« 2019年3月 | トップページ | 2019年5月 »

2019年4月29日 (月曜日)

規則(EU) 2018/1241による改正後のEuropol規則(EU) 2016/794の参考訳をWeb公開

EUのEuropolに関する基本法令であるEuropol規則(EU) 2016/794の参考訳を見直し,規則(EU) 2018/1241による改正後のEuropol規則(EU) 2016/794として,その参考訳の実質的な改訂版を作成し,2019年4月に法と情報雑誌4巻4号に掲載して公表した。

なにぶんにも全部私1人だけでやっていることなので,誤訳,誤記,訳漏れ等が残存している可能性はあるが,Web公開の必要があると判断したので,Web公開することにした。

 規則(EU) 2018/1241による改正後のEuropol規則(EU) 2016/794
 http://cyberlaw.la.coocan.jp/Documents/EU%20Europol%20Regulation%20Translation%20ver%202.pdf

ただし,この参考訳の冒頭部分に明記してあるとおり,翻訳の大前提となる法解釈等は現時点におけるものであり,今後の研究の進展に伴い,将来,何らかの改訂が加えられる可能性がある。後に誤記や誤訳等が発見された場合も同様である。それゆえ,この参考訳を利用する場合には,各自の責任において行い,かつ,必ず原文にあたって検討することを要する。無思慮にコピーして利用した場合の責任は,全てその利用者自身にある。

また,今回のWeb公開にあたり,原稿を見直したところ,誤りのある部分を発見した。今回のWeb公開のために,正誤表を公表した上で,原稿に修正を加えた結果,法と情報雑誌上で公表した印刷版とは若干異なっている部分が生じた。それゆえ,このファイルの内容を引用する場合には,「Web公開版」の参考訳である旨を明記する必要がある。

この参考訳は,以上のような意味での制約のある専門家向けの参考資料の一種であり,確定訳でも公式訳でもない。

法律上の制限に関しては,著作権法及び関連法令が定めるところに従うものとする。

| | コメント (0)

2019年4月28日 (日曜日)

Autonomous

Auto+nomosの合成語であるとされている。

意味的には,他からの干渉を受けることなく独立して判断する存在のことを指す。

他からの干渉を受けないということは,人間の干渉も受けないということを意味する。

例えば,人間は,野生動物を殺傷することは可能であるけれども,彼らの判断それ自体に干渉することはできないので,野生動物もAutonomousの一種である。

ところで,完全に自律型のロボットもAutonomousの一種である。

現行のISOの定義による産業用ロボット(Robotics)は,人間が管理・制御可能な対象であることを当然の前提としているので,Autonomousではない。

もし,何らかの人工生成物(機械装置,人工生命体,サイボーグ,アンドロイド等)が完全に自律的であるという場合,それらは,人間の管理・制御不可能な存在でなければ,概念矛盾となる。

この場合における「管理・制御」の手段には「法」も含まれるので,完全なAutonomousである人間以外の対象に対しては,人間の社会における法による統治または法治主義の適用可能性も客観的に存在しない。

以上から,あくまでも論理的には,完全に自律的なロボットは,人間の干渉(管理・制御)を受け付けない存在であるがゆえに,いわゆるロボット法の分野において「人間の関与の確保」を考究することは全く無意味なことである。

そうではなく,人間が管理・制御できない対象に対して,人間が劣勢となり,それらによって滅ぼされないようにするためにはどうすべきかを考えるのがロボット学の本体的な部分でなければならない。

人間が管理・制御可能な対象であることを前提とする限り,いわゆる「ロボット法」は,学術的には,全く無価値である。

[追記:2019年4月29日]

日本国の多数の学術団体等を現在でも支配しているのは政治的イデオロギーとしての唯物史観の人々である。

一般に,唯物史観の論者は,いわゆる「ロボット法」の研究においても「人間が支配可能」という観念を捨てることができない。それを捨てると,「唯物史観において人類社会の完成形態とされている共産主義社会が到来する前にロボットによる社会が完成してしまい,共産主義社会が永久に到来しないということがあり得る」という論理を認めることになり,唯物史観の論理それ自体を完全に自己否定せざるを得なくなるからだ。

それゆえ,このことは,当該業界に通じていない人が「誰が唯物史観の持ち主であるか」を知るためのリトマス紙の役割を果たすことがある。

私自身は,唯物史観が誤りであると考えているし,多数の論文を通じてそのような論証を重ねてきた。過去の政治学基礎理論の中で正しいのは「実力説」及び「国庫説」のみである。

ロボットまたは産業用ロボットの構築に関しても積極的ではないし,賛成もしていない。

しかし,日本国の国富の増加のためにどうしても必要だというのであれば,日本国の産業界及び政府関連官庁は,(理論的には人間が管理・制御不可能なものである)「完全に自律的なロボット」の構築をめざすのではなく,あくまでも,(人間によって設計された基本的な枠組みの中でのみ動作する)「産業用ロボット」の構築だけを目指すべきであるし,そのように宣言すべきである。

そのような宣言は,産業界だけではなく,唯物史観の人々にとっても受入れ可能なものであろう。

 

 

 

 

 

| | コメント (0)

2019年4月26日 (金曜日)

英国:Huaweiに対する刑事捜査を検討か?

