2017年3月22日 (水曜日)

Andy Bain (Ed.), Law Enforcement and Technology: Understanding the Use of Technology for Policing

下記の書籍を読んだ。

 Andy Bain (Ed.)
 Law Enforcement and Technology: Understanding the Use of Technology for Policing
 Palgrave Macmillan (2016)
 ISBN: 978-1-137-57914-0
 http://www.palgrave.com/la/book/9781137579140

比較的薄い書籍で,記述も要領よく簡潔にまとめられている。

短時間で要点を理解し,問題点を把握するには良い書籍だと思った。

近未来を想定した記述部分(特に結論部分)で書かれている事柄は,実際には,近未来の想定ではなく,既に現実のものとなっている。しかも,現在では,人工知能の応用により更に高度な自動処理が進んでいる。そういうことを理解した上で読まなければならない。

「怖い時代になった」と思うか,それとも,それゆえに更に学問意欲を沸騰させるかは,読者の知識や個性や資質により異なる。

しかし,現実離れして空理空論ばかりやっていても何の益もないので,現実を見据えた法解釈論の構築をめざすべきだということだけは確かだと思う。

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2017年3月21日 (火曜日)

IBMの企業向け新Blockchainサービス

下記の記事が出ている。

 IBM announces enterprise-ready blockchain services that go beyond currency
 ars technica: March 21, 2017
 https://arstechnica.com/business/2017/03/canadian-banks-chinese-energy-company-to-use-ibms-blockchain-service/

 How Blockchain Is Helping China Go Green(er)
 PC Magazine: March 20, 2017
 http://www.pcmag.com/news/352432/how-blockchain-is-helping-china-go-greener

IBMのサイト上の説明は,下記のところにある。

 IBM Blockchain ビジネス向けのブロックチェーンを提供
 https://www-935.ibm.com/industries/jp/ja/blockchain/index.html

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2017年3月20日 (月曜日)

脳内探査による故意犯と過失犯の自動識別?

下記の記事が出ている。

 Brain scanning may sort intentional crimes from reckless crimes
 ars technica: March 18, 2017
 https://arstechnica.com/science/2017/03/fmri-may-sort-intentional-crimes-from-reckless-crimes/

現在の科学によって全ての心理現象を解明することができるとは思わないが,少なくも,科学的には絶対にあり得ない学説はどんどん排除されてしまうことになるだろう。

これは,イデオロギーのみに頼るタイプの「歴史学」が科学的実証性に裏打ちされたタイプの「考古学」や「分子生物学」等の関連諸学によって排除されてきたのと比較的良く似ている。

思想信条の自由はある。

しかし,科学的には全く正反対の証明しかなされないような理論は,誰からも信用されなくなってしまうことだろう。

かくして,従来考えられてきたようないわゆる「思想」なるものの本質部分まで,世界が大きく変わろうとしている。

それを認めるか認めないかも各人の自由に属する。

しかし,正反対のことしか証明されないような思想が誰からも信用されなくなってしまうことを否定することはできない。

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2017年3月19日 (日曜日)

人間の生体脳とコンピュータとの直結がいよいよ現実化?

下記の記事が出ている。

 The Entrepreneur with the $100 Million Plan to Link Brain to Computer
 MIT Technology Journal: March 16, 2017
 https://www.technologyreview.com/s/603771/the-entrepreneur-with-the-100-million-plan-to-link-brains-to-computers/

 As Moore’s law nears its physical limits, a new generation of brain-like computers comes of age in a Stanford lab
 Stanford News: March 13, 2017
 http://news.stanford.edu/2017/03/13/moores-law-ends-brain-like-computers-begin/

 Super humans who are sexier, stronger and smarter will arrive by 2029 as brains begin to fuse with machines, Google expert claims
 Daily Mail: 16 March, 2017
 http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-4319436/Singularity-create-super-humans-Google-expert-claims.html

(余談)

