MetaのAIスマートグラスのプライバシー問題
下記の記事が出ている。
Meta's AI-Powered Ray-Bans Portend Privacy Issues
DARK Reading: December 16, 2023
https://www.darkreading.com/cloud-security/metas-ai-ray-bans-portend-privacy-problems
なお,この種の機器は,脱着可能型のサイボーグ化機器の一種として理解すべきであるという点を過日(2023年12月9日)開催された情報ネットワーク法学会の講演の際に述べた。
大半の参加者は「ブラックジョークの一種」と思ったかもしれないが(笑),いたって真面目な学術上の見解の一種だ。
真面目な議論の一部を構成していると理解できるかどうかは,基礎概念としての「cybernetics」の理解の程度・範囲と抽象化思考又はモデリングのための能力(脳機能)の程度・範囲によって異なる。
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今後は,このようなタイプのAI支援の侵害機器がどんどん増加すると見込まれる。
そのようなタイプの侵害または脅威に対する正当防衛または緊急避難を真面目に論ずべき時が来ている。
国家の諜報活動においては既に同種の機器が使用されているかもしれない。その場合,国家安全保障または国防の問題となる。
一般に,「やられっぱなしでも常に我慢しなければならない」という法原則は存在しない。
自力救済禁止の原則はあるが,当該国家における法秩序の下において認められる限り,正当防衛または緊急避難としての反撃は当然に許される。
銃の所持が認められている米国の場合,このようなAI応用機器を装備した者が接近してきた場合,当該の者を射殺することが正当防衛として認められるかどうかが議論される日が来ることだろう。当該の者それ自体は単なるヒトなので,過剰防衛だと考える人が多いかもしれないが,その者が装着している機器はMetaの巨大なクラウドと接続されており,その者は当該クラウドの細胞として行動していることになるので,地球規模の巨大なクラウドによる権利侵害に対する正当防衛の問題として理解するのが正しい。
クラウドやネットやAIと接続された自然人をサイボーグの一種として理解するということは,このような深刻な意味合いも含まれている・・・という具合に上記の講演内容を理解した来場者がどれだけあるのかは知らない。
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