2018年5月16日 (水曜日)

EU:第4次資金洗浄禁止指令を改正し,仮想通貨による資金洗浄の監視を強化する改正案に理事会が同意

下記の記事が出ている。

 コラム:EU透明性向上策、ビットコインの正当性高めるか
 REUTERS: 2018年5月15日 
 https://jp.reuters.com/article/bitcoin-breakingviews-eu-idJPKCN1IG0D3

 MLD5 refines regulatory view of virtual currencies
 Lexology: May 15, 2018
 https://www.lexology.com/library/detail.aspx?g=2dfd02d4-0857-4b1b-a844-3d638ba31133

関連文書は,下記のサイトで入手できる。

 http://www.consilium.europa.eu/en/press/press-releases/2018/05/14/money-laundering-and-terrorist-financing-new-rules-adopted/

 https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=CELEX%3A52016PC0450

なお,改正される指令(EU) 2015/849の参考訳は、法と情報雑誌3巻2号140~198頁にある。

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2018年5月13日 (日曜日)

Facebookに対し新たなクラスアクション

下記の記事が出ている。

 Facebook hit with class action lawsuit over collection of texts and call logs
 Guardian: 11 May, 2018
 https://www.theguardian.com/technology/2018/may/11/facebook-class-action-lawsuit-collection-texts-call-logs

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2018年5月 8日 (火曜日)

法と情報研究会第3回公開研究報告会の研究報告テーマ

6月30日に予定している法と情報研究会第3回公開研究報告会の研究報告テーマが出そろったので,広報内容を更新した。

  http://cyberlaw.la.coocan.jp/index2.html

サイバー法及び情報法の分野では,様々な研究団体が増えた。それぞれ特色のある活動をしており,非常に良いことだと思う。

そのような状況の中で,法と情報研究会は,学術的価値が高い研究内容であることを基本的な(または,理念的な)目標としつつ,ただ,当該学術分野における理論研究だけではなく,その分野に属する実務及び現場における現実の検討課題と直結するような研究を遂行し,その成果を公表することを具体的な努力目標としている。そのことは,当該分野にかかわる真の専門家であれば直ちに直観できるものだと考える。

その意味で,法と情報研究会の公開研究報告会は,単なる(営業的な)セミナーの類やいわゆる「象牙の塔」とは明確に一線を画したものであることを特色としている。

ただし,上記に述べることは,例えば,EUのGDPRに関する知識の普及のための一般向けセミナーのようなものが必要のないものであるという趣旨ではない。そのようなセミナーや講演会等は,それに適した組織・団体または個人が責任をもって提供すれば良いと考える。

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EU:Code of Practice on Disinformation

下記のとおり公表されている。

 Tackling online disinformation: Commission proposes an EU-wide Code of Practice
 European Commission: 26 April, 2018
 http://europa.eu/rapid/press-release_IP-18-3370_en.htm

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2018年5月 5日 (土曜日)

セクハラ行為は犯罪とならないか?

通常の人間関係の中で「セクハラ行為」として評価されるような行為は,刑法上では強制わいせつ罪,強要罪,侮辱罪等の罪に該当することがあり得る。

「セクハラ罪」という名前の罪が存在するかどうかを検討する行為は全く無意味である。本来なされるべきことは,社会的に「セクハラ行為(セクシャルハラスメント行為)」と評価されるような人間の行為(作為・不作為)が何らかの処罰条項の構成要件に該当し得るか否かを検討することである。

これは,普通に大学教育を受けたものであれば,誰でも容易に理解できることだ。

しかし,「セクハラ罪」という名前のついた処罰条項が存在しなければ罪にならないとの誤解は現に存在する。

しかし,このようなタイプの問題は,部分的にはマッピングの問題であり,部分的にはシソーラスの問題に過ぎない。

ちなみに,世界には「ハラスメント行為」を処罰する法令をもつ国はある。

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2018年5月 1日 (火曜日)

EUと米国間のプライバシーシールドに実効性はあるか?

Facebookと関連する訴訟事件をめぐり,様々な議論があるようだ。下記の記事が出ている。

 Facebook is trying to block Schrems II privacy referral to EU top court
 Tech Crunch: April 30, 2018
 https://techcrunch.com/2018/04/30/facebook-is-trying-to-block-schrems-ii-privacy-referral-to-eu-top-court/

 Facebook bids to keep data privacy case from EU's top court
 REUTERS: April 30, 2018
 https://www.reuters.com/article/us-facebook-privacy-ireland/facebook-bids-to-keep-data-privacy-case-from-eus-top-court-idUSKBN1I11EY

 Forget Congress. Facebook’s real problem is in Europe.
 Washington Post: April 12, 2018
 https://www.washingtonpost.com/news/monkey-cage/wp/2018/04/12/forget-congress-facebooks-real-problem-is-in-europe/

[追記:2018年5月3日]

関連記事を追加する。

 Facebook Just Lost Its Latest Battle in a Crucial Privacy Case Heading to Europe's Top Court
 Fortune: May 2, 2018
 http://fortune.com/2018/05/02/facebook-privacy-case-europe-max-schrems/

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2018年4月29日 (日曜日)

中国:Bitcoinのマイニング行為は電気窃盗に該当する?

