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2021年8月 8日 (日曜日)

モーリス・ラヴェル:バレエ『ダフニスとクロエ』

コロナの関係やら天候の関係やらで外に出られないので,自宅で仕事に没頭していた。

疲れたので,休憩。

ピエール・ブーレーズ指揮によるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団及びベルリン放送合唱団の演奏によるモーリス・ラヴェルの『ダフニスとクロエ』のCD(UCCS-50065)を聴いた。

楽曲それ自体が極めて素晴らしいものであることは言うまでもないが,それと同時に,フルート等の楽器に高度な演奏技術を要求する難曲でもあり,しかも,良い合唱団に恵まれないと全体として完成度の高い演奏にならないという意味で,名演奏と評価可能な演奏の録音が意外と少ない楽曲の1つかもしれない。

ブーレーズの楽曲解釈には賛否両論があると思われるが,私個人の感想としては,よくよく考え抜かれたものだと思う。後期ロマン派の味わいと現代音楽の空気のようなものが混在する優れた楽曲解釈だと思う。

しかも,オーケストラや合唱団がブーレーズの意図を正確に汲み取り,完璧と思えるような演奏をしている。合唱団の演奏としても,これ以上を望むことは難しいのではなかろうか。全体として,極めて素晴らしい名演だと思う。

ちなみに,私が好きなのは第3場の楽曲だ。

バレエとして上演されている様子を見たことはない。私の人生の残り時間がだいぶ乏しくなってきていると感じているので,この世から旅たつ前にこの作品のバレエとしての上演を1度くらいは観賞してみたいものだと思った。

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