小牧英之『スコットランド歴史紀行』
スコットランドのピクト人及びピクト王国の歴史について書かれた書籍はないかと探していたら,下記の書籍が図書館にあったので,借りて読んでみた。
小牧英之
スコットランド歴史紀行
松柏社 (2004/7/10)
ISBN-13: 978-4775400579
内容は,王国の年代記の解説的記述が大部分を占めている。一応通読してみたけれども,暗記しなければ仕事にならないような仕事でない限り,必要な場面に応じて辞書的な使い方をするのに向いているように思う。
本書の最初の部分にはピクト人の歴史の概要があり,勉強になった。
文化史的なものとしては,最後の部分に1年を13か月と1日で計算する太陰暦のドルイド暦の説明等がある。
(余談)
本書と同じくスコットランドのピクト人を扱った書籍として,武部好伸『スコットランド「ケルト」の誘惑-幻の民ピクト人を追って』(言視舎,2013)があり,併せて読んでみた。
こちらのほうは,研究者ではなくジャーナリストの書いたものなので純粋に紀行のような書きぶりとなっている。写真が多いので,ピクト人の文化をビジュアルに理解し,また,その遺品が収蔵されている博物館等の様子を知りたいという向きにはこちらの本のほうが良いだろうと思う。
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