氏名と読み
当て字というべきかどうかは各人の感性の問題かもしれないが,基本的に,氏名に用いられる漢字の「読み」が難解であることは決して珍しいことではない。
氏名に用いられる特定の漢字の組み合わせとその読みとの結合によって,かなりの程度まで個人識別できてしまうことが少なくない。
個人番号があっても,それだけでは識別力はほとんどないという状況とは格段に異なっている。
識別子(identifier)としての個人番号だけを特別に重視するような考え方は,かなり「何もわかっていない」レベルのひどい状態だということを示している。
レコードの構造上,各レコードには識別番号が付されるが,それらの識別番号は,それ自体としては特に意味をもつものではない。
実質的な構成要素の結合関係が重要なのだ。
それゆえ,「氏名」と「読み」が漏れただけでは重要な出来事ではないと考えることは,「物事の本質を全く知らない」ということを自白するようなものだろうと思っている。
| 固定リンク
コメント