多田隆治『気候変動を理学する-古気候学が変える地球環境観』
下記の書籍を読んだ。
多田隆治
気候変動を理学する-古気候学が変える地球環境観
みすず書房 (2013/3/28)
ISBN-13: 978-4622077497
CO2による気象変動説を理解するためには非常にわかりやすい書籍だと思った。
しかし,「理学する」ためには,マントル対流,火山噴火等を含めた地殻変動による変化についても十分に検討しなければならないのだが,本書では実質的にはほとんど触れられていない。意図的に無視または軽視されているように思われる。また,最近の研究結果によって海流の変化に関して基礎理論の修正が必要となるかもしれないような状況となっていることも認識しなければならない。そのため,出版時点ではなく現時点においては,本書に書いてあることの信頼度は半分以下になっていると思われる。異なる分野の専門書籍を多数読み,総合的に考えないと判断を誤る。
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