2026年7月10日 (金曜日)

空理空論

サイバー法の分野には幾つかの流儀がある。

私は,物理層の重要性に着目し続けてきたので,「アシモフの原則の終焉」で提唱したように,サイバネティクスの本来的な意義に立ち戻り,生物と非生物を包摂する領域における法現象を考察する学問としてサイバー法を再構築すべきだと考え,そのようにしてきた。

法理論しか頭の中になく,ぺんぺん草もドジョウも触ったことのない無知・無教養・不勉強なタイプの職業法律家には無論理解できない世界ということになるのだが,「小が大を兼ねることはない」ので,仕方がないことだと思っている。

電子的な出来事に限って考察する場合であっても,例えば,電子データの自動処理やAIシステムの運用といったような出来事に関し「物理層が最も大事だ」ということを知らないと,「空理空論しか言えない阿呆」ということになってしまいかねない。

比喩として,企業経営で説明すると,経営者が世界最高峰のAIシステムを導入したとしても,その経営者が「その会社建物等の施設が物理的にどうなっているか」を全く知らないと,可愛らしい女性のような顔をしたAIエージェントと会話を楽しんでいる間に,白昼堂々,その会社の機器や備品等を全部盗まれてしまうというようなことになりかねない。

よりITに近い例で説明すると,例えば,石油の供給が停止するとICチップの製造・流通が困難になり,データセンターの運用も難しくなるので,それらの物体が正常に機能することを必須の大前提としているAIシステムも運用できなくなる。
そのような石油の供給が犯罪行為によって停止となった場合,処罰による対処を考えることも重要になってくるが,サイバー法や情報法の研究者の多くはそのような非電子的なまたはレガシーな犯罪のことをあまり考えない。
その結果として,犯罪行為による法益侵害を包括的に考察しないことに起因して,その罪数論が支離滅裂となることを避けられなくなる。
それが職業法学者であるのであれば,使用者から依願退職を勧奨されても仕方がないレベルのことかもしれない・・・

石油に関しては既に別のブログ記事を書いたし,イラン情勢やウクライナ情勢と関連する報道によって,そのような物理層の問題がいかに重要であるかを誰でも理解できるようになっていることだろう。

同様のことは,最もプリミティブな窃盗行為についても言える。例えば,下記の記事から何を連想できるかによって,真の意味でのサイバー法のセンスがあるかどうかを自己診断することができるであろう。

 窃盗団はデータセンターの「材料」に目をつけた。被害額は2億円超
 Business Insider:Jul 10, 2026
 https://www.businessinsider.jp/article/2607-cargo-thieves-stole-million-of-data-center-supplies-sheriff-says/

このような問題は,日本国においても既に多数存在している。ただし,刑法学者もマスコミも私が言うように理解し問題を把握しようとしないのだが,物理層を攻撃対象とする犯罪に適切に対処できないのであれば,上物である知財管理,情報処理,データ処理またはAIの領域の基盤部分を法的に(特に刑事法によって)保護していないというまるで間抜けな話しとなる。

親亀がこければ全部こけるので,物理層を守ることができないのであれば,情報財としての特許や著作権をいかに保護してもほぼ無意味な空理空論であることになる。このことは,AI法でも宇宙法でも同じ。

***

以上に述べたことは,情報セキュリティの分野の専門家であれば容易に賛同できることだと思う。

情報セキュリティの分野においては,物理層の防護がいかに重要であるかを誰でも知っている。

***

日本国の刑法の中で定められている窃盗罪,詐欺罪,横領罪には法定刑として死刑が定められていない。しかし,近隣の特定国のように,または,近隣の特定国の刑法を見習い,これらの犯罪に関しても死刑を定め,どんどん死刑判決を下し,その死刑判決を執行するようにしないと問題を解決することは無理だろうと思う。
もし近隣の特定国に親和的な法学者がこれまで死刑廃止を叫んでいたのであれば,初心に帰って勉強し直し,死刑推進論にならないと当該近隣の特定国の支配政党から(国の根幹となる政策を批判する者であるとして)敵視されることになるかもしれないということ,少なくとも友好的な者ではないとして扱われるようになることは覚悟しておいた方が良いと思う。

