生成AIを使用する従業員は職業上のスキルが劣化する?
下記の記事が出ている。
AIは使い方によっては労働者のスキルを低下させる…「人間の思考プロセスは非効率だが、非常に健全」
Buassiness Insider: Dec 19, 2025
https://www.businessinsider.jp/article/2512-ai-making-workers-feel-smarter-but-worse-at-their-jobs/
当たり前のことだ。論証を要しない自明のことに属する。
***
一般に,人間の受精卵は,遺伝子の命令に従い,何億年にもわたる生命の進化を子宮内で再現しつつ人間の形をした胎児の状態になるまで成長する。そのような遺伝子の命令に従った地球上の生命の歴史の再現なしには人間の胎児の段階まで到達できない。
出産により母体から出た新生児は,まだ人間ではない。それは,人間の萌芽に過ぎない。新生児は,身体の様々な動作や活動を通じてやっと人類のレベルまで成長する。この段階では,例えば,四つ足動物のような「はいはい」の動作を十分に繰り返すことが次の段階の身体的成長及び知能の活性化のために大きな役割を果たしていると考えられる。そして,そのような準備段階において何か問題が生じた場合,後発的に学習できる要素とそうではない要素とがある。
より大きく成長しても,基礎的なことが身についていないと専門的な知識や技能を習得したり使ったりすることができない。
それゆえ,私は,大学の講義の中で,基礎的な力の構築を持続することの重要性を力説してきた。
そのような基礎的な力を得るためは,可能な限り豊かな一般教養の蓄積を必要とするが,これは,符号としての情報の暗記(=単なる記録)とは全く異なるもので,要するに,一般教養の蓄積とは,「世界の理解」そのものであるとも言える。
生成AIを使用していなくても,丸暗記を基本とする受験勉強しかしていない者は,やはり,一般教養がないし,考える能力もない。
そのような者は,一時的な符合の記憶のためだけに大事な知能のリソースを浪費し続けているのだと言える。
過去において,非常に有能な学者や優れた芸術家等は,世間からみれは「変人」,「世捨て人」または「単なる遊び人」にしか見えないことがしばしばあるが,それは,そのこと(=習得時間の最適化または短縮のためにではなく,十分に知的影響を吸収するための彷徨の時期を経過すべき必要性)による。
最適化のみを基礎とするタイプの「単なる秀才」は,有能な学者にも優れた芸術家にもなれない。
| 固定リンク

コメント