感情をもつchatbot?
下記の記事が出ている。
Human-robot interactions take step forward with 'emotional' chatbot
Guardian: 5 May, 2017
https://www.theguardian.com/technology/2017/may/05/human-robot-interactions-take-step-forward-with-emotional-chatting-machine-chatbot
「感情」は,脳内での何らかの作用の結果として生ずるもので,内心に秘められている間は,他人からは推測することが困難だ。しかし,何らかのかたちで表現されれば,それは,解釈され得る。その解釈が正しいかどうかは問題にならず,受け手が解釈可能な現象として存在しているかどうかだけが重要だ。それゆえ,表現形式に着目すれば,感情をもっているかのように見える人工物を構成することそれ自体は比較的容易なことだと考える。
問題は,内心に秘められた「感情」なのだが,これも,いずれ脳科学の進歩と共に完全に解明され,機械装置やソフトウェアによるシミュレーションが可能となることだろう。
かくして,ごく普通のレベルでの精神作用という点では,ロボットと人間との間の差異は更に減少することになる。
その結果,普通のレベルでの精神作用を前提とする法学における「自由意思」の理論がほぼ全面的に崩壊することになることを避けることができない。
全く別の土台からサイバネティクス法学という意味でのサイバー法を構築する必要がある。
| 固定リンク
« intelのCPUのハイジャック? | トップページ | Nathalie Nevejans, Traité de droit et d'éthique de la robotique civile »
コメント