下記の記事が出ている。

 Huawei leak row: Government 'cannot exclude' criminal investigation
 BBC: 25 April, 2019
 https://www.bbc.com/news/uk-48051999

なお,下記のような記事も出ている。

 Ultimatum to cabinet ministers in Huawei leak investigation
 Guardian: 25 April, 2019
 https://www.theguardian.com/technology/2019/apr/25/may-faces-calls-for-inquiry-over-huawei-leak

| | コメント (0)

2019年4月25日 (木曜日)

DNS over HTTPS (DoH)

下記の記事が出ている。

 DNS over HTTPS is coming whether ISPs and governments like it or not
 Naked Security: 24 April, 2019
 https://nakedsecurity.sophos.com/2019/04/24/dns-over-https-is-coming-whether-isps-and-governments-like-it-or-not/

| | コメント (0)

2019年4月24日 (水曜日)

BEC (Business Email Compromise)詐欺

下記の記事が出ている。

 FBI: US companies lost $1.3 billion in 2018 due to BEC scams
 ZDNet: April 23, 2019
 https://www.zdnet.com/article/fbi-us-companies-lost-1-3-billion-in-2018-due-to-bec-scams/

| | コメント (0)

2019年4月19日 (金曜日)

USB Killer

下記の記事が出ている。

 Former student destroys 59 university computers using USB Killer device
 ZDNet: April 18, 2019
 https://www.zdnet.com/article/former-student-destroys-59-university-computers-using-usb-killer-device/

[追記:2019年4月25日]

関連記事を追加する。

 Ex-student records himself using USB Killer to fry college computers
 Naked Security: 24 April, 2019
 https://nakedsecurity.sophos.com/2019/04/24/killer-usb-key-fries-66-machines/

| | コメント (0)

2019年4月18日 (木曜日)

清水克行『耳鼻削ぎの日本史』

下記の書籍が出ているのを見つけ,早速購入して読んだ。私は読んでいなかったのだが,2015年に別の体裁で出ていたものの実質的な増補・改訂版になる。非常に興味深い書籍であり,法を学ぶ全ての学生に一読を勧める。

 清水克行
 耳鼻削ぎの日本史
 文藝春秋 (2019/4/10)
 ISBN-13: 978-4168130809

| | コメント (0)

2019年4月14日 (日曜日)

EU: 人間中心のAIへの信頼を構築する委員会通知COM/2019/168 final

下記のところで公表されている。

 COM/2019/168 final
 https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=CELEX:52019DC0168

| | コメント (0)

欧州評議会・サイバー犯罪条約(ETS No.185)の説明書の参考訳をWeb公開

かつて作成して公表した欧州評議会サイバー犯罪条約(ETS No.185)の説明書の実質的な改訂版にあたる参考訳を作成し,2016年12月に法と情報雑誌1巻6号に掲載して公表した。

なにぶんにも全部私1人だけでやっていることなので,誤訳,誤記,訳漏れ等が残存している可能性はあるが,昨今の状況に鑑み,Web公開の必要があると判断したので,Web公開することにした。

 Explanatory Report to the Convention on Cybercrime (Budapest, 23.XI.2001)
 http://cyberlaw.la.coocan.jp/Documents/Cybercrime%20Convention%20Explanatory%20Report%20Translation%20ver%202.pdf

ただし,参考訳作成の際の法解釈及び訳語等は2016年12月時点におけるものであり,現時点における法解釈や訳語等とは異なる部分があり、また、今後、関連法令の改廃や今後の研究の進展に伴い,何らかの改訂が加えられる可能性がある。後に誤記や誤訳等が発見された場合も同様である。それゆえ,この参考訳を利用する場合には,各自の責任において行い,かつ,必ず原文にあたって検討することを要する。無思慮にコピーして利用した場合の責任は,全てその利用者自身にある。

この参考訳は,以上のような意味での制約のある専門家向けの参考資料の一種であり,公式訳ではない。

法律上の制限に関しては,著作権法及び関連法令が定めるところに従うものとする。

| | コメント (0)

2019年4月13日 (土曜日)

FlickrのAIを応用した盗用画像追跡?

