物理攻撃
大学では情報通信技術の講義も分担しており,その中で,サイバー犯罪の項目も担当している。
初心者向けの講義ということになっているのであまり細かなことを解説するわけにはいかず,骨格部分だけ解説している。
その中で,電子的なサイバー攻撃だけに目を奪われてはならないということを強調するようにしている。
犯罪の類型には「奪う犯罪」と「壊す犯罪」とがあり,「壊す犯罪」では,できるだけ手間がかからずに短時間で目的を達成することが目標とされることがある。そのような場合,ハッキングのような面倒くさいことはせず,電源ケーブルを物理的に切断したり,施設・建物を爆破したり,燃やしたりして物理的に破壊するという手段がとられることがある。
受講生がそのような私の説明の意図を理解したとは思わないが,現時点であれば,「侵略戦争の可能性のことを示唆していたのか」と思いだす元受講生が何人かいるかもしれない。
圧倒的多数の国民(政治家を含め,ほぼ全員)がひどく「平和ぼけ」してしまっており,その脳機能を正常に駆使できないようになってしまっているので,非常に苦労しながら講義の準備を進めている。
学生に限らず,関連分野の法学者と会話することがあっても,「意思疎通または認識共有が得られている」と実感できることがまずない。
正常に状況認識できるための必須の能力・素養・知識を全部具備している法学者が滅多にいないということなのだろうと思う。
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以前にもちょっと書いたことだが,日本国の施設・建物を見ていると,何も考えないで「外見重視」だけで設計されていると感じるものがかなり多数ある。
無論,物理攻撃にはめちゃくちゃ弱く,一般に退避路が確保されていないことが多いので,その施設・建物内の人々がたちまち全滅してしまう可能性が高いものが多い。
もしかすると,デザイナーの中に工作員がおり,戦争が始まったら簡単に全壊させることができるように意図的に設計されているのではないかと想像したくなることさえある。
(警察関係の建物を含め)官庁の建物にもそのようなひどく脆弱なものが少なくないので,総点検と対策を要する。
民間の重要インフラに至っては,その姿を目にして涙を流すことしかできない。「平和ぼけ」した馬鹿しかいないのではないかと思う。
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