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2021年5月29日 (土曜日)

グスタフ・レオンハルトの指揮によるブランデンブルグ協奏曲

これまでに何度も聴いた演奏なのだが,グスタフ・レオンハルトの指揮及びチェンバロによる大バッハのブランデンブルグ協奏曲(全曲)を聴いた。元はSEON原版で出ていたCD。

素晴らしい演奏ばかりだといことについてほぼ異論はないと思う。付け加えることはない。

齢をとってから聴いてみて,何となく,レオンハルトの現代性というか前衛性のようなものを感じた。
レオンハルト自身がそのように明確に意図していたかどうかは全く知らない。
あくまでも素人の感想に過ぎない。

第5番は,全体として,まるでブラームスの交響曲や協奏曲を聴いているかのような気分になる。特にチェンバロの独走部分はそうで,どうしてもっとチェンバロを浮き立たせるようなマイク配置で録音しなかったのか,かなり疑問。レオンハルトの高貴な人格のなせるわざかもしれない。

第2番の第2楽章は,シューマンの交響曲やプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲に顕著に現れる時計音楽の元祖のように聴こえる。
これまた,レオンハルトが意図的にそのような演奏をしたのかどうかは知らない。
しかし,チェンバロの演奏が時計の刻みの音のように聴こえる。素晴らしい。

第6番の随処にベートーヴェンのリズム動機の原形のようなものがあるのを感じる。同じような躍動感は,管弦楽組曲第3番の序曲でも感じ取るることができる。
この点に関しても,レオンハルトが意図的にそのように演奏したのかどうかは知らない。
しかし,そのように聴こえるのだ。

大バッハは偉大だ。

***

このところ,時計にこだわっている。

ガリレオ・ガリレイの時代頃以降,欧州においては,機械仕掛けによる時計が急速に普及したとされている。数学の才が顕著だった大バッハの家にも大きな時計があったのではないかと想像される。
関連する文献資料等を細かく調べればわかることかもしれない。ただ,私に残された時間を考えると,最優先の調査検討課題とするわけにはいかに。

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