EU:Facebookに対し,厳しい姿勢
下記の記事が出ている。
In Europe political attitudes are changing to Facebook
Guardian: 18 May, 2017
https://www.theguardian.com/technology/2017/may/18/in-europe-political-attitudes-are-changing-to-facebook
E.U. Fines Facebook $122 Million Over Disclosures in WhatsApp Deal
New York Times: May 18, 2017
https://www.nytimes.com/2017/05/18/technology/facebook-european-union-fine-whatsapp.html
来年5月に適用(施行)予定のGDPRでは,企業の違反行為に対し,前年度の世界中での売上総額の4パーセントの額を上限とする罰を加えるという条項を設けている。日本国の企業がEUに製品やサービスを輸出する場合,それと関連する個人データの取扱いに違法があると判定されれば,かなり巨額の罰を加えられる可能性があることを理解しなければならないのだが,今回のFacebookの件は,そのような罰が現実に実行される可能性が高いということを示している。
EUでは,罰だけではなく,様々な金銭負担を課すような法制の変動が多数起きている。その中には(EUに輸出する外国企業を含め)製造業者や販売業者から事前に強制損害保険の保険料を徴収するというスキームも含まれる。関連法令や法案等の公式文書の一部については,その翻訳を法と情報雑誌上で公表してきた。極めてつたない翻訳だが,速報性の要請は満たしていると考える。
法と情報雑誌は,紙媒体だけで提供しているので(←KDDI総研との契約に基づくGDPR前文のネット公開等は例外),著作権法に定める場合を除き,事案により,法と情報雑誌をデジタル媒体でもっているというだけで著作権法違反の罪となり,服役することになる可能性がある。国会図書館には法と情報雑誌を納本しているので,情報を収集する必要がある場合には,法律上の特別の定めがある場合等を除き,国会図書館において所定の手数料を支払い,適法に紙のコピーを入手すべきである。
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