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2015年12月24日 (木曜日)

孫清標『媽祖圖志』

亜東書店で下記の書籍を購入し,早速読んでみた。

 孫清標
 媽祖圖志
 江蘇古籍出版社(2001/10)
 ISBN 9787806434970

この書籍は,清代の孫清標が編纂したものを復刻・出版したものだ。

清代に「標準化」された媽祖伝承だけではなく,様々な関連伝承も収録されていて,非常に興味深い。

雑感としては,元になる伝承はかなり単純だったものが随分と多数の枝葉をつけたものへと人為的に形成されたものとの印象を受ける。

現代においても,世界文化遺産との関係で,中国政府により媽祖伝承が再度「標準化」され,観光資源化されているのだが,中国人の強烈なバイタリティのようなものを痛感せざるを得ない。

日本の古墳から出土する埴輪の服飾との関係で媽祖に着目したのだが,関連論文を多数読んでみた結果,更に別の角度から検討すべき余地があるように思った。

それはさておき,この書籍に収録されている伝承それ自体としては非常に面白いものなので,日本語訳を出版したら結構売れるのではないかと思った。

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