これらのこと全てを統一的に理解し,総合的に考察し,全体を包摂する政策論を提示できないのであれば,サイバー法や情報法のセンスが全くないと言えるので,今後,別分野で仕事をするように人生設計を変更した方が良いと思う。

私は既に退職者であり,単なる老人の一員に過ぎないのだが,凡人は凡人なりに死ぬまで勉強を続けるつもりなので,自戒をこめて・・・

 

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2026年7月 5日 (日曜日)

cognitive surrender

下記の記事が出ている。

 AIの誤情報を疑うことなくそのまま受け入れる「認知的降伏」という状態に多数の人が陥っていることが明らかに、1372名の参加者と9000回以上の実験で
 GIGAZINE:2026年04月06日
 https://gigazine.net/news/20260406-cognitive-surrender/  

 意思決定をAIに委ねる人々…「認知的降伏」に専門家が警鐘
 Business Insider:July 5, 2026
 https://www.businessinsider.jp/article/2606-ai-reliance-decision-making-life-advice-cognitive-surrender/

そのとおりだと思う。

生成AIとSNSによって,人間はどんどん馬鹿になる。それらは,可及的速やかに禁止されなければならない。

 

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2026年6月29日 (月曜日)

法と情報雑誌77号

法と情報雑誌77号を作成し,Web上で公表した。

 法と情報雑誌77号
 http://cyberlaw.la.coocan.jp/Documents/LawandInformationMag_No77.pdf

この号には「規則(EC) No 767/2008(VIS規則)[参考訳・改訂版]」が含まれている。

 

[追記:2026年7月3日]

誤りが発見されたので,誤記等修正版と置き換えた。

[追記:2026年7月6日]

誤りが発見されたので,誤記等修正版と差し替えた。

[追記:2026年7月9日]

誤りが発見されたので,誤記等修正版と差し替えた。

[追記:2026年7月13日]

誤りが発見されたので,誤記等修正版と差し替えた。

[追記:2026年7月15日]

誤りが発見されたので,誤記等修正版と差し替えた。

[追記:2026年7月17日]

誤りが発見されたので,誤記等修正版と差し替えた。

 

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2026年6月28日 (日曜日)

データセンターへの電力供給のためのガスタービンの騒音

下記の記事が出ている。

 ミシシッピ州の住民がデータセンター関連施設からの「ほぼ絶え間ない騒音」を理由にxAIを提訴
 GIGAZINE:2026年06月27日
 https://gigazine.net/news/20260627-mississippi-residents-sue-xai/

「公害」と呼ぶべきか単なる「害」と呼ぶべきかは別として,近隣住民の平穏な生活を営む権利を明らかに侵害する行為だと言える。

ただし,日本国においてこの種の騒音と関連する差止訴訟が提起された場合,原告及び被告の主張内容を正確に理解できるための技術に関する素養・知識のある裁判官がどれだけ存在するかは知らない。

私は,一般的な知識や経験の乏しい無能な裁判官にならないようにするため,裁判官在任中にはありとあらゆることを猛烈に勉強し続けた。

「自分自身が無知であること」を明確に自覚し,かつ,無知であることから生ずる問題を少しでも解消するため,可能な限りの勉強を継続することは,裁判官としての当然の義務の一部だと今でも確信している。

それがいやなら速やかに依願退官すればよろしい。

 

 

 

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2026年6月27日 (土曜日)

Microsoft Edge

Microsoft Edgeがダメブラウザであることはかなり広範に周知されていることなので,使わなければよいのだが,どれだけダメなのかを正確に測定することも私の研究の一部なので,ときどき試しに使用してみる。

やはり,最低レベルのブラウザであり,使用すべきではないブラウザだと断言できる。

例えば,Microsoft Edgeを使用してMSNのサイトにアクセスすると,「AIスキルアカデミー」というスポンサー名の広告が頻繁に表示される。事業者及びその代表者等に関する情報が適切に表示されていないなど,関連法令違反の表示なので所管当局は直ちに調査を開始し,適切に措置すべきなのだが,何もしない。これでは,当該事業者との間で癒着や汚職があるのではないかと疑われても仕方がないだろうと思う。