人間の生体脳とコンピュータシステムとが直結すると,人間の生体脳は,IoTの中の「T」の一種となる。

すなわち,「モノ(things)」だ。

「人権」も「人間の尊厳」も全く関係のない世界がやってくることになる。

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2017年3月15日 (水曜日)

最高裁:GPSによる車両の追跡は強制捜査にあたるとの判断

下記の記事が出ている。

 令状なしのGPS捜査「違法」 最高裁が初判断 
 日本経済新聞:2017/3/15
 http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG15H3Y_V10C17A3000000/

なお,最高裁の判決は,下記のところにある。

 最高裁平成29年3月15日判決
 平成28年(あ)第442号窃盗,建造物侵入,傷害被告事件
 http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/600/086600_hanrei.pdf

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2017年3月14日 (火曜日)

佐々木良一編『デジタル・フォレンジックの基礎と実践』

佐々木良一先生から下記の書籍をご寄贈いただいたので,早速,読んだ。

 佐々木良一編
 デジタル・フォレンジックの基礎と実践
 東京電機大学出版局 (2017/3/10)
 ISBN-13: 978-4501555603

わかりやすく,バランスのとれた内容の良い概説書だと思う。

学生に購読を勧めることにする。

あくまでも一般論だが,高校生以下の若い世代の中には,実際には内容をきちんと理解していないのに全部わかっているつもりになっている「根拠の全くない自信」に満ちた者をみかける機会がしばしばある。確かに,ネットで検索すればそれなりの「文字」を知ることはできる。しかし,それ以上詳しく調べようとしないので,内容を正しく理解することがない。まして,実物を手にしてより正確に認識・理解しようとする者は非常に少ない。

私が担当している情報セキュリティの入門のような科目の受講者の中にもそのようなタイプの学生が含まれていることがあり,がっかりすることがある。私自身は,法制面及びマネジメントシステムの部分を担当している。

単位を欲しいというだけで受講しているだけの学生も含まれているのだろうから全員に対して好奇心をもてと要求してもそもそも意味のないことなのだが,どのようなところに就職しても,基本的に必要となる必須の素養を身につけさせるために準備し実施している科目なので,そのような学生には正直言ってがっかりするのだ。

全く同じ講義を聴いても,好奇心をもって,一定程度以上の知識や経験を踏まえて講義を聴けば,当該講師がいかに重要なことを述べているかを理解することができる。しかし,よく理解し頭脳の優秀な講師に限って,わかりやすく平易な言葉で講義をすることが多いものだから(逆もまた真),あまり好奇心がなく準備もしていない学生は「なんだこの程度の授業か」と即断してしまうことになる。

しかし,私が担当している情報セキュリティ関連の科目の授業は,数名の講師による共同授業であり,この分野では最高レベルかつ最新の内容を提供していると考えている。

つまり,「良い講義」では,学生の能力に比例して,評価が変化するという一般的な法則が存在しているように思う。

ある先生の演習科目は,非常に厳しいという評判がある。それはそのとおりだろうと思う。私の子供も大学生の当時にその先生の当該科目を受講し,「とても勉強になるけれども準備が大変だ」とぼやいていた。しかし,その授業から得たことはかなり多かったようだ。そして,当該先生について,優れた先生だと尊敬していたようだ。けれども,LINEなどでつまらない評価だけを読み,実際に受講することもなく,評判だけで「厳しい=面倒くさい」としか考えないタイプの学生にとっては「悪い授業」ということになるのだろう。そのような安易な評価しかしようとしないことは,とても愚かなことだと思っている。

その意味では,受講学生全員のアンケートによる授業評価なるものは全く無意味なことだと考えている。

先日,某先生とそれについて話題になった。私は,「もし続けるのであれば,知的能力及び評価能力の検定をまず実施し,その検定に合格した学生だけにアンケート参加資格を与えるべきだ」という趣旨の意見を述べた。その先生は,授業評価の導入の中心人物の1人だったのだが,私の意見をどのような気持ちで受け止めたのかはわからない。