下記の記事が出ている。

 Flickr tackling online image theft with new AI service
 Naked Security: 12 April, 2019
 https://nakedsecurity.sophos.com/2019/04/12/flickr-signs-with-ai-service-to-find-infringing-images-online/

| | コメント (0)

丸橋透先生がEES規則(EU) 2017/2226[参考訳・改訂版]をWeb公開

下記のところで公開されている。

 入国/出国システム(EES)規則(EU) 2017/2226[参考訳・改訂版]
 http://infolaw.la.coocan.jp/

| | コメント (0)

2019年4月12日 (金曜日)

ETIAS 規則(EU) 2018/1240の参考訳をWeb公開

EUの対外国境警備の分野におけるEUの現行の基本法令である規則(EU) 2018/1240の参考訳を作成し,2019年3月に法と情報雑誌4巻3号に掲載して公表した。

なにぶんにも全部私1人だけでやっていることなので,誤訳,誤記,訳漏れ等が残存している可能性はあるが,Web公開の必要があると判断したので,Web公開することにした。

  Regulation (EU) 2018/1240
  http://cyberlaw.la.coocan.jp/Documents/EU%20Regulation%202018%201240%20Translation%20ver%201.pdf

ただし,この参考訳の冒頭部分に明記してあるとおり,翻訳の大前提となる法解釈等は現時点におけるものであり,今後の研究の進展に伴い,将来,何らかの改訂が加えられる可能性がある。後に誤記や誤訳等が発見された場合も同様である。それゆえ,この参考訳を利用する場合には,各自の責任において行い,かつ,必ず原文にあたって検討することを要する。無思慮にコピーして利用した場合の責任は,全てその利用者自身にある。

また,今回のWeb公開にあたり,原稿を見直したところ,誤りのある部分を発見した。今回のWeb公開のために,正誤表を公表した上で,原稿に修正を加えた結果,法と情報雑誌上で公表した印刷版とは若干頁数が異なっている部分が生じた。それゆえ,このファイルの内容を引用する場合には,「Web公開版」の参考訳である旨を明記する必要がある。

この参考訳は,以上のような意味での制約のある専門家向けの参考資料の一種であり,確定訳でも公式訳でもない。

法律上の制限に関しては,著作権法及び関連法令が定めるところに従うものとする。

| | コメント (0)

2019年4月11日 (木曜日)

BIGLOBEを装うフィッシングメール

下記のとおり警告が出ている。

 BIGLOBEメールのログインページを装う不正な偽サイト(フィッシングサイト)にご注意ください
 https://support.biglobe.ne.jp/news/news356.html

| | コメント (0)

2019年4月 8日 (月曜日)

AIの倫理委員会?

下記の記事が出ている。

 Google scraps AI ethics council after backlash: 'Back to the drawing board'
 Guardian: 5 April, 2019
 https://www.theguardian.com/technology/2019/apr/04/google-ai-ethics-council-backlash 

誰から見ても「倫理的な人」が本当に存在するのだろうか?

 

| | コメント (0)

2019年4月 4日 (木曜日)

EU: 規則(EU) 2019/452

下記のとおり公表されている。

  Regulation (EU) 2019/452 of the European Parliament and of the Council of 19 March 2019 establishing a framework for the screening of foreign direct investments into the Union
  http://data.europa.eu/eli/reg/2019/452/oj

| | コメント (0)

2019年4月 2日 (火曜日)

自動走行自動車は,一定の条件下で錯誤し得る?

下記の記事が出ている。

 Researchers trick Tesla Autopilot into steering into oncoming traffic
 ars technica: April 2, 2019
 https://arstechnica.com/information-technology/2019/04/researchers-trick-tesla-autopilot-into-steering-into-oncoming-traffic/

 

| | コメント (0)

iSCSI

下記の記事が出ている。

 Over 13K iSCSI storage clusters left exposed online without a password
 ZDNet: April 1, 2019
 https://www.zdnet.com/article/over-13k-iscsi-storage-clusters-left-exposed-online-without-a-password/

 

| | コメント (0)

2019年4月 1日 (月曜日)

太平御覽:人事部一百三十三

「齊書曰 江謐 字令和 濟陽考城人也 為長沙內史 行湘州事 政治苛刻 僧道人與謐情款 隨蒞郡 犯小事 餓系獄 裂二衣食之」とある。

なお、全唐詩卷二百七十三・和汴州李相公勉人日喜春は以下のとおり。作者は戴叔倫(732年~789年)とされ、日本国では天平の頃の人である。

 年來日日春光好 今日春光好更新
 獨獻菜羹憐應節 遍傳金勝喜逢人
 煙添柳色看猶淺 鳥踏梅花落已頻
 東合此時聞一曲 翻令和者不勝春

また、唐の玄宗李隆基作とされる春日出苑遊矚は以下のとおり。

 三陽麗景早芳辰 四序佳園物候新
 梅花百樹障去路 垂柳千條暗回津
 鳥飛直為驚風葉 魚沒都由怯岸人
 惟願聖主南山壽 何愁不賞萬年春

当時における文芸のテンプレートのようなものであり、万葉集の梅花の歌もそれにならうものと思われる。

| | コメント (0)

Bithumb

下記の記事が出ている。

 Bithumb cryptocurrency exchange hacked a third time in two years
 ZDNet: March 30, 2019
 https://www.zdnet.com/article/bithumb-cryptocurrency-exchange-hacked-a-third-time-in-two-years/

| | コメント (0)

« 2019年3月 | トップページ | 2019年5月 »