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2023年9月29日 (金曜日)

AIツールは教育の現場をどのように変えていくことになるか?

下記の記事が出ている。

 Will AI make American education even more unequal?
 The Hill: September 28, 2023
 https://thehill.com/opinion/education/4226468-will-ai-make-american-education-even-more-unequal/

いろんな議論がある。大いに議論すべきだろう。

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私自身は,これまであまり重視されていない側面に着目したい。それは,学習型AIが軍事用スパイまたは産業用スパイとして非常に有効に活用されるようになる可能性があるということだ。

学習型AIツールを使用する利用者がどんなにバカでも,(当該ツールのデータ収集能力と自動学習能力がとても優れたものであることが普通になってきているので)当該ツールを介して世界中から最先端の技術情報や非常に重要な学術上の情報等が自動的に収集される。AIと呼ばれる仕組みを活用して自動仕分けし,データベース内に合理的に格納すると,そのシステムの支配者が眠っている間に戦略上極めて重要な情報が自動的に構造化されて蓄積されることになる。

そのような情報が存在しても,そのシステムの利用者がバカである限りはあまり問題が発生しない。しかし,非常に優秀な場合,かなり深刻な事態が発生し得る。

そのようなことを想定できない学生が無頓着に関連ツールを使用するによって大学教授の最先端の調査研究の一部が自動学習型AIシステムに取り込まれた場合,自動的に構造化されて格納した情報から貴重なヒントを得て,先に研究論文を作成・公表してしまうというずるいやり方が世界的に横行することになるかもしれない。

同様に,企業の非公開特許発明や営業秘密等の情報もバカな従業者が便利なAIツールを使用するために潜在的競争相手である企業が運営するAIシステムのデータに格納されてしまうかもしれない。

軍事上,治安上の機密情報もまたしかり。

要するに,それらの(利用者が直接に操作できる)ツールは,どこかにある巨大なクラウドでデータ処理するためのインタフェイスの一種に過ぎないという当たり前のことを理解できるだけの知性と教養をもっているかどうかにより,そこから先の思考が全く異なったものとなる。

要するに,この種のAIツールは,ほぼ例外なく,潜在的または顕在的なスパイツールであるものとして位置づけることが可能かもしれないので,情報セキュリティの専門家としては,「そのような仮説があり得る」ということを常に念頭においた上で,自分の業務を遂行すべきだろうと思う。

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一般に,(AIシステムを含め)情報システムのスーパーユーザは,当該システムにおける最上位の権限をもっており,当該システム内に格納され,処理されている全てのデータに対していつでもアクセスする権限をもっている。

 

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