人工知能は人間の投資顧問(証券会社)を駆逐する?
下記の記事が出ている。
Will artificial intelligence mean the end of traders? Claims superwealthy are ALREADY using robo advisors to manage their stocks
Daily Mail: 5 February, 2016
http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-3434161/Will-artificial-intelligence-mean-end-traders-Claims-superwealthy-using-robo-advisors-manage-stocks.html
現実問題として,現在の証券会社やアナリストはコンピュータソフトウェアを用いて解析・判断している。その判断がある程度まで定型的なものである場合,当然のことながら,これをソフトウェア化することは可能だ。すると,少なくともそのようなものについては人間が必要なくなる。
では,人間が必要な分野は残るのだろうか?
ソフトウェアを用いて解析・判断する分野である限り,どうも人間に残されている領域はほとんどないように思われる。
この分野では,ほとんど人間(顧問として収入を得る人々)を全く必要としなくなるだろう。投資家が人工知能を用いながら自分で判断する時代がやってくる。
証券会社やアナリストが生き残る道は,データ化・ソフトウェア化されていない分野について推論するための能力をもつことだと思う。データ化・ソフトウェア化されていない分野については,人工知能といえども計算不可能なので,そういうことになる。
[追記:2016年2月26日]
関連記事を追加する。
The Robots Are Coming for Wall Street
New York Times: February 25, 2016
http://www.nytimes.com/2016/02/28/magazine/the-robots-are-coming-for-wall-street.html
| 固定リンク
コメント
夏井高人様
愚見ですが、実はもう10年以上前から、投資分野においてはイリーガルなインサイダー取引を除いて、人間の出る幕は非常に少ないと思っています。
実際、その業界に行った知人の話を聞いても、その(ひとったらしな)分野に長けた人間のほうが出世している、といいます。なのでこの考えが間違えていたとは今でも思っておりません。
***
文字通り釈迦に説法ではございますが、世の中に於ける情報への「市場価格」の付き方には「御用プレミアム」ですとか「内部者情報プレミアム」がつく一方で「真理プレミアム」はない(というか価値を割り引かれる)と、ここ数年で気づきました。
今は、一面に置いて真理を含む「講談」のようなものを説いて、読み書きそろばんも教えつつ、本当に寺子屋のようなことをしております(この方がまだ、今までしてきたことよりは、市場での評価は高いようです)。
投稿: 江藤貴紀 | 2016年2月 7日 (日曜日) 01時51分