カール・オルフ:カルミナ・ブラーナ
カール・オルフの「カルミナ・ブラーナ」は,私にとって格別に思い入れの深い曲の1つだ。
司法試験に合格した後,司法研修所に入所するまでの間,遊んでいても仕方がないので(正直に言うと遊ぶお金が全くなかったので),ローゼンベルグの『証明責任論』やそれと関連する様々な論文,あるいは,ハンス・ケルゼンの主要著作等を読み漁っていた頃,4畳半のアパートからそんなに遠くないところにある区立の図書館まで歩いて行き,その音楽視聴室で3枚組になったLP(『勝利(Trionfi)』)の1枚目に収録されていたこの曲を初めて聴き,とんでもなく感動したものだった。
その後,様々な演奏家によるLPやCDを購入して聴いていたのだが,区立図書館で最初に聴いた演奏を超える名演は存在しないようだ。
その演奏とは,フェルディナンド・ライトナー指揮により,ケルン放送交響楽団等によって演奏され,1973年に録音されたものだ。
リマスタリングされたCD(Membran Media GmbH: 233584)が存在するということを知り,注文した。
EU内にある販売者からは,事前に,「普通のCDプレイヤーでは再生できないかもしれない」,「リージョンコントロールによる制限を受けるかもしれない」という趣旨のメールをもらったが,仮にそうであるとしても機会を逃すわけにはいかないという判断で,注文を維持した。
そのCDが届いた。全く問題なく私の普通のCDミニコンポで再生できた。
素晴らしい。
合唱も独唱も打楽器も全て素晴らしい。
この名演を超える演奏は,あり得ないのではないかと思う。
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