湯浅邦弘「銀雀山漢墓竹簡『守法守令等十二篇』の思想史的意義」
下記の論文を読んだ。とても勉強になった。
湯浅邦弘
銀雀山漢墓竹簡『守法守令等十二篇』の思想史的意義
中国研究集刊 (辰13)993~1016
掲載雑誌は大学の図書館に収蔵されていない。そこで,読みたいと思っていた論文のリストを作成し,図書館経由でコピーの送付を依頼していたものが届き,それを順に読んでいる。かなり短時間に届いた。図書館相互の協力関係を実現するためのシステムが円滑に機能しているということなのだろう。
ところで,一般に,良い論文があっても,Cinii等でデジタル公開されているものとそうでないものとがある。
デジタル公開されていない論文の中にはとても優れたものが少なくないので,できるだけ丁寧に調べた上で図書館に収蔵されていればそれを読み,他の近隣の図書館にあれば出かけて行って読み,近くに現物がなければ取り寄せをし・・・というようなことを繰り返している。
この論文との関連では,近年の考古学上の発見がめざましく,従来の通説を揺るがせるものさえ少なくない状況にあるので,できるだけ木簡等の写真を入手して読んでいるのだが,その意味を理解できても学術上の位置づけについては専門外でもあるのでなかなか理解し難いことが珍しくない。そこで,関連する専門分野の論文を集めてまとめ読みする。
世間には,「学術研究にはやるべきことが残っていない」との妄言を平気で吐いているような恥ずかしい者(=極めて不勉強の者)もあるけれども,実際にはわからないことばかりだ。
取り寄せた論文をしっかりと読み,更にじっくりと考えてみようと思う。
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