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2018年1月16日 (火曜日)

増田知子・佐野智也「近代日本の『人事興信録』(人事興信所)の研究(1)」

佐野智也先生から論文の抜き刷りを頂戴した。とても勉強になった。

 増田知子・佐野智也
 近代日本の『人事興信録』(人事興信所)の研究(1)
 名古屋大学法政論集275号1~43頁(2017年12月)

非常に興味深い内容で,丁寧によく研究されていると思う。

私の学問上の関心事とも深い関係のある部分を含んでおり,過日,佐野先生と直接にお会いしたときに話題に出たことなので,送ってくださったのだろうと想像する。

続編が大いに期待される。

[追記:2018年7月14日]

佐野智也先生から続編の抜き刷りを頂戴した。

素晴らしい論文だと思う。

しかし,その価値を理解できる研究者がどれだけいるかを考えると,また,理解した上で,これまでの教条主義が全崩壊することを危惧して妨害工作に出る者がどれだけ出るかを考えると,とても不安でならない。

歴史学の一部である法史学のこれまでの大多数は,実証主義ではない。

かなり過去の時代のコミンテルンが設定した「テーゼ」をひたすら墨守する家元集団の一種に過ぎない。

それゆえ,この分野に関する限り,関連学会のもつ意味は,「学術の発展の阻止」以外にはあり得ない。

佐野智也先生の業績は,そのような状況を打ち破る真に「学術」の名に値するものなのだが,だからこそ心配なのだ。

理不尽なことではあるが,真の天才は,「バカボンパパ」のように生きるしか,生き延びる術がないというのが事実だ。

それはさておき,佐野智也先生の今回の業績は,歴史及び政治と関連するありとあらゆる分野に応用可能な非常に優れたものだろうと思う。

過去の学会等は老衰して消滅するに任せたまま,それとは別に,全く新たに何かをつくり出す必要がある。

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