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2021年12月26日 (日曜日)

2022年はランサムウェアの被害が更に増加するか?

下記の記事が出ている。

 Asia Pacific should prepare for more ransomware attacks in 2022
 Techwire ASIA: 23 December, 2021
 https://techwireasia.com/2021/12/asia-pacific-ransomware-attacks-2022/

 2022 threat predictions: Ransomware, ransomware, ransomware
 SC Media: December 24, 2021
 https://www.scmagazine.com/analysis/cryptocurrency/2022-threat-predictions-ransomware-ransomware-ransomware

未来のことは誰にもわからないのだが,一般的には,増えることはあっても減ることはないと考えるのが普通だろうと思う。

私見としては,国家による対応に変化が生ずるのではないかと考えている。

現在のところ,普通の経済犯の一種として,一般的な警察業務の中で対応が行われている。

しかし,今後は,重要インフラ等に対する攻撃が増加するかもしれないので,テロ対策または国防の文脈の中でとらえられるようになるかもしれない。

国家による侵略行為だけではなく,個人やグループによる国家インフラに対する攻撃も国防の一部として理解されるようになるという考えが基礎にある。そのような考え方は,古典的な国際法理論とは異なるものだが(=たぶん,古典的な国際法理論は,既に過去のものになっている。),既に「情報社会の素描」等の論文等の中で披露している。私は,このことを「平時と戦時が常に共存する状況」の一類型として理解している。

そのように理解した上で,今後は,ランサムウェアを用いたサイバー攻撃者に対し,一般的な警察活動としての対応だけではなく,特殊警察や軍による制圧の機会が増えるかもしれない。

普通の法哲学の理論上では様々な問題が含まれているのだが,国家基盤が消滅してしまったのでは人権も存在し得ないので,そこらへんのことをどう考えるべきかということになるのではないかと思う。

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