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2025年9月11日 (木曜日)

AIエージェントの違法なふるまい

AIエージェントが実際にはどのような処理をしているのかの詳細を知ることは不可能または困難なことだ。

AIエージェントのふるまいの適法性の検証も難しい。特に利益相反の有無の検証は,関連する利害関係者の利益の詳細に関する情報を得ることがほぼ不可能と考えられるので,検証しようがない。著作権侵害の場合に関しては,一定の範囲内で自動処理を組込むことが可能かもしれないが,そもそもAIシステムの圧倒的大部分において著作物であるコンテントの処理に関し,正確な権利者情報や出典情報,裁判管轄地情報等のメタデータが存在しないので,著作権侵害がないことの検証の自動処理も頓挫する可能性が高い。

それでいて,利用者のエージェントである以上,そのAIエージェントに何か違法なふるまいがあり,誰かに対して損害を発生させた場合,そのAIエージェントサービスの利用者が行為者となり,不法行為法上の法的責任を負うことになる。

他方,日本国の製造物責任立法は信じがたいほど時代遅れのものなので全く話にならないが,例えば,EUの法令では動産だけではなくアプリケーションソフトウェアの提供のようなサービスの場合にも製造物に関する証明責任の軽減を定める法令がある。
それゆえ,日本国のAIエージェントのベンダは,EU域内でサービスを提供する場合,EUの法令が適用される。日本国の製造物責任に関する知識だけでは完全に無力だ。

このようなことは,例えば,「適法に行為する」という当たり前のことを全然知らない企業経営者がAIシステムを開発したり導入したりすると,当然の結果として発生する。
そのような場合おいては,もともと経営者として不適格なのに経営者になっているので,何が起きても自業自得としか言いようがない。

 

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