私見のような検定制度を導入しないのであれば,即時廃止が正しいと思っている。現状のままでは,間接費だけが異常に膨らむ一方で,その評価結果の効果はほぼゼロに近い。時間の無駄だ。人生の貴重な時間の浪費以外のなにものでもない。他のアンケートの類でも基本的には同じことが言える。

それはさておき,フォレンジックの難しい実践的な部分を習得したいと考える学生は決して少なくなく,将来,その分野の人材の社会的需要が増えることは間違いない。私は,理系だけではなく文系出身の情報セキュリティ専門家が一定規模の職場では必ず必要となると考えているし,もし将来「データ保護責任者(DPO)」の需要が増える,または,法定の義務となる時代が来るとすれば,文系出身のDPO職員と理系出身のDPO職員とが力を合わせて事態に対処するのでなければ,当該組織にとって真に必要な解決を提供することのできるDPOであるとは言えないと考えている。

それゆえ,情報セキュリティのもつ様々な側面を総合的に理解できる人材を育成すべく,今後も自分の担当科目をしっかりとやっていこうと思う。

(余談)

企業の人事担当者は,当該応募者の出身学部の中で信頼できる優秀な教授でありながら成績評価が厳格であるために学生に敬遠されがちな教授の科目で優秀な成績を得ているか否かを点検するだけで,かなり正確に当該応募者の能力を測定することができるのではないかと考える。

GPAや「優(S)」の数は,一応の目安にはなるけれども,簡単に単位を得ることのできる科目だけを選択して受講するずるい学生を見ぬくことができないという深刻な欠点がある。

また,そういうことを知っているからこそ,学生に対する人気とりのために安易に単位認定をする「ダメ教授」が存在することも事実なので,面接してみて,明らかに「ダメ応募者」だと判定できる者であるのに「優(S)」の単位を与えている教授のサンプルを収集すると,当該教授が本当は「ダメ教授」であり,その成績評価を当該組織における人事において参考にしてはならないということを認識・理解することができるだろう。

基本的には,非常に厳しいということで有名であり,しかも,しっかりとした研究業績を多数公表している教授のゼミの出身者であれば,そのことだけで,知的能力の程度の評価としては一応のレベルをクリアしていると判断して良いのではないかと思う(逆もまた真)。

人事担当者は,より良い応募者の選択のために,ちょっと考え直したほうが良いことがあると思う。

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2017年3月13日 (月曜日)

法律家チャットボット?

下記の記事が出ている。

 The 'robot lawyer’ giving free legal advice to refugees
 BBC: 9 March, 2017
 http://www.bbc.com/news/blogs-trending-39205935

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2017年3月10日 (金曜日)

中国:国産の電子マネー技術を開発?

下記の記事が出ている。

 China mulls national cryptocurrency in race to digital money
 Naked Security: 9 March, 2017
 https://nakedsecurity.sophos.com/2017/03/09/china-mulls-national-cryptocurrency-in-race-to-digital-money/

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2017年3月 8日 (水曜日)

Airbusのトランスフォーマー風空飛ぶタクシー?

下記の記事が出ている。

 Airbus reveals the self driving 'transformer' taxi that can be picked up by a drone to take to the skies
 Daily Mail: 7 March, 2017
 http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-4291672/Airbus-capsule-taxi-picked-drone-fly.html

アイデアとしては面白いのだけれども・・・安全性には疑問がある。

そもそも,日本では,プロペラ駆動部には無人航空機に関する法令が適用されるだろうと思う。すると,現実に飛行できる場所がないのではなかろうか。

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2017年3月 6日 (月曜日)

夏井高人「アシモフの原則の終焉-ロボット法の可能性-」

下記の論説が刊行された。

 夏井高人
 アシモフの原則の終焉-ロボット法の可能性-
 法律論叢89巻4・5号175~212頁

目次構成は以下のとおり。

 1 はじめに
 2 ロボット法学
 3 考察・適用可能性
 3.1 損害賠償責任
 3.2 知的財産権
 3.3 契約
 3.4 刑事責任
 4 まとめ

※ 法律論叢は,明治大学法学部事務室(駿河台校舎)で購入することができる。

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