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2016年6月14日 (火曜日)

米国:植物関連特許訴訟における故意侵害による賠償拡大の要件について,連邦最高裁が限定的な解釈

下記の記事が出ている。

 Supreme Court says win for patent holders won’t embolden patent trolls
 ars technica: June 14, 2016
 http://arstechnica.com/tech-policy/2016/06/supreme-court-says-win-for-patent-holders-wont-embolden-patent-trolls/

植物関連の知的財産権についてずっと研究を重ねている間にかなり多数の特許または特許出願を読んだ。明らかに無効だと判断すべきものが少なくない。しかし,法律家の多くは,法については勉強するけれども法の適用対象である事実については少しも勉強しようとしないのでそれに気づくことがない。気づくことのできる弁護士の多くは特許権者の代理人としてでたらめの論理を構築することに精を出すということが起きている。

法律家(特に弁護士)は,可能な限り「万能人」をめざして死ぬほど勉強し続けなければダメだ。特に生物関連の特許については,可能な限り多くの種類の生物それ自体を直接に長期間観察していないと理解できないことが圧倒的に多いので,とにかく飼育家または栽培家として名声をはせる程度に徹底的に育成と観察に力を注ぐべきだ。そうすれば,理系の専門論文の中にも存外インチキなものがあるものだと気づくことができ,攻撃防御のためのヒントを得ることもできる。

とにかく,生の事実を知らないで古ぼけた知識の集積だけで勝負しようと思っても勝ち目を得ることのできない時代になってきたことだけは確かだと思う。形式的な意味での符号化された知識の集積と応用だけなら,人工知能のほうが優勢になるだろうと思うので,弁護士に依頼する必要性がなくなってしまうということだけは覚悟しておいたほうが良い。

私のお勧めは,100~500種類くらいのラン科植物を5年以上継続して栽培できるようになるべく,チャレンジしてみることだ・・・ということに尽きる。なぜラン科植物なのかについては,これまでも色んなものに書いてきたけれども,知識というよりも現実に栽培してみると,私の意見がいかに正しいかということを心の底から実感することができることだろう。

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