シェリングのバッハ「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」
いわずと知れた名曲中の名曲であり,シェリングの演奏は名盤中の名盤。モノラル版のCDを聴いた。
最初のほうには若干のノイズが残存しておりちょっと残念な感じはするけれども,演奏それ自体は定評のある素晴らしいものだ。
感銘を受ける。まさに名盤。
若い頃,この楽曲の譜面を徹底的に研究し,実際に演奏してみたこともあるので,この曲を普通に演奏することがいかに難しいかをよく知っている。聴き手に感銘を与えるような演奏は稀有というべきだろう。
他にも名演と呼ばれる録音がいくつかあり,まだ保有していないものが幾つかあったので注文した。
今回の分析検討は,趣味としての楽しみの面もあるが,基本的には新たな研究のための素材収集の一部だ。
これまで,私は,困難な仕事であればあるほど,それを自分の趣味としてしまうというやり方でその困難を乗り越えてきた。それが趣味であれば,研究を続ける努力を苦痛に感じることがない。
そして,今やろうとしていることは,創造性や意欲のない者にとっては全く理解できないものだろうと思う。
だからこそ,やるだけの価値がある。
私以外のほぼ全ての人々が無関心であるか,または,それがどのような意味をもつのか全く理解できない状態が続けば続くほど,時間の経過と共に,凡人の一員に過ぎないこの私でさえ,相対的優位を築くことができる。
特に,ステレオタイプのような狭いカテゴリの中しか知らない者との関係においては,極めて簡単に蹴落とせるようになれる。
ただし,一定のリスクは伴う。
そのリスクを他人に負わせるわけにはいかないので,私一人だけが負う。
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