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2016年10月11日 (火曜日)

安澤喜一郎『日本國憲法論』

亡き父は膨大な数の書籍を遺品として残した。

整理できずに段ボール箱に入れたままとなっているものが多い。

ときどき整理しながら,読んでみる。

今日は,気まぐれに下記の書籍を読んだ。

 安澤喜一郎
 日本國憲法論
 交通日本社 
 昭和22年12月20日

著者は明治大学の教授だった人で,何かしら因縁のようなものを感じつつ,ちょっと調べてみたところ,いわゆる自由主義者であったようだ。

戦前は官憲から睨まれたほうの先生なのだろうと思う。

戦前には「自由」がなかった。

現在では,日本国は自由主義の国ということになっている。

しかし,現実には,官憲ではなく徒党を組んだ私人の群れによって自由が束縛されている。官憲でないところがより悪質かもしれない。

それはともかくとして,この本を読んでいて奇妙な感覚にとらわれた。

その後の憲法学なるものは何らの学術的発展も示していないのではないか?

何となく流行のような感じで海外の新しいタームは入ってくる。そして,いつのまにか消え去る。それを繰り返している。

要するに,単に右往左往するだけで何十年かの年月が流れた。

そんな感じがする。

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