Microsoft Edgeの機能を使用し,その「AIスキルアカデミー」というスポンサー名の広告を表示させないために,「不快または不適切」または「誤解を招く、またはスパム」を選択し,「今は広告主を非表示にする」をオンにしても全く効果がない。

要するに,Microsoft Edgeの機能に関して標榜されている仕様と実際とがかなりひどく齟齬しているので,マイクロソフトは,関連法令違反の状態にあると考える。

無論,Microsoft Edgeの問題ではなく,MSNのサイトが各国の消費者保護法令を遵守しないように設計され,運用されているからそうなっているということもあり得る。

所管当局は,調査の上で,マイクロソフトに対し,直ちに,厳しい措置命令を発するべきだ。

 

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2026年6月25日 (木曜日)

AIは労働力不足を招く?

下記の記事が出ている。

 AI will create more jobs for humans, not replace them, Amazon founder Bezos says
 BBC: June 18, 2026
 https://www.bbc.com/news/articles/ceqdrw2yy3vo

この記事の中で紹介されている発言内容(=普通の技術者は消滅するが,高度な技術者は不足となるので,AIによって雇用が減少することはないという意見)は,正しくない。

***

有能な技術者は,現在でも極めて乏しい。もともと希少であり,社会の中の1%も存在していない。あとは全部普通の技術者だ。

また,正確には,不足しているのは高度な技術者ではなく,高度な技術だ。特に,現在では自動学習されないタイプの知識や技能を自動収集するための技術が不足している。
しかし,そのような不足を満たす技術者が1人でも存在すれば,AI企業の経営者は,(ファイナルファンタジーの中に出てくるケフカのように)「魔石」としての高度な技術者の知識や経験をAIシステムの中に吸収してしまい,そのあとは当該技術者をゴミとして捨ててしまう。そのようにはならないという予測は全く成立しない。

このようにして使い捨てられるのは,高度な技術者だけではない。
例えば,大統領または国家首席や国務大事も全部そうなのであって,(AIビジネスを最優先にする国家政策を実現でき,後戻りできない段階を経て)特定の個人の野望を実現するための道具としては用済みになれば,ゴミとして捨てられる。このことは,全ての公務員に関しても妥当する。

そして,当該AI企業の支配者一族がAIシステムと連動した物理ロボットを軍及び警察として支配し,世界を支配することになる・・・と期待していることは100%間違いない。

無論,そのような期待通りにはならない。

彼らは神ではなく,生物としての人間の一員なので,極めて大勢の人間と共存する以外に生態系の中の一個体として生存することができない。生態系の物理層に属する部分を破壊して上澄み層だけが生存するという生態系は,(その上澄み層が神でない限り)決して成立しない。

そして,もし当該AI企業の経営者が神であるというのであれば,金儲けのために悪魔となり,世界を支配しようと欲することがあり得ない。

本来,神は,万能であり,既に世界を支配しているので,AIによって支配しようと欲することがあり得ないからだ。

大規模LLMは,徹頭徹尾,人間を家畜化しまたは物体化するための仕組みの一種だ。

ちなみに,今日のような事態に至ってしまったことに関し,各国の税務当局,独占禁止当局(競争当局)等にも責任があることは言うまでもない。

巨大なIT企業は,AI分野も支配しようとするし,AIシステムを稼働させるためのデータセンターに必要な資源や電力も支配しようとするし,それらの分野に適用される環境保護の法令や社会の安定のための法令を破壊しようとする。
また,そのために,(政治家や他の有力企業経営者を含め)社会の支配的地位にある者を騙そうとする。当該国の経済を独占するためだ。

一般に,国家の経済を独占することは,国家そのものを独占することと同じことだ。

それゆえ,そのような独占が成立してしまうと,当該国家の君主,既存の大政党や政治家は全てゴミとして捨てられることになるか,私的な家僕のような扱いになってしまうことだろう。

各国の税務当局,独占禁止当局等にはそのような悲惨な未来が到来することを阻止するだけの権力があるのに,通常は,そのような権力が用いられることはない。

経済政策として特定の分野に集中して資金を投入する場合,特定の個人(だけ)が巨額の利益を得て未来の支配者になることを促進するためにそうするのであれば,そのような政策を採用する政府は,(当該特定の個人とその一族以外の)全ての国民にとって敵であることになる。

