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2017年2月17日 (金曜日)

藤瀨禎博『九州の銅鐸工房 安永田遺跡』

大学からの帰路,電車の中で下記の書籍を読んだ。

 藤瀨禎博
 九州の銅鐸工房 安永田遺跡
 新泉社(2016/12/10)
 ISBN-13: 978-4787716347

非常に読みやすく,必要なことが全て書いてあって,とても勉強になった(ただし、銅剣に関しては、朝鮮半島からやってきたのではなく,日本列島から朝鮮半島に渡ったという可能性も検討すべきだと考える。)。

表紙にも用いられている銅鐸(鋳型からの復元品)の紋様には特に注目したい。

上方にある人の顔のようなものは,饕餮(とうてつ)だろうと思う。

その表情は、三星堆遺跡(中国四川省)から出土した青銅像の造形と酷似しているように思う。

下の左側にあるトンボのようなものは,実は龍であると思われる。青龍だろう。

トンボのヤゴは,龍と同じく水辺に棲み,その姿と獰猛な生態はまさに龍だ。そして,成長すると羽化して天に昇る。オニヤンマの悠然たる飛行の姿を知っている人であれば,まさに昆虫の龍に相応しいということを納得できるのではないかと思う。

豊葦原千五百秋瑞穂國の瑞穂については諸説あり,私見もあるが,仮にこれをトンボのことだと解するとすれば,本当は青龍の自負があるけれども日本書紀編纂当時の中国(唐)との関係では東夷として行動しなければならなかったため,「瑞穂」とへりくだった表現を採用したのかもしれないとも考えられる。

下の真ん中にある水鳥のようなものは,朱雀であると考えられる。

下の右側にある亀は,玄武であると考えられる。

上のほうにある饕餮(とうてつ)は,おそらく白虎が四神獣の中で最も強く真の王者であるということを示すのではないかと考える。

饕餮(とうてつ)が白虎を兼ねているとの仮説が正しいとすれば,当時の支配者は,西方からやってきたことになると考えることができる。

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