2020年7月 9日 (木曜日)

European Electronic Communications Code [参考訳]を公開

European Electronic Communications Code参考訳を法と情報雑誌4巻2号(2019年2月)に掲載して公表した。

その後,見直しをしていないので,ミスタイプや誤訳・訳漏れ等が残存している可能性はあるが,Web公開することにした。

 European Electronic Communications Code
 http://cyberlaw.la.coocan.jp/Documents/eCmmunicationCodeTranslation.pdf

ただし,この参考訳の冒頭部分に明記してあるとおり,翻訳の大前提となる法解釈等は現時点におけるものであり,今後の研究の進展に伴い,将来,何らかの改訂が加えられる可能性がある。後に誤記や誤訳等が発見された場合も同様である。それゆえ,この参考訳を利用する場合には,各自の責任において行い,かつ,必ず原文にあたって検討することを要する。無思慮にコピーして利用した場合の責任は,全てその利用者自身にある。

また,このファイルの内容を引用する場合には,「Web公開版」の参考訳である旨を明記する必要がある。

加えて,原典の所在を示すURLは,2019年2月当時のものである。

この参考訳は,以上のような意味での制約のある専門家向けの参考資料の一種であり,確定訳でも公式訳でもない。

法律上の制限に関しては,著作権法及び関連法令が定めるところに従うものとする。

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2020年5月 4日 (月曜日)

オンライン授業

緊急事態宣言の下,文部科学省のご指導により,オンライン授業を基本とすることとなった。

一口にオンライン授業と言っても多種多様な形態のものがあり得る。

しかし,一般的に共通する問題もある。

1:本人確認(出欠)を確保することに難があり得る。対処方法としては,受講学生になりすましてアクセスした者を不正アクセス罪により躊躇することなくどんどん処罰することが考えられる。

2:オンラインによるデジタルの配布資料等がマルウェア感染している場合があり得る。対処方法としては,標準レベル以上のセキュリティチェックを励行することが考えられるが,そのようにしない講師等に関しては,躊躇することなく懲戒処分とすることが考えられる。

3:リアルタイムの講義映像や映像コンテンツ等をSNSサイト等に無権限でアップロードする者が出てくることがあり得る。対処方法としては,著作権法違反の罪により躊躇することなくどんどん処罰することが考えられる。

4:3に類似する問題として,他の教員のコンテンツ等を盗用する教員が現れることが予想される。対処方法としては,そのような盗用を行った講師等に関し,躊躇することなく懲戒処分とすることが考えられる。著作権侵害を伴う場合には,3と同様の対処が考えられる。

5:コンテンツ作成能力のない講師等が既存の映画やビデオ等を観賞させるだけで授業を実施したことにするような例が予想され得る。4と同様の対処方法が考えられる。

6:大学のシステムへのアクセス集中や輻輳により,システムまたはネットワークがダウンすることがあり得る。対処方法としては,適切なストレステストを実施することが考えられ,そのテストの結果,リスクが顕著であるときは,システムまたは回線の増設・強化を行うことが考えられる。システムまたは回線を増設・強化する技術的能力や資力のない大学に関しては,閉校または解散を検討すべきかもしれない。

 

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2020年5月 3日 (日曜日)

Google検索

最近,劣化の度合いがひどくなっているようだ。

既に証明書失効または消滅したサイトが検索結果として大量に表示されるのが普通となっている。

危険なサイトでもブロックしないので,適切なセキュリティソフトを使用していないと大変なことになる危険性がある。ここでいう「危険なサイト」には,マルウェアを感染させるための偽サイトだけではなく,著作権侵害物である違法な私的ミラーサイトやキュレーションサイトのようなものを含む。後者の中には,本物とは異なる商業宣伝広告を表示させる仕組みになっており,それによって小銭稼ぎをしているという意味で,いわゆる「転売ヤー」等と同じレベルで愚劣なサイトもあるのだが,それだけではなく,セキュリティ上の脆弱性が多々あり,非常に危険だ。

劣化の原因はわからないのだが,結果として,検索結果の信用性に疑問が生ずることになる。

そのことは,例えば,Googleのコンテンツを利用した隠れた追跡による移動頻度及び移動範囲の統計等の信頼性にもかなり深刻な疑問を投げかけることになる。仮に統計学者が世界一優秀な人間であり,かつ,統計理論それ自体としては正しいものであったとしても,元のデータの信頼性を全面的かつ完璧に検証する方法が存在しない以上,その統計結果も信頼度ゼロと言わなければならない。信頼度ゼロの統計に基づく政策決定もまた,空疎なものまたは誤謬それ自体であらざるを得ない。

私的に,適法行為の範囲内で,ある簡単な実験をしてみた。当然といえば当然の結果なのだが,この種の統計が無意味なものであることを完全に実証できた。

データの信頼度が高いと主張したい個人または企業は,その信頼度を検証するための方法・その方法の実施結果・実施結果の検証結果・データ誤差率等を公表すべきだろう。そうでなければいくらでも作文できる。

