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2019年7月14日 (日曜日)

「船舶」や「舶来」の「舶」とは,大きな船のことを意味するとされている。

『日本書紀』の中にも「舶」があり,「ツム」と読ませる。大量の人間や荷物を積むことができる大型船であることを示す読みかもしれない。

ところが,中国語としての「舶」の語源は,必ずしも明確ではない。

北魏の『水經注』の中には「昔孫權裝大船 名之曰長安 亦曰大舶」とある。

宋代の『集韻』の中には「蛮夷泛海舟曰舶」とある。

日本で用いられる漢語の中には三国時代~南北朝時代の語の影響を受けているものが多いように思われる。

***

東京国立博物館では,特別展「三国志」が開催されている。

そこでは,呉の船の土製品が展示されている。

この船が「舶」なのだろうか?

もしそうであるとすれば,『日本書紀』の「舶」もまた,大型の構造船であった可能性があると言える。

また,このような土製品をつくる人々が渡来して埴輪をつくるようになったのだろうか?

それとも,その逆だろうか?

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