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2016年11月 7日 (月曜日)

米国:電子投票システムは悲惨なまでに脆弱

下記の記事が出ている。

 US Election Systems Seen 'Painfully Vulnerable' to Cyberattack
 Voice of America: November 6, 2016
 http://www.voanews.com/a/united-states-election-systems-painfully-vulnerable-cyberattack/3580263.html

現在の環境では,どんなに安全策を講じてもそれを破る技術・手法がすぐに開発されてしまうので,電子投票制度を安全に運用することは無理だ。諦めたほうが良い。

ただし,私が何を言っても無駄で,今回の大統領選では,米国以外の国(ロシアなど)のハッカーが次期大統領を決めてしまうことになる・・・などということが現実に起きないと,誰も本気で考えないかもしれないという問題がある。

システムを納入している企業は私見に同意するはずがない。破産し失業することが確実だからだ。

電子投票の法制の研究者も同意するはずがない。自分の人生を否定されたと感ずるからだ。

官庁の担当者も同じかもしれない。

しかし,所詮、システムはシステムに過ぎないし,理論は理論に過ぎない。

政策もまた同じで,環境が変化すれば従前の政策の正当性根拠が失われてしまうことは当然のことなので,環境の変化に対応して政策を変更しても何の問題もないどころか,それを変更しないことが却って国民に対して害を与えることになるので,公務員としては絶対に許されないことの一部に属する。

もし間違っていたら,さっさと諦めて別のことを考えればよいではないか。

私は,そのようにしている。

[追記:2016年11月8日]

関連記事を追加する。

 US e-voting machines are (still) woefully antiquated and subject to fraud
 ars technica: November 8, 2016
 http://arstechnica.com/security/2016/11/on-the-eve-of-election-day-e-voting-remains-woefully-vulnerable-to-hacking/

 US Military Hackers Poised to Retaliate if Russia Disrupts Election
 infoSecurity: 7 November, 2016
 http://www.infosecurity-magazine.com/news/us-military-hackers-poised-to/

 US election day faces specter of cyberattacks
 CIO: November 7, 2016
 http://www.infosecurity-magazine.com/news/us-military-hackers-poised-to/

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