その証明責任は,統計結果をまとめる者,または,統計結果を公表する者,または,統計結果を基礎として政策決定をする者にある。

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2020年4月29日 (水曜日)

サイバーパンデミック

企業や大学を含め,そのような組織でもネット経由の活動が推奨されている。

当然のことながら,様々なネットツールが利用される。

しかし,クラウドサービスそれ自体が全体としてスパイウェアになっている場合を含め,各種ネット会議ツール等の中にはひどく脆弱性のあるものが存在する。

サイバーパンデミックのリスクが異常に高まっていると言える。

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2020年4月28日 (火曜日)

プラットフォームビジネス

最近,Amazonで注文しても何も届かなくなった。

詐欺出店者ではなくまともな出店者であっても,感染症拡散防止のための一時閉店や物流の劣化に伴い,Amazonのようなタイプのプラットフォームビジネスが機能しなくなってきているのではないかと想像される。

このことを一般化すると,一定のタイプのプラットフォームビジネスは,パンデミックがあれば崩壊するリスクがあるということを示唆している。

そして,人口の過密化と高齢化は今後も更に進展するのだろうから,将来,パンデミックが繰り返し発生する可能性がかなり高いということを理解すべきで,そのような状況が恒常化した社会環境の中で果たしてプラットフォームビジネスを維持できるのかどうか,かなり興味深い研究対象ではあり得る。

加えて,経営の悪化は,直ちに,情報セキュリティの劣化につながるものなので,従来のような微温的なセキュリティ行政や個人情報保護行政のままで良いのかどうか,(関連法令の全面改正を含め)根本的なところから抜本的な見直しが迫られていることは確かだと考える。

[追記:2020年5月3日]

注文していた商品中の数点が届いたが,かなり遅延した。

残りは,入荷見込がないのでキャンセルとの連絡が来た。

このタイプのプラットフォームビジネスの黄昏の時が来ているようだ。

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2020年2月26日 (水曜日)

石井夏生利『EUデータ保護法』

下記の書籍の献本を受けたので,早速読んでみた。すべての部分について私の翻訳(参考訳)があり,かなり以前に公表していることや,著者の主要書籍全部を既に読んでいることの結果,本書の内容を事実上既に熟知しているということもあるが,およそ10分ほどで全部精読できた。

他に類書がないわけではないけれども,このボリュームの概説書は他に出ておらず,内容も標準的なので,とりあえず参考にするのには良い本だと思われる。

 石井夏生利
 EUデータ保護法
 勁草書房 (2020/1/21)
 ISBN-13: 978-4326403707

なお,学説上の見解において,異なる見解に依拠したほうが妥当だろうと判断できる箇所がある。著者の従前の説を維持しているということなのだろうと推察可能ではあるが,そのような箇所については,読者自身の評価と判断に従うべきである。

 

 

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2019年12月18日 (水曜日)

対イスラム国サイバー戦

下記の記事が出ている。

 Australian cyber soldiers hacked Islamic State and crippled its propaganda unit – here's what we know
 ABC: 18 December, 2019
 https://www.abc.net.au/news/2019-12-18/inside-the-secret-hack-on-islamic-state-propaganda-network/11809426

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2019年11月22日 (金曜日)

名和小太郎『情報の法社会学』

下記の書籍の寄贈を受けたので,早速読んでみた。小さな本なので,約10分ほどで読了できる。内容は,鈴木正朝先生を聞き手とする聞き取り(インタビュー)となっており,名和先生らしい言動に満ちている。オフレコになっている部分がきっと重要なのだろうと思う(笑)

 名和小太郎
 情報の法社会学
 翔泳社
 2019年7月22日発行
 ISBN978-4-7981-6346-8

 

 

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2019年10月18日 (金曜日)

EU:eプライバシー規則案の審議状況

当初の予定よりも随分と時間がかかっているけれども,審議が継続されている。提案内容には随分と修正が加えられてきたようだ。詳細は,下記のサイトにあり,丹念に読むと関連文書を入手できる。

 Procedure 2017/0003/COD
 https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/HIS/?uri=CELEX%3A52017PC0010

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2019年10月17日 (木曜日)

米国:カリフォルニア州California Consumer Privacy Act (CCPA) のガイドライン案

2020年1月1日から適用されるCCPAの執行のための指針の策定作業が進められている。

CCPAの仮訳(抄訳)は日本国の個人情報保護委員会から公表されているが,この仮訳とは関係なく,私訳(参考訳)を作成し,次号の法と情報雑誌上で公表することにした。

 
 California Consumer Privacy Act (CCPA)
 https://oag.ca.gov/privacy/ccpa

 California’s Privacy Act: What you need to know now
 Tech Crunch, October 12, 2019
 https://techcrunch.com/2019/10/12/californias-privacy-act-what-you-need-to-know-now/2019/10/12/californias-privacy-act-what-you-need-to-know-now/2019/10/12/californias-privacy-act-what-you-need-to-know-now/

 個人情報保護委員会によるCCPAの仮訳(抄訳)
 https://www.ppc.go.jp/enforcement/infoprovision/laws/CCPA/

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