***

どのように高度な知識や技術であっても,定式化可能なものであれば,巨大な海賊船であり知的財産強奪システムであるLLMによって吸収されてしまい,そのような高度な知識や技術の持主はゴミ扱いとなってしまう・・・というようなことに関しては,これまでもEUの関連法令の参考訳の解説部分の中で何度も繰り返して述べてきたことだ。

AIの開発者は,無論,ここで述べているような私見に賛成しない。税からの資金投入が絶えてしまうからだ。
研究や開発が成功するかしないかはあまり関係がなく,税や民間投資家からの巨額の資金投入があるかどうかが最大の関心事になってしまっている。
巨額の投資を呼ぶために,虚偽の成果報告が世界的に大々的に行われてきているが,各国の関係官庁によって摘発される例は極めて乏しい。

それが当該官庁の無能のためなのか腐敗のためなのかは知らない。

***

一般に,世界の大半の労働者は,高度な労働者ではなく,普通の労働者だ。

その普通の労働者の所得からの支出額は微々たるものかもしれないが,全世界におけるその合計額は巨額のものとなり得るのであり,そのような巨額の売上げが例えばAmazonのような現代の現実の巨大ITプラットフォーマーのビジネスを支えている。

それゆえ,普通の労働者が消滅すれば,または,普通の労働者の可処分所得が消滅すれば,そのような巨大なITビジネスが成立する経済的基盤も消滅するので,そのような巨大なITビジネスに使用されるITシステムを運用することもなくなり,そのようなITシステムの運用におけるエンジニアの雇用のための費用を削減するためにAI技術を導入することもなくなる。

それでも,軍用または警察用のAIシステムを運用する企業やロボット製造企業は,各国のローカルなレベルで残ることになると考えられる。

そのあとは,『Mad Max』や『北斗の拳』のような世界となる。ただし,映画や漫画の中とは異なり,現実世界では,正義の勇者は存在しない。

そうなってはいけないので,世界中の圧倒的多数の人々が収入を得られるような社会環境を構築・維持すること,大多数の企業経営者等が極めて少数のAI企業経営者の家僕または奴隷になってしまわないように適切な法的措置を講ずることが,全ての国家の存在目的となるべきだと考える。

 

 

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2026年6月22日 (月曜日)

職業紹介AIシステムは成立可能か?

いくらでも仕事がある経済環境下においては,職業紹介AIサービスを求める需要がそもそもないまたは乏しいので,そのようなサービスは成立しない。

仕事が乏しい経済環境下においては,求職者側の希望に沿う仕事がそもそもないまたは乏しいので,そのようなサービスは成立しない。

極論的な比喩で表現すれば,例えば,雇用が全く存在しない程度まで経済が疲弊してしまった国家では,いかなる職業紹介AIサービスの提供も無意味なことだ。その国において必要なのは国家全体における富の増加とその富の適切な分配なのであり,職業紹介ではない。

このような問題は,LLMの学習方法の改善によって解決できる問題ではない。日本国においては経済政策の問題であり,労働問題ではない。労働問題の一部としての雇用や職業紹介の問題は,より良い経済政策を策定し,実装し及び運用するという目的を達成するための手段としての国家行為という属性をもつ行為に属する。

特に,人間というものの本質を知らないAIエンジニアがいくらAI技術をいじってもろくなAIシステムができるはずがない。
50年くらいの人生の時間をかけて人間そのものを理解するための努力を重ねてからAI技術やAIシステムの開発と取組むべきだと思う。あくまでも一般論としては,その点に関する知性を欠くAIエンジニアは,社会悪または社会の敵の一種だと言える。

***

一般に,このタイプの問題は,単なる需要と供給の問題の一種に過ぎない。

求職者に対しては,そのことを理解させることが最も大事なことだ。

その結果として,大概の場合には,(当該の者のために世界が存在しているわけではないので)「自分の望むような仕事など最初からない」という当たり前のことを認識し,「生きるためには仕方がない」という当たり前の我慢に到達することになる。