下記の記事が出ている。

 Power spike leads Chinese police to 600-machine mining rig
 Register: 26 April, 2018
 https://www.theregister.co.uk/2018/04/26/china_600_computers_seized/

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英国:Investigatory Powers ActはEUの個人データ保護法令に違反するとの判断

下記の記事が出ている。

 UK has six months to rewrite snooper's charter, high court rules
 Guardian: 27 April, 2018
 https://www.theguardian.com/technology/2018/apr/27/snoopers-charter-investigatory-powers-act-rewrite-high-court-rules

 High Court gives UK.gov six months to make the Snooper's Charter lawful
 Register: 27 April, 2018
 https://www.theregister.co.uk/2018/04/27/high_court_ip_act_unlawful_november_deadline/

(余談)

この判断が正しいと仮定した場合,例えば,日本国の捜査実務に関し,EUの個人データ保護法令との適合性を検討しなければならない場面において,この判断を無視できないと判断するのが妥当だろう。

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EUの規則(Regulation)における実装行為(implementing acts)

「implementing acts」を「実施行為」と訳す例があるが,過去2年間にわたる検討の結果,完全な誤りであるとの結論に達した。「実装行為」と訳すべきであり,「実施行為」との訳は禁止されるべきである。特に,「実施」は「施行」と同じと誤解されやすい語であり,弊害がある。EU法において「施行」に相当する法行為は,「適用(application)」なのであって,「実装(implementation)」ではない(ただし,法令の適用(施行)と無関係の文脈においては「実施」と訳すのが妥当な場合もある)。もし既に「実施」と書かれている書籍が存在するとすれば,改訂版の出版を検討すべきである。

「実装(implementation)」を「実施」と訳すと破綻してしまうことについては,もし余裕があれば,いずれ論文にまとめてみたいと思っているのだが,そのメカニズムを簡単に理解しようと思うのであれば,EUの本格的な法令を100本程度以上真面目に(前文及び別紙を含め)全文訳してみると良い。そうすれば,全ての人々が私見に同意することであろう。私のような極めて凡庸な者でも(努力と忍耐の継続により)どうにかこうにかこなすことのできた勉強方法なので,世の優秀な研究者諸氏であれば,朝飯前にいとも簡単にこなすことができることであろう。ただし,この勉強方法のポイントは,同一人が全部やらなければならず,分担作業によることは禁忌ということに尽きる。翻訳に関する限り,自己の勉強のための手法としては,一般に,共同研究という手法では副作用的な弊害が生ずることがあることに十分に留意しなければならない。

合理的な根拠なく私見に反対する者は,本当は,EUの法令の条文を読む力を欠く者なのだと判断する。ここでいう「合理的な根拠」は,「偉い先生がそう言っているから」等の根拠を全く含まない。

***

実装と関連して,EUの法形式の1つである「規則(Regulation)」には「実装が存在し得ないのではないか」との質問を受けたことがある。その質問は,誤解に基づくものだろうと思い,その際には適切に説明しつもりなのだが,そのように理解してもらえたかどうかはわからない。

EUの法令の中に非常に良い具体例があるので,参考のため,書いておく。

例えば,2018年5月に完全に適用(施行)される規則(EU) 2016/589を例にとると,同規則において採択された条項それ自体に関しては,構成国における国内法令の採択・実装・適用を経ることなく,同規則中の条項が構成国に対して直ちに適用される。構成国は,同規則の条項に反する法令及び同規則の条項と重複する法令を採択してはならない。しかし,規則(EU) 2016/589の完全な実装(implementation)及び適用(application)のためには,同規則内において実装行為(implementing acts)により細則を定めるべきものと規定されている事項に関し,同規則の附属法令として実装法令が採択されなければならない(第11条第8項,第17条第8項,第31条第5項参照)。

そして,規則(EU) 2016/589の第11条第8項を実装するための法令として,委員会実装決定(EU) 2017/1255(OJ L 179, 12.7.2017, p.18-23)が採択されている。規則(EU) 2016/589の第17条第8項を実装するための法令として,委員会実装決定(EU) 2017/1257(OJ L 179, 12.7.2017, p.32-38)が採択されている。規則(EU) 2016/589の第31条第5項を実装するための法令として,委員会実装決定(EU) 2017/1256(OJ L 179, 12.7.2017, p.24-31)が採択されている。これらの実装決定は,既に発効している。

(余談)

法学しか知らない人は,上述の「破綻」に気づくことが難しい場合があるかもしれない。

「破綻」に気づくためには,情報処理,情報セキュリティ及びマネジメントシステム一般に関する適正な素養をもつことを要する。

しかし,EUの法令を真面目に100本ほど訳すためには,これらについて精通とまではいかなくても基本をしっかりと押さえなければならない。なぜなら,これらは,横断的な共通のプロトコルのような役割を果たしているからだ。換言すると,全ての分野の法令において重要な役割を果たしている。

そのことに正しく気づいた人は,「何を勉強すべきか」を比較的早く見出すことができるだろう。

そのあとは,各人の努力と忍耐・・・ということになる。

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2018年4月28日 (土曜日)

米国:H.R.5447 - Music Modernization Act

下記の記事が出ている。

 New US bill aims to improve how musicians get paid on digital platforms
 Resident Advisor: 27 April, 2018
 https://www.residentadvisor.net/news.aspx?id=41631

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