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2017年1月13日 (金曜日)

大麻成分の薬効に関する科学論文がめじろ押し?

下記の記事が出ている。

 Massive scientific report on marijuana confirms medical benefits
 ars technica: January 13, 2017
 http://arstechnica.com/science/2017/01/massive-scientific-report-on-marijuana-confirms-medical-benefits/

世界の趨勢としては,医師による処方のような一定の管理の下で合法化されるようになることが確実ではないかと思う。

どんな医薬品にも必ず副作用がある。全く無害の医薬品は1種も存在しない。要するに,どうやれば合理的な管理が可能かを考えることが大事なのだと思う。

なお,長年にわたり検討を重ねてきたが,結局,もともと石油化学製品である人工繊維に対する脅威を法的に排除するという特定の大企業だけを保護するという特殊な産業政策が根底にあったのだろうと思う。現実に,大麻草の栽培禁止によって,農民が自前で繊維を得るための手段が失われてしまったし,大麻繊維の栽培・販売によって生計をたてていた農家の多くが滅び去った。

より抽象化して考えると,現代の産業社会は,人々の自活能力(=サバイバル能力)を極限まで衰退させるという政策の上に成り立っている。

しかし,化石燃料ではない再生可能な原料によって社会を再構築しようとするのであれば,大麻草に限らず,古来使われ,改良を重ねられてきた植物資源の利用を本気で考えるべきだろうと思う。

地下資源である原油や石炭が枯渇すれば,どっちみち,現在あるような化学工業は物理的に消滅することになる。

石油は,様々な重要な化学物質を生成する上でも非常に重要な資源となっているので,それを大量生産品である消費財の原料として用いることをやめる時期に来ているのだと思う。

衣類の素材は,植物の繊維や羊毛等によってまかなわれるような社会にすべきだろう。

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