シューベルト:4つの即興曲 D899 第1番ハ短調
時間を待つ間,何となく聴きたくなり,アルフレッド・ブレンデルの演奏(DECCA 478 2622)によるシューベルトの4つの即興曲 D899のCDをかけた。
この曲の中に含まれている第1番から第4番までの4つの曲の中で,第1番ハ短調は,現在の私の心境にちょうど符合していると思う。
これらの曲は,4曲の即興曲の集合として扱われているが,それは校訂者と出版者の都合によるものであり,本当は1曲のピアノソナタだったのだろうと思っている。
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フランツ・シューベルトの人生は,アマデウス・モーツアルトと同様,とても短かった。
誰にでも生物としての寿命があるし,天命のようなものもある。その日がいつ来るのかは誰にも分からない。
いずれ,この私も人間としての存在を終える日が来る。
その頃には,(自分の子供達等を除いては)誰も私のことを覚えていないことだろうと思う。
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伝記作家が書いているところを信ずるとすれば,シューベルトの人生は,常に謹厳実直だったとは思わない。しかし,音楽家というものはもともとそういうものだ。シューベルトもまた自分自身に正直に生きたのだろうと思う。
それと同時に,シューベルトは,ベートヴェンに対する崇敬の念を絶やしたことがなかった。
シューベルトと同時代において,欧州内に何千人もの作曲家が同時に存在したはずだ。しかし,現代までその名前が知られている作曲家は非常に少なく,作曲された楽曲が残されている例は希少だ。しかも,そのような作品の中でとても優れた楽曲として現代の我々の心に対しても感銘を呼び起こすような至高の楽曲は奇跡に近いほど少ない。いわば音楽の宝石のようなものだ。
そのような奇跡のような作品を創造できたということが,シューベルトもまた真の天才の一員であったことの証明となっている。
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