CrowdStrikeに対する批判が高まる
下記の記事が出ている。
CrowdStrike’s ubiquity under fire as Congress calls for CEO to testify
ars technica: July 24, 2024
https://arstechnica.com/tech-policy/2024/07/crowdstrikes-ubiquity-under-fire-as-congress-calls-for-ceo-to-testify/
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批判はもっともなのだが・・・1または少数のクラウドに処理が集中することに伏在する深刻なリスクを無視して馬鹿のようにクラウド化を促進してきた各国政府の無知・無理解はもっと批判されるべきだだろう。金や利殖に目がくらんだのだ。
『ネットワーク社会の文化と法』で既に述べたとおり,ネットワーク社会は,単一化という傾向性をもつことを特徴としている。それを適切に制御することが真の叡智というものなのだが,叡智のある為政者はいないようだ。学術研究者の中でも「単一化」それ自体が脅威であることを認識できる者が少なくなっており,自分の発言がいかに危険を推進するものかを理解できない者が多すぎる。
『ネットワーク社会の文化と法』を著作した時点では仮説の一つに過ぎなかったけれども,社会の実質的部分における「意思主義」から「処理主義」への遷移は既に完了しいる。そのことに気づかない法学者またはそれに気づいていても今更自説を変更できない法学者があまりにも多すぎる。彼らを見ていると,「惨めだ」という感想しか湧いてこない。自分の頭で考えることなく,かつ,家元制度のような組織内で安住していたからこうなる。
そんなに遠くない将来,それらの旧式の法学理論は,ほぼ全部切り捨てられることになると予想される。「処理主義」を基礎とする理論しか残らない。
私は,その具体的な内容に関し,ウィーナーのサイバネティクス理論を借用して説明してきたのだが,意図を理解できている人はほとんどいないのではないかと考えられる。それは,「処理主義が正しい」ということを認めることができないからだ。
旧時代の権威者による定義のようなものは全て意図的に忘れた上で,先入観なく読み,適切に考えれば誰でも理解できる簡単なことばかりなのに・・・
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