留学
留学は,別の目的を実現するための手段の1つに過ぎない。
移住と留学とは全く異なる。移住を真の狙いとして留学することは,(別の適法要件が充足されない限り)どの国においても違法行為となり得る。
留学それ自体を自己目的化している人は不幸だ。大学入学それ自体を自己目的化している人々と同じくらい不幸だ。そこから先が全くないからだ。
コロナの影響等により留学が不可能となっている人が存在する。
しかし,留学が手段に過ぎない場合,本来の目的を達成するために留学以外の手段を見出し,それに習熟すれば良いので,留学にこだわる理由が全くない。
留学することそれ自体にこだわる能力しか持っていない者は,仮に留学したところで何も得ることがない。留学という手段を使って達成しようとする具体的な目的や目標が脳内に存在しないので,そのような目的や目標を達成するための計画も何ももっておらず,相手国の空港に到着した時点で脳内が「φ」になってしまい,それ以上発展しようがなくなってしまうからだ。
政府も企業も,そのような(手段を自己目的化してそこから抜け出ることのできないような)柔軟性のない人材を全く求めていない。
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コロナの関係だけではなく,戦乱を含め,様々な理由で渡航制限がかかることは,現実にはしばしばあることだ。いつでも自由にどこにでも渡航できると考えるほうがかなりおかしい。
もし真に実力があり,本気でやる気があるのであれば,就職した後においても機会をみつけて勉強することは可能だと思う。
留学しなくても,留学以上の効果をあげることのできる方法はいくらでもあり,私は,これまでの人生の中でそのような代替的な手段を駆使してきた。
もし留学したほうが効果があると主張したい者があるときは,是非ともそのことを実証して見せてほしいものだと思っている。
本当にそのとおりだとすれば,これまで誰でも訳したことのない外国法令だけを素材に選び,同じ単位期間内(5年程度)に私よりもずっと大量に,かつ,正確で,かつ,より詳細な解説つきの翻訳を,一切のコピペや剽窃なく,オリジナルで,かつ,機械翻訳を使用することもなく,共同ではなく単独で,容易に作成できるということを証明できるはずだし,もしそのように証明できるとすれば,その主張が正しいということを実証できたことになる。
是非とも,そのようにして実証してみせてほしいものだと思う。
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