豊田狐塚古墳で馬具などが発掘
下記の記事が出ている。
豊田狐塚古墳 横穴式石室を発見 天理市教委、棺跡や鏡など確認 /奈良
毎日新聞:2016年4月7日
http://mainichi.jp/articles/20160407/ddl/k29/040/623000c
三つの棺、家族の絆? - 豊田狐塚古墳
奈良新聞:2016年4月7日
http://www.nara-np.co.jp/20160407091901.html
古代の日本において騎馬軍が存在したことは間違いないと思われる。この古墳だけではなく,多数の遺跡から馬具や騎馬兵用の武具・防具等が出土している。基本的にはスキタイ系(オルドス系)の文物そのものだと考えてよい。
『隋書』によれば,隋の使者が日本を訪問した際,多数の騎馬兵が迎えに出て整列し,角笛を吹奏したとされているが,これは誇張でも何でもなく事実を記載したものだと思う(『日本書紀』にも対応する記事がある。ただし,馬の頭数が異なる。)。
この角笛は,ケルト~スキタイの文化に見られる騎馬兵用の短いものではないかと思われる。埴輪の中には角笛を吹奏する姿を示すものがあり,通説は狩猟用のものだと理解している。しかし,本当に狩猟用ものかどうかは実はよくわからない。
ケルトの軍用楽器Carnyxと似たような長いものは,日本国内ではまだ発掘例がない。
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