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2016年11月29日 (火曜日)

オーストラリア産のあるラン科植物種について

オーストラリアは南半球にあるので,日本とは季節が逆になっている。日本の冬はオーストラリアでは夏だ。

そのため,冬の寒い時期に工夫しながら育てないとオーストラリア産のランを育てることができない。反面において,北半球のランは日本の冬の間は休眠していることが多いので,その栽培の手間が省ける分だけの時間的余裕を利用して南半球のランを育てるというメリットもある。

そのようにして,オーストラリア産のあるラン科植物を長年にわたり継続して栽培してきた。どの図鑑に書いてあるものとも少し異なるので雑種であるか新種であるかもしれないとも考えてきた。

しかし,長年継続して栽培してきた苦労が実ったというべきか,ある知見を得ることができた。

それは,栽培環境によって外部的な形質を異なるものとして生育し,あたかも別種のような外形となるものがあるという知見だ。

これは,環境の相違によってその地域に存在しているポリネータ(花粉を媒介する昆虫)が異なるため,環境要素の相違に応じて異なる形状の茎,葉,花となるように変化させる遺伝子のセットが存在し得るということを意味している。

この仮説を得るためには,普通の農学部の学生や研究者では無理だと考える。少なくとも5~10年程度継続して栽培することが必要であり,しかも積極的に増殖して,人工的に構成した異なる環境で比較栽培実験を繰り返す必要があるからだ。ところが,大学院の学生の修業年限は非常に短く,同一の研究テーマについて大学教授の好奇心を強く維持し続けることはもっと難しい。だから,大学からは真に正しい知見が出てこない。出てくるとすれば,真面目に栽培を継続している愛好家の栽培棚からだけだと思う。

私が得た知見は,更に実証的な論証を加えれば自然科学系の論文として公表することもできるものだろうと思う。しかし,私は,法学者だ。

法学者の観点からすれば,そのように環境要素の相違に応じて姿を変える生物が存在するとすれば,「遺伝子の多様性」の理論が適用されるべきではない生物が存在することになるので(外形的形質が遺伝子の相違によって決定されるわけではないため。),環境法及び環境政策に対して深刻な反省を求めることとなり得る。異なるスキームを設定する必要があるのだ。

実は,このような環境要素によって生存形態を変化させるという特質は,人間ではごく普通のことだ。人間は,周囲の様子をみながら常に態度を変化させている。

生物の本質についてそのようなものだとの見解をベースとすると,そもそも「人間とは何か」あるいは「人間の尊厳」に関する法哲学的考察の物理的な基礎に根本的な修正が加えられるべきことにもなるであろう。なぜなら,そのように変化させることは,人間に固有の本質の一種ではないことになるからだ。

現時点では,状況や環境の相違に応じて自律的に姿を変化させるマルウェアも存在するから,実は,生物ではないコンピュータ・プログラムの世界でも同じことがあるということを認識することができる。

かくして,サイバネティクスの研究を更に先に進めている。

現時点では,実証研究を軽視して既存の知識だけにすがるような人々が多いために私の知見が顧みられることは滅多にないが,かなり自信はある。

更に研究を進めようと思う。

(余談)

一般に,学術研究は,努力だけでは十分な成果を出せないことがある。

神が微笑みを与えてくれることを要することがあるからだ。

私は,そのような不思議な雰囲気を感じるときは,それを信じて更に研究を重ねることにしている。

それによって人間である他の学者等に馬鹿にされることがあるとしても,彼らは神ではない。

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