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2025年8月29日 (金曜日)

発達障害

私自身は,「絶対値としての発達障害は存在しない」という立場だ。

相対値としての発達障害という観念が存在することは認識している。

しかし,私は,ガリレオの例をひくまでもなく,「多数派であることが常に正しい」という考え方には依拠していない。

それゆえ,「発達障害」の観念に関し,相対的な評価または観点の相違の一種としてしか理解していない。

無論,精神医学上において「発達障害」を疾病の一種とする考え方があるとすれば,そのような考え方は,受精により新たな遺伝子の組合せが発生しするという生物種としての人間の発生における本質を全く理解していないという意味で,また,遺伝子が支配する機能が有効なものとして発揮されるかどうかは,個々の具体的な環境に適合しているかどうかという偶然的な要素(運・不運)によって支配されており絶対値ではないということを理解していないという意味で,そして,そのような遺伝子による基本的な能力を発揮できるようにするためには当該個人の不断の努力と経験の蓄積を要すが,その程度,期間及び自己満足度は極めて個性的・個別的であり,どれが正しいとか悪いとか評価することがそもそもできないということを理解していないという点で,根本から間違っている・・・と考えている。

例えば,世間において平均的または標準とされているグループをAとし,そうではないグループをBと呼ぶことにする。

Aは,平均値で示されている年齢において平均値で示されている能力を発達させておしまいで,それ以上の発達があり得ない遺伝子をもつ人々であるかもしれない。
これに対し,Bは,極めて優れており,死ぬまで能力を増強し続けるかもしれないのだけれども,多くの点において平均値に収まらないがゆえに,Aからは敵視されまたは無能と評価されることになるというだけのことに過ぎないのかもしれない。

しかしながら,このことはなかなか理解されない。それゆえ,人類は,何百年経っても少しも進歩せず,同じ誤りを繰り返している。

他方において,基本的な価値感を異にするグループ間では,相互の評価が逆になる。

例えば,特定の「人種」だけが優秀だと確信している人々とそうではない人々とが理解し合うことは不可能なことだ。
Bであれば人生の途中で価値観を変更することがあり得るが,Aは平均値しか認めず,自分の生育環境における平均値である宗教観や世界観しか受容できないので,偏見や誤謬を修正できない。
それゆえ,Aが存在しており,かつ,Aが圧倒的な多数派である限り,そのような単なる自己満足とその反作用としての嫌悪を基礎とする偏見に起因する(自己とは異なる属性をもつ集団に対する)ジェノサイドを避ける方法は存在しない。
ただし,Bはばらつきが大きいことを当然の前提とする属性をもつ集団を示しているので,Bに属する者の中にはAの集団に属する者よりもずっと(相対的な意味で当該社会において)危険な要素をもつ者が含まれている可能性は否定できない。ただ,通常は多数派ではないので,国家の平時の警察活動によって抑止可能な範囲内になるというだけのことに過ぎない。

人類の未来は,極めて暗い状況の下に置かれている。

ちなみに,私は,遺伝子上で特別のたんぱく質またはアミノ酸配列の構造をもつグループという意味での「人種」は存在しないと理解している。遺伝子レベルにおいて,雑種ではない個人は存在しない。

***

「裸の王様」の寓話は,貴重だと思っている。

知識を集積しなければ正しい認識や理解に達することができないわけではない。

認識や理解を得ていても,面子や欲望のために,自己の決定を変更できない者は,(国家のトップを含め)いくらでもいる。

正直者が正直に言論することが権力者や悪人達によって弾圧されるようなことは,常にある。

何兆円もの資金を投入して開発されているAIシステムは,機械的な反復作業の自動化処理以外の分野では何の成果もあげていない。
LLMによって世界中のデータを記録したとしても,それは,本当は「学習」ではなく,単なる「記録保存(storage)」に過ぎないので,少しも知能にならない。
ニューラルネットの考え方及びその実装は,人間の本当の思考というものを知らない人々が考え出した単なる仮説とその実装に過ぎないので,人間にはなれない。

もし人間の思考というものを真剣に考えたことがあるのであれば,少なくともAIのエンジニアになることを考えることはないだろう。
ただし,素人企業家の多くはAIの本質を知らないので,そのような無知な企業家達を騙してAIシステムの開発資金名目で出資させ,金儲けすることを企む者は出てくるかもしれない。
この点でも「裸の王様」は貴重な作品だと思う。

 

 

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