

中国製の安価なビデオ監視装置が席巻・・・

下記の記事が出ている。

 US video surveillance manufacturers face increasing Chinese competition
 ZDNet: January 16, 2017
 http://www.zdnet.com/article/us-video-surveillance-manufacturers-face-increasing-chinese-competition/

(余談)

著作権保護を強行に主張する事業者団体のおかげで,中国政府は様々な調査を自動的にリモートで行うことができるようになった・・・という感じかもしれない。

「中国では著作権が尊重されていない」との主張は常にある主張なのだが,個々の法律問題ではなく,政治・社会的な全体構造を見渡してみると,実に面白い時代になったものだと思う。滑稽でさえある。

もっとも,著作権保護とは無関係に,スマートフォンなどのモバイルでも同じことがおきているのだが・・・

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2017年1月10日 (火曜日)

法と情報雑誌

法と情報雑誌について,ISSN番号を取得することができた。

 http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I027779374-00

 ISSN 24326089

予算が非常に厳しい状態の中でやっているのでごく少数部しか印刷していない。会員と関係者のみに配布している。

ISSN番号の取得に伴い,国会図書館には納本することになったので,今後は,国会図書館においては閲読することができる。

国会図書館には2冊ずつ納本しているので,東京本館と関西館に1冊ずつ収蔵されることになるのではないかと思う。

なお,2017年3月18日には,明治大学駿河台校舎で無料の一般公開形式で研究会を開催すべく準備を進めている。

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2017年1月 4日 (水曜日)

Mobile Publishing

下記の記事が出ている。

 Google Helping Mobile Publishing? Some Publishers Are Not So Sure
 New York Times: January 1, 2017
 http://www.nytimes.com/2017/01/01/technology/google-amp-mobile-publishing.html

 Meet The New Flip Book Maker for Mobile Marketing and HTML5 Mobile Publishing
 Mobile Marketing Watch: December 27, 2016
 http://mobilemarketingwatch.com/meet-the-new-flip-book-maker-for-mobile-marketing-and-html5-mobile-publishing-70170/

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