どう考えれば最も理解しやすいか?
世間にはわかりにくいことが多い。
特に複数の要素で構成されている問題の場合,それぞれを個別に考察するだけではなく,要素間の相互関係も考察しなければならないので,難しさの度合いが増す。
しかし,問題の性質によるとはいえ,簡単に理解する方法が全くないわけではない。
複数の要素の中のどれか1つを削除した場合,誰も議論しなくなるようなタイプの問題がその一例だ。この場合,様々な説明や弁明等があるとしても,その削除される要素1個だけが本質的に重要であり,それ以外はあってもなくてもよいようなものである場合が多い。
例えば.トランプ氏の環境条約離脱宣言について議論を呼んでいるが,例えば,排出権取引という要素を全ての考察対象から削除して考えてみると,ほぼ全ての議論が消滅するということに気づくことができる。
要するに,排出権取引をめぐり,米国の自律性を損ねるような世界共通の枠組みに米国が組み込まれることに対する反作用として理解することが可能と思われる。
そう考えれば,この問題について日本の経済界が落胆するのは早計というものだということも容易に理解することができる。
| 固定リンク
コメント