中国:寧夏回族自治区の遺跡で発掘されたスフィンクス像
下記の記事が出ている。
Discovery of sphinx in northern China tomb presents something of a riddle
Ancient Origins: 17 December, 2016
http://www.ancient-origins.net/news-history-archaeology/discovery-sphinx-northern-china-tomb-presents-something-riddle-004971
隋~唐時代頃に西方からのものと思われるが,情報が正確でないようなので,正式の発掘調査報告書が刊行されるのを待ちたいと思う。
(余談)
日本にもある様々な神獣の多くは,ガルーダ等のインドに起源を有するものが多いとされている。
しかし,私見によれば,アレクサンドロスの東征とプロレマイオス朝エジプト成立の頃に,何らかの原因で,エジプトの文化を伝える人々(ギリシア人である場合を含む。)が東方に移動し,その頃に,当時におけるエジプト文化,メソポタミア文化,イラン文化等が東アジアにまとまって伝来したのではないかと考える。
古代中国の学者の中には,胡人(ギリシア人,エジプト人,イラン人等を含む。)が結構多数含まれている可能性があるとも考えられる。
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コメント
たけさん
コメントありがとうございます。
タイムマシンがあるわけではないので想像するしかないんですけど,中国の春秋戦国時代~秦漢~魏晋南北朝のあたりの時代は,現代の我々が漢民族とか中華とかイメージするものとは相当異なる世界だった可能性があると考えるようになりました。専門家からは叱られそうですが,私見としては,基本的にはヘレニズムが東方的な変容を示した文化としてくくることができるのではないかと考えています。現代まで伝承されてきた日本の漆器の図柄にもその残滓があるように考えています。
マケドニアのアレクサンドロスがなぜ東征したのかについては,「ペルシア憎し!」だけでは説明できない部分があります。案外と不老長寿の仙薬のある蓬莱なんて伝説が西方にも伝わっていて,それ欲しさにとにかく行けるところまで行こうとしたのかもしれません(笑)
中国で刊行されている遺跡発掘資料を見ていると,この時代の遺物に西方からの影響が濃厚に現れていることがわかります。ただ,単一色ではないので,様々な部族がそれぞれの流儀で受容した西方の文化を何度にもわたって伝えたのでしょう。そこから先が中国というところのすごいところで,何百年かかかってとんでもない発明をどんどんやるようになり,現代にまでつながっています。混合文化であるがゆえに成し遂げられたことだろうと思います。
問題は,もっと古い時代にあります。紀元前1000年ころ,紀元前2000年ころのユーラシア全域にわたる大変化の原因についてはよくわかっていません。誰かとてつもなく欲望の強い大王が出現した・・・なんてことではなく,何か大きな気象変動があったのではないかと想像しているところです。
素人なので,いろいろと想像しても自由だし,古代についてあれこれ考えると意外と現代の社会を見る目も厳しくなり,よいことだと思っています。
投稿: 夏井高人 | 2016年1月10日 (日曜日) 15時33分
ギリシャ、エジプト、オリエントの文明が
一つの文化圏を形成したヘレニズム文化の
近隣への輸出の現れなんでしょうね
投稿: たけ | 2016年1月10日 (日曜日) 11時40分