プラトン
もう何ヶ月も前のことになるが,2021年度の講義の中で,勉強熱心な学生から質問を受けたので,プラトンの著作の中でどのような著作を順に読んだらわかりやすいかを回答した。
オンライン授業なので,個別の質問の中で回答すべきものには個別の回答をしている。受講者数が非常に多数であり,かなりしんどい面はあるけれども,リアル授業ではそのようなやりとりが成立することはないだろうと思う。
それはさておき,その学生がプラトンに興味をもった理由は不明だ。単に教養のためだったかもしれない。
私の意図としては,プラトンが生きた古代から2000年以上を経た現代であっても,基本的には何も変わっていないということを理解してもらうための契機となるだろうと考え,そのような回答をしつつ,必要な指導を加えたつもりだ。
プラトンの膨大な著作の中で読むべき著作に目を通すためにはそれなりに時間がかかるはずなので,焦らずに地道に努力を重ねる粘り強さが大事だという助言も付した。また,寡頭制に関する現代の論文等も紹介した。
以上のようなやりとりは,2021年度の講義の中で起きた出来事だ。
このようなやりとりは頻繁にあることではなく,そもそも,かなり優秀な学生でないと私のアドバイスについてくることができない。
現在,露軍がウクライナに侵攻している。
その学生は,どのような思いでプラトンを読み続けていることだろうか・・・
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