人生は我慢の連続だ・・・

我慢できない者の中には犯罪に走る者もあることだろう。いわゆる「トクリュウ」などは,そのようなタイプの現象形態の一部であり得る。

そのようなタイプの犯罪の増加の可能性という点を重視すると,今後の社会に関する予測的な仮説としては,(特定の近隣国と同様に,窃盗や詐欺等の普通の経済犯罪にも死刑を導入し,死刑反対論者を粛清し,死刑判決を受けた者に対してどんどん死刑を執行することを含め)刑罰を強化し,かつ,(特定の近隣国と同様に,市民生活の細部までAIによって常時監視することを含め)高度なAI監視社会に向かうことになるのではないかという予測が成立可能になるだろう。

 

 

 

 

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2026年6月17日 (水曜日)

Theo Baker, How to Rule the World

Amazonに注文していた下記の書籍が届いたので,ざっと読んだ。

 Theo Baker
 How to Rule the World: An Education in Power at Stanford University
 Penguin Press
 May 19, 2026
 ISBN-13‏: ‎978-0593832837

老化による劣化のため,全部精読することが非常に困難になっているのだが,要点を掴むことはできた。

著者のTheo Baker氏は,とても若い方だ。無論,面識はないのだが,所用で宿泊中のホテル客室内で視聴したBS放送の海外のニュース番組の中で行われた対談を視聴し,この書籍が刊行されることを知って注文したのだった。

極めて迅速に届いた。驚きだ。

一読を勧めることのできる書籍だと思う。

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2026年6月15日 (月曜日)

所詮,機械は機械・・・人間ではない

下記の記事が出ている。

 「人形の頭」でテスラの監視機能をだましてよそ見しながら自動運転させる方法を中国のドライバーが編み出す
 GIGAZINE:2026年06月15日
 https://gigazine.net/news/20260615-chinese-drivers-fool-tesla-autopilot/

 

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2026年6月13日 (土曜日)

良い人材の「運用コスト」

良い人材を従業者等として使用する際の賃金または報酬のことを「運用コスト」と呼ぶ者がある。

表現の自由ではあるが,人間は機械ではないので,人間に対する賃金または報酬のことを「運用コスト」と表現する者に関しては,その者の人間性における底の浅さや性格における冷淡さまたは利己主義的傾向(=付き合うべきではない者であること)を推量させるものだと言える。

以上を前提にした上で,優秀でありかつ顕著に業績をあげることができる人材に対しては,当然に,高い賃金または報酬を与えるべきなので,それを渋る経営者は,経営者として失格であり,当該企業や組織を去るべき者である可能性が高い。

特に,「運用コスト」が高いという理由で解雇した場合,当該の者と同じだけの業績をあげることのできる複数の者を雇用するために要する支出の合計額がかなり高くなってしまうかもしれないということを理解すべきだと思う。

業種にもよるが,業績を出せるかどうかは当該個人の特性に全てかかっており,代替性がない。類似または近似する別の者を雇おうとしてもうまくいかないことが多い。
例えば,野球の大谷選手の代替となるような大谷選手と同等またはそれを越える別の野球選手を大谷選手に費やしている報酬額よりも大幅に安い金額で雇うことは可能なことだとは全く思われない。
そのような場合,AIやロボットが代替しても無意味なことなので,そのようなオプションはない。

他方において,当該の従業者が仮に高額の賃金または報酬をもらっていなくてもせっせと業績を出せないような経営状況にしてしまう経営者がいるとすれば,その経営者は,全くもって無能なので,経営者であることを放棄し,どこでもいいから放浪の旅に出るべきだと思う。

あくまでも一般論だが,そもそも,無能な者は有能な者を使いこなすことなどできない。また,有能な者は,自分より有能な者が上におり,かつ,尊敬できる心理的状態になる場合,賃金や報酬とは関係なしに無我夢中で働くことがある。

そういう人間的なことを認識・理解できるようになるためにはそれ相応の人生経験と時間を要するが,過去に生きた人々の伝記や過去の歴史を記した書物などを可能な限り多く読書することによって間接的に感得できることもかなりある。

特に,現に生きている人間としては手本とすべき人材が存在しない場合,「温故知新」に頼るしかない。

そのような努力の継続の重要性を知らない者は,単なる愚人の一員だと